巣鴨こし石クリニック

巣鴨こし石クリニック

輿石義彦 院長

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巣鴨駅から巣鴨地蔵通り商店街に入る手前を左に折れると「巣鴨こし石クリニック」と大きく書かれた看板が見える。院内は明るく、広い待合室の中にはキッズコーナーがあり、子どもたちが退屈せずに待ち時間を過ごせる工夫がされている。診療を行っている院長の輿石義彦先生は、長く大学病院に勤務し、多くの治療に携わってきたベテランドクターであり、現在も杏林大学の客員教授を務めている。高度治療に長年、携わってきているうちに「生まれた時から看取りまで、1人の患者さんに長く寄り添った医療を行いたい」と考えるようになり、地域に根付いたかかりつけ医をめざして先代から継承した。明るく気さくで、わかりやすく話してくださる輿石先生に、めざす医療のあり方や将来の展望などをじっくりと伺った。
(取材日2014年5月9日)

内科・外科 双方の経験が、現在の診療の強みになっている

―医師になろうと思ったきっかけを教えてください。

母方はここでクリニックを開業していましたし、父は大学病院や都立大塚病院の院長を勤めていましたので、自分も幼いころから漠然とではありますが、医師になり、父と同じように勤務医になるという意識は持っていました。高校の時に、文科系と理科系に進路が分かれるのですが、医師になるには当然理科系に進まなければなりません。ところが私は国語と社会が得意で文科系だったので、進路について初めて真剣に考えることになったのです。どうしようかと悩んでいた時に、それまで何も言わなかった父に「やりがいがある仕事だから医師になるよう努力しなさい。どうしても難しいようなら得意分野を勉強しなおして弁護士か外交官を目指したらいいのでは」と言われたのがきっかけで、医師の道に進みました。

―なぜ呼吸器を専門とされたのですか?

最初は、全身を診察するゼネラルな内科医になろうと思っていたのですが、私が研修医だった1980年代は、内科よりも外科の技術進歩が早く、患者さんへの応用が速やかに行われていました。私も3年間内科医として全分野の研修を終えた後、外科に魅力を感じて転向しました。卒業後5年ほど経って専門分野を決める時に、先輩や恩師の所属する教室が呼吸器だったこともあり、呼吸器外科を選びました。今の高齢化社会の日本では、外科的な治療だけでは治せない疾患を持っていらっしゃる方がとても多く、トータルで診察してもらいたいと考えている患者さんが、大勢いると思います。私が入った呼吸器外科の教室は、手術以外にも診断から看取り、感染症の検査まで、すべて自分で行う所だったので、広い分野で培った経験が、今の診療にとても役立っていますね。

―専門とされている呼吸器で多い症状は何ですか?

咳が止まらないという方が、昔と比べるとかなり多いですね。花粉などによるアレルギー性鼻炎は、この30年間で急増し、20人に1人以上が、くしゃみや鼻水に苦しんでいらっしゃいます。同じように花粉やたばこの煙、ハウスダストなどアレルギーのもとになるアレルゲンが気管や肺に入り、咳が止まらないという方が増えています。咳に悩んでいらっしゃる方の中には、がんや結核など、命に関わる病気や周囲に広めてしまう病気の人もいます。最初にこういった即時に対応が必要な方と、そうではなく、対症療法を行って咳を和らげればよい方を区別するために、まず胸部のレントゲン検査を行い、診断が確定しなければCTを撮るといったことも行います。また、タバコが原因で咳が止まらない人もいますので、肺年齢を測定して、客観的な数値を患者さんに見せて説明をし、禁煙をすすめるようにしています。



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