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島村 健 院長の独自取材記事

しまむらクリニック

(川崎市高津区/武蔵中原駅)

最終更新日:2020/09/15

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川崎市高津区のクリニックモールにある「しまむらクリニック」は、内科や消化器内科、糖尿病内科、循環器内科などの診療を幅広く行い、訪問診療にも力を入れているクリニックだ。「開業して町の医師になることは、小学生時代からの夢だった」。そう語るのは、院長の島村健先生。幼い頃に出会った医師の背中に憧れ、自らもその道を歩むことを決めたという。島村院長はこれまでに、大学病院でのがん患者の診療をはじめ、アメリカ留学、そして実母の看取りなど、さまざまな経験を積んできた。それらはいつしか「患者と家族の立場に立つ」という診療スタイルや、訪問診療に積極的に取り組む姿勢へと結実した。地域のかかりつけ医として診療を続ける島村院長に話を聞いた。
(取材日2019年6月3日)

小学生時代に出会った医師の姿に憧れ、自らも同じ道へ

なぜこちらに開業されたのですか?

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当院は駅からは少し距離があるのですが、繁華街よりのんびりした場所が好きな僕にとっては、ここは自分の医院を開くのに最適な場所でした。車で10分ほどの場所に住んでいますので、ここは僕にとっても地元です。駅から遠いですが、近隣の方には通いやすいでしょうし、実際患者さんにも「近くにクリニックができて便利になりました」とおっしゃっていただいています。医院のシンボルマークのウミガメには、患者さんが長生きできるようにという願いを込めました。こうして町の医師になることは、僕にとって小学生時代からの夢だったんです。それがかない、少しずつ患者さんも増えはじめ、今とても幸せです。

医師をめざしたきっかけを教えてください。

きっかけは、ある医師との出会いでした。僕は小学2、3年生の時に川崎病を患ったんです。熱が長く続き、舌が赤くなったり、体のだるさや手足のしびれが起きたりする血管炎です。当時は診断がつくまで10日くらいかかり、あげく、告げられた病名が川崎病。人によっては心臓に後遺症が残ることもあるといわれ、僕はとても不安で「このまま死ぬんじゃないか」とまで思ったんですよ。でも、当時診療にあたってくれた医師がとてもいい方で、通院の度に励ましてくれて、いつも笑顔で対応してくれたんです。その先生に憧れ、いつしか「僕もこんな町の医師になりたい」と思うようになっていました。

こちらで行っている診療について教えてください。

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内科の一般的な症状のほか、消化器や糖尿病、循環器疾患の診療を行っています。当院には、たくさんの医師が在籍していますので、土日診療をはじめ午前中の医師2人体制、土日も含んだ週5日の大腸内視鏡検査の実施など、忙しい方でも受診できるように環境を整えています。また近頃、糖尿病の患者さんが増えてきたように思いますね。もともとこの病気の治療には力を入れてきていましたが、ほかの病院から患者さんを紹介され、当院でケアをするケースも多くなってきました。以前は糖尿病というと一生付き合っていかなければいけない病気でしたが、今は治療していこうという時代です。膵臓の機能の改善が期待できる方法もありますので、なかなか病状が良くならない方は、ぜひ一度相談してほしいです。

自身の経験を生かした、患者とその家族目線の在宅医療

内視鏡検査にも力を入れていると伺いました。

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開業前は大学病院にてがんの患者さんを長年診ていましたし、アメリカ留学中はがんワクチンの研究もしていました。その経験を生かして早期がんの発見にも力を入れたいと思ったので、デジタルエックス線装置や、超音波検査器、胃と大腸の内視鏡カメラも備えています。現在、患者さんの内視鏡検査への意識が高くなってきたこともあり、がんの早期発見が増えてきましたね。年齢層で言うと40~50代の方に見つかることが多いようです。早期であれば腹腔鏡などを使った体への負担に配慮した手術でがんを切除する方法を選ぶこともできるため、定期的に検査を受けていただきたいと思います。

