石崎 敬 院長の独自取材記事
石崎矯正歯科医院
(杉並区/荻窪駅)
最終更新日:2023/12/08
JR中央線荻窪駅南口から徒歩1分の好立地にある矯正歯科専門「石崎矯正歯科医院」。長い年月を必要とする矯正治療を受ける子どもが治療の待ち時間に勉強できるデスクや、マイ歯ブラシをキープできるスタンドといった患者目線の工夫が見られるクリニックだ。開業したのは、この道一筋に45年以上歩み続けてきた矯正学の専門家、石崎正前院長。石崎前院長は、出身大学である東京医科歯科大学歯学部矯正学教室の助教授として研鑽を積んだ後、同院を開業。現在は同院顧問に就任している。2014年4月、院長に就任したのは石崎敬先生。「父の後ろ姿を見て、矯正の仕事は素晴らしいと思い、この道を選びました」と語る敬院長に、同院の今後に向けての意気込みをじっくりと聞いた。
(取材日2015年8月4日/情報更新日2022年12月9日)
患者の声にも耳を傾け、ともにベストな治療をめざす
30年以上の歴史がある同院ですが、2014年4月から新しいスタートを切られたと聞きました。
荻窪駅南口で開院して30年近く、父が一生懸命に築き上げてきた当院を引き継ぐことに、責任の重さを感じています。医院は移転してきて、気分も一新しましたが、今も、その長い経験は院内のいたる所に生かされています。例えばスタディースペースです。当院には小さいお子さんがたくさんいらっしゃるのですが、開院当初、中には自分のカバンの上で宿題をやっているお子さんもいたんです。「それではかわいそうだね」と、移転前の待合室に設置していたスタディースペースを、新しい待合室にも設置することにしました。机の上には動物などの形をした石膏模型を置いていて、ごきょうだいが診察中の場合、お子さんに塗り絵をしながら待っていただけるので喜んでもらってます。また、当院では歯磨き指導を重視しておりますが、歯ブラシを毎回自宅から持ってくるのは大変だろうということで、マイ歯ブラシを置くための専用スタンドを置いています。
新院長として、前院長から引き継いでいきたいことはありますか。
今まで築きあげてきた実績と地元の患者さんや先生方から得ている信頼は、引き継いでいきたいと思っています。患者さんは、当院の情報をあらかじめお聞きになって来院される方も多いんです。「荻窪で矯正治療を受ける場合、あそこなら安心だ」と言ってもらえる歯科医院であり続けることができるように努力します。矯正は治療期間が数年にわたりますから、家族と話す機会も増えますし、患者さんである子どもの年齢も上がります。ステージに合わせた接し方などは参考にしていますね。
敬院長が、歯科、中でも矯正歯科の道を選ばれたきっかけは何だったのでしょうか?
歯科を選択したのは、はっきり覚えていませんが、小学校の頃だったでしょうか。祖父の診療所に行った時、父が矯正治療をしているのを見たことがあるんですよ。そこで何か感じるものがあったのかもしれません。歯科の勉強をし始めてからは、あらゆる歯科治療の中で、唯一歯を動かすことのできる矯正治療というのは素晴らしい仕事なんだと感じるようになりました。矯正の道に進むように言われたことは一度もありませんでしたが、私も矯正学を選択しました。
日々技術、知識を進化させていく姿勢を大切にしている
患者層や貴院の特徴を教えてください。
患者さんは、子どもから大人まで幅広くいらっしゃいます。最近ですと受験や子育てがひと段落した大学生やお母さん方もいらっしゃいますね。土日も診療しているので、会社勤めのOLさんや60代の方もいらっしゃいます。矯正治療中は歯磨き指導にも力を入れています。長い矯正治療期間中は虫歯になりやすいため、矯正治療に入る前に徹底して歯磨きトレーニングを行います。虫歯菌を見ることができるモニターもあるので、「口の中にこれだけ菌がいるから、しっかり磨かないと大変ですよ」と説得するなど、歯磨きの大切さを伝えています。また、当院の大きな特徴は、口唇口蓋裂などの先天性疾患の症状を持つ患者さんの矯正治療を、保険適用で行える医療機関としての施設基準を満たしていることです。
矯正といえば、器具を使用しますよね。いろいろある器具の中からどのようにして選択するのですか。
患者さんそれぞれに合ったものをご提案します。最近は、取り外し可能・目立たない矯正器具を希望される方もいます。しかしうまくいくケースと、そうでないケースがあるんです。取り外し可能ということは、患者さんご自身で取り外せてしまうということでもありますから。親御さんのストレスにもなるし。患者さん自身も自分に厳しくなる必要があります。ですから、患者さんと話しながら意識を見極め、一人ひとりに合った方法を探していきます。また最近は、歯に装着する物も、裏からつける装置や、透明な装置などさまざまです。審美的な面から見たら、そうした目立たないものに越したことはないですよね。ただし、私たちは“患者さんを治療するために一番良い方法は何だろう?”という観点から、患者さんと一緒に矯正装置を選んでいきます。そのためには、目立たないもので大丈夫な場合もあれば、金属の装置がベストだと考えられる場合もあるのです。
人生をともに過ごしていけることが仕事の醍醐味
矯正治療をやってきて本当に良かったと思うときは?
矯正治療は5〜10年という長い治療期間を必要としますので、「歯科医師と患者さん」というよりは「人と人」とのお付き合いになっていきます。それだけに、矯正が完了したときはとても大きな感動があるんですよ。最初に来院したときに小学生で、真っ黒に日焼けした顔にでこぼこの歯が印象的だった子が、矯正治療が進み、大人になるにつれてだんだんと外見が変わっていきます。「矯正をやって良かった」などと感想を言われたときは、グッときますね。お話をするときに手で口元を隠しがちだった方も、矯正が終わる頃には輝くような笑顔を見せてくれます。歯並びだけでなく、皆さん人間性の面でもとても成長されていますね。すてきなパートナーとの結婚式の写真を送っていただいたりすると、本当にこの仕事をやっていて良かったと思います。
プライベートではいかがお過ごしですか?
治療以外の時間もやることが多く、土日祝も診療しているので、当院で過ごすことが多いです。そのため、休日は家族とともに遊びに行きたいですが、娘も大きくなってきたので機会も寂しいことに減りました(笑)。休みの日に当院へ来て、患者さんの検査結果を分析し、治療前後の歯の状態を比較したりしています。装置を歯科技工士さんにお願いすることもありますが、自分で作るものもあります。いい矯正治療のためには必要なことなんです。
最後に今後の展望をお聞かせください。
矯正治療は日々新しい治療法が生まれていますので、目を向けることが大事ですね。最近では取り外し可能な装置が何種類も出ていますが、新しいものだから合うとは限りません。患者さんお一人お一人合うものは違うので、じっくり対話をした上でご提案します。また、父が診ていた子どもたちが、大きくなってお子さんを連れて来院してくださいます。今通っている患者さんが「自分の家族を連れていきたい」と思っていただけるクリニックになることを心がけていきます。
自由診療費用の目安
自由診療とは初診相談料:3300円、検査診断料:5万5000円、矯正料:33万円~110万円
処置料:3300円~1万1000円、観察料:3300円
※詳細については、クリニックへご確認ください
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。