人間ドックは受けるべきか？
まずは気軽な受診で健康を守る

結果データを詳細に解析し、分子栄養学的にアドバイスも可能な人間ドック

Q健康診断と人間ドックの違いを教えてください。

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▲人間ドックでは患者のリスクに合わせた詳細な検査を受けられる

健康診断と人間ドックは、いずれも病気の早期発見と体の状態を把握することをめざして行われるという点では同じです。一般に、健康診断は企業が従業員に対して実施することを義務づけられている法定健診を指すことが多く、従業員が自社で健康に働けるかどうかを確認するために行うもので、ある意味受け身になります。対して人間ドックは、自分の体をメンテナンスするため、ご自身が意識を持って受けるものです。あくまで健康管理のために平均的な内容のみを調べる企業健診に対して、人間ドックでは既往症や家族歴、生活背景などを鑑みて、それぞれのリスクに合わせたより詳細な検査を受けられることが特徴です。

Q人間ドックが必要な人や検査を受ける頻度の目安は？

A

▲35歳を過ぎてからは、年に一度人間ドックを受けよう

35歳を過ぎたあたりから、年に一度人間ドックを受けることをお勧めしています。結婚や出産などで環境が変わるタイミングでもあり、家族を背負うご自身の健康について知っておくべき時期でもあるでしょう。とはいえ、健康上のリスクは個々で異なります。高血圧症や閉塞性動脈硬化症がある方、家族にがんや脳梗塞、心筋梗塞などが見られた方では、こればかりとは限りません。逆に健康上の不安がない方ほど、ご自身の体に無頓着になってしまいがちです。忙しい方や運動不足の方なども、人間ドックを受けることで気づきを得て、ご自身の体のことを考えるきっかけにもなります。誕生日にはドックを受けるなど、上手に習慣づけられると良いですね。

Q人間ドックのメリットについて教えてください。

A

▲検査着とロッカーを備えた更衣室

人間ドックは、健康診断よりも検査項目が多く、総合的な健康状態の把握ができ、がんや高血圧症や糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症などの生活習慣病の早期発見、早期治療につながります。当院の人間ドックの場合、医師はもちろん看護師、臨床検査技師、医療事務のスタッフ全員で、前年度と比較しながらダブルチェック、トリプルチェックをして一人ひとり丁寧にドックの報告書を作り上げています。また二次検査の場合、分子栄養学を学んだ管理栄養士の食事指導など受けることができ、検査結果をもとに受診者さまに寄り添いながら健康意識を高めていけることです。

Q人間ドックにはコースが用意されているのですね。

A

▲応接間のような人間ドック待合室

基本は日帰りコースと1泊コースの2つのコースがあります。日帰りコースは、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症などの生活習慣病から胃がん、大腸がんの健診、腹部エコー、尿検査、免疫検査が含まれています。オプションとして特定部位の腫瘍マーカーの検査や動脈硬化の検査、前立腺エコー検査や婦人科疾患検査などがあります。お忙しい中でも受けやすいように、できるだけ2時間くらいで終了できる体制にしています。1泊コースは隣接ホテルの宿泊と3回分のお食事をお付けして翌日は糖負荷試験など時間がかかる検査にも対応しています。思い立ったらすぐに受けられるようにウェブからも申し込みを受け付けています。

Qまさに「予防に勝る治療なし」ですね。

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▲定期的な人間ドックを習慣にしてほしいと話す田口享子院長

自動車やビルを良い状態で使い続けるためにはメンテナンスが必要なように、人の体にもメンテナンスが欠かせません。病気を早期に発見することはもちろん、ご自身の体の状態を知ることがとても重要なのです。年とともに身体機能が衰えていくのは、生理的なことですが、人間ドックをきっかけに、年に1度、ご自身の体について考える機会を持つと、いざ急な病気や発作を起こした時の基準データになりますし、また病気がないことがわかれば不安も解消できます。継続的に受けることで前年との比較によりさらに状態に合わせたアドバイスが可能になります。是非定期的な人間ドックを習慣にして欲しいですね。