在宅医療にも力を入れているそうですね。

実は僕自身、当院の先生の力を借りて、母を在宅で看取りました。だから僕は患者さんをケアするご家族の気持ちもこの身をもって理解しているつもりです。自分の体験や、当院の患者さんを診ていて感じたのは「自分がどんな状況に置かれているのか、どんなケアが必要なのか」がわからない方がたくさんいらっしゃるということです。こういった悩みに応えるため、当院の訪問診療では、患者さんやそのご家族に、体の状態や病状についてわかりやすく丁寧にお伝えするだけでなく、「どういったおむつが適しているか」といった介護や看護についてのアドバイスを、ケアマネジャーなどと相談しながら行っています。また、当院での訪問診療についてはは医師10人、看護師5人による24時間360日体制で、お困りの際はすぐに対応できるようにしています。

診療の際に気をつけていることは何ですか?

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患者さんや、そのご家族の気持ちになって、診療にあたることですね。留学中ある医師に出会い、その思いはより強くなりました。当時、僕の留学先に同行した家内が難病にかかってしまい、長く通院することになったんです。患者の夫として診察室に付き添った僕は、医師がかける言葉一つ一つに、患者やその家族がどのように感じるのかを身をもって知りました。主治医の先生は、治療に関してこちらが納得するまで説明し、親身になって妻の治療にあたってくれましたし、家族である僕の気持ちにまで寄り添ってくれたんです。研究の傍ら、妻に代わって娘の世話や家事もしなければならなくなった僕に、「半年くらいしたらよくなるから、今は頑張って」と、毎回励ましてくれました。患者さんやそのご家族の不安は、医師である自分の言動一つで増減します。それを肝に銘じ、お一人お一人丁寧に向き合っていきたいと思っています。

患者に寄り添い憩いの場となれるような存在になりたい

印象的な患者さんはいらっしゃいますか?

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数年前、末期がんを患った女性患者さんの診療にあたりました。2年ほど頑張ったのですが、最後はもう長くは生きられないというところまで悪化してしまったんですね。僕は患者さんの希望にできるだけ沿って差し上げたかったので、ご本人とご家族がどうしたいかを伺いました。なるべく家族と過ごしたいという希望に沿い、在宅医療やホスピスについてアドバイスをさせていただきました。今年の5月に亡くなられましたが、その後ご主人から届いた手紙には奥さまの最期の様子や、感謝の気持ちがつづられていたんです。これが僕のやりたい医療だと改めて思いました。どんなに仕事が忙しくても、しっかり患者さんのお話を聞いて差し上げたい。そんな医療が最近やっとできるようになりつつあるかな、と思っています。

ご自身の健康管理や職場環境づくりのために実践していることはありますか?

昨年から筋力トレーニングを始めました。今は週2回の筋トレ、週4回のテニスで体を鍛えています。筋肉が増えると基礎代謝も増えるので、食べても太りにくくなりましたし、仕事へのモチベーションも上がりました。また、この筋トレのおかげで、糖尿病の患者さんにアドバイスをする時も、僕の実感のこもった説得力のある内容を話せるようになりましたね。スタッフ間でも、毎朝の朝礼の時に、ダイエットや健康に関する本をみんなで読んで、知識を共有するようにしています。それが終わったらハイタッチをし合ってから仕事を始めるんですが、これがなかなかスタッフたちをまとめるのに役立っているような気がします。やはり、みんなが仲良く本音を言い合える環境が、良い仕事には欠かせませんからね。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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今後は訪問診療だけでなく、当院で行う診療自体も年中無休で行っていければと考えています。だんだんスタッフも増えてきたので、近いうちに実現したいですね。当院はご高齢の患者さんが多いのですが、中には休診日を忘れてしまう方もいらっしゃるんです。そこで「だったらいっそのこと、いつでも診察できるようにしよう」と思ったんですよ。また、院内にはお茶やコーヒーメーカーも用意したので、ふらっと立ち寄ってお茶を飲んで、スタッフと話をして帰っていくような方も増えてきました。当院がこうして、地域の皆さんの「憩いの場」になりつつあるのは本当にうれしいことです。今後も私たちは、時間外でもご要望があれば診察しますし、内科以外のお悩みでもご相談いただけるような「町のかかりつけ医」でありたいと思っています。

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