望月 暁 理事長、茂木 俊介 院長の独自取材記事
アルト新橋胃腸肛門内視鏡クリニック
(港区/新橋駅)
最終更新日:2024/08/05
新橋駅から徒歩1分というアクセスに優れた場所にある「アルト新橋胃腸肛門内視鏡クリニック」は、胃と大腸内視鏡検査の専門クリニックだ。新橋でも専門的な胃と大腸の内視鏡検査を提供すべく、2023年に事業継承した。診療にあたるのは、胃腸疾患に豊富な診療経験を持つ医師たちである。診察は落ち着いた空間で行われ、健康保険の範囲内の診療も取り扱っている。先進機器を駆使して、がんの早期発見に全力を尽くす望月暁理事長と茂木俊介院長に、同院の特徴である苦痛の少ない「おもてなし医療」やオーダーメイド内視鏡検査、診療にかける思いなどを聞いた。
(取材日2024年6月27日)
「おもてなし医療」で内視鏡検査の苦痛の払拭をめざす
開業のきっかけを教えてください。
【望月理事長】医学部に進学してすぐ十二指腸潰瘍を患い、内視鏡検査を受けました。麻酔なしだったため、とても苦しかった記憶があります。再検査では麻酔をしたものの、その副作用に苦しみました。その後、自分と同じ消化器疾患に罹患した人の助けになりたいと消化器内科に進み、検査への不安や苦痛を訴える患者さんを何人も見る中で、もっと楽に検査を受けてもらいたいと思うようになったんです。東京大学医学部附属病院時代、苦痛のコントロールを図り、「内視鏡が苦しいのは仕方ない」という固定観念を払拭することをめざす上司のもとで学んだことが、現在の礎になっています。培ってきた技術をより多くの患者さんに届けたいと、2017年に「品川胃腸肛門内視鏡クリニック」を開院し、2023年4月にはその分院として当院を事業継承しました。その後、さらに「東京胃腸肛門内視鏡クリニック 神田日本橋院」も開院しています。
設備や検査機器、体制などについて教えてください。
【茂木院長】当院は、落ち着いてリラックスできる空間で、内視鏡診療を受けることができます。ストレッチャーに寝たまま移動できるよう、動線を考えて設計しています。照明やBGMも視覚・聴覚的にリラックスできるようなものを選びました。
【望月理事長】国内メーカーの3DナビゲーションとAI機能を搭載した内視鏡システムをはじめ、性能重視で設備を導入しています。それらを駆使して診療にあたるのは、内視鏡を専門とする医師です。検査をサポートする看護師や事務スタッフも含めチーム一丸となって、精度が高く合併症の少ない内視鏡検査の提供をめざしています。患者さんが適切な医療を受けるためには、当院でできることとできないことを見極めた上で、必要に応じて設備の整った医療機関へバトンタッチすることが大切だと考えています。
理念である「おもてなし医療」について、詳しく教えていただけますか?
【望月理事長】検査や治療には「怖い」「痛い」「つらい」といったネガティブなイメージが伴います。当院では「おもてなし医療」を理念に掲げ、そのイメージを払拭できるよう、さまざまな工夫を凝らしています。ハード面では先進的な医療機器の導入、設備の充実、ソフト面では医師の技術やスタッフの知識、広々とした快適な空間づくりを心がけています。どれ一つ欠けても「おもてなし医療」にはたどり着きません。当院がめざすのは、上質で快適な内視鏡検査です。患者さんからの喜びの言葉が、スタッフの士気にもつながっています。
適した方法を選べるオーダーメイド内視鏡検査
オーダーメイド内視鏡検査とは、どのようなものですか?
【望月理事長】オーダーメイド内視鏡検査とは、患者さん一人ひとりに合わせた検査を行うことです。例えば、内視鏡検査を敬遠する理由の多くを占める「つらい」「恥ずかしい」「忙しい」の3つを解消するため、さまざまな選択肢を用意しています。事前の下剤服用がつらい方には、内視鏡スコープを通して十二指腸に下剤を注入する内視鏡的洗浄液注入法や、鎮静剤を用いた検査を選択することができます。男性医師の検査に抵抗がある方には、女性医師による検査・手術を提案します。また、平日忙しい方は、土日も受診可能です。なお当院は、東京大学医学部附属病院やがん研究会有明病院、NTT東日本関東病院など都内の病院との病診連携に力を入れており、万が一、検査後に合併症が起こっても速やかに対応できる体制を整えています。
下剤の服用方法や鎮静剤の有無の他にも選べる内容はあるのでしょうか?
【望月理事長】「眠っているうちに終わらせたい」「大腸内の様子をモニターで見たい」「体内に薬を残したくない」など患者さんのご希望はさまざまですから、その都度、臨機応変に対応します。例えば、胃の内視鏡は、経口と経鼻のどちらでも選択可能です。大腸検査で服用する下剤は自宅と当院内のどちらで飲んでも大丈夫です。鎮静剤を使用する場合は、その種類や量まで適宜調整可能です。また、胃と大腸の同日検査、大腸のポリープを検査と同時に切除するか否かなど、ご希望があれば遠慮なくお聞かせください。
忙しい働き世代にも利用しやすいプランを教えてください。
【茂木院長】胃と大腸の同日検査なら、食事の時間管理や通院も1回で済みますし、麻酔もその日1回だけで終わります。また、内視鏡的洗浄液注入法は、2リットルもの下剤を時間をかけて飲む必要がないため、時間短縮につながります。
【望月理事長】忙しい働き世代のために、当院では「1Day内視鏡」を提供しています。内視鏡検査の前後の診察は、オンライン診療で行うことで、検査当日のみ来院での検査が可能です。胃がん・大腸がんの早期発見に有用です。
先進機器と豊富な経験で、がんの早期発見をめざす
診療の際に心がけていることをお聞かせください。
【望月理事長】安心、安全、そして患者さんにとってのベストな医療の3点に尽きます。「安心」は環境づくりや患者さんとのコミュニケーションから生まれると信じています。「安全」は医療提供者として当然意識すべきことですが、常に気を引き締めています。加えて、「何が患者さんにとってベストな医療か?」を考えながら、そこにつながるような診療を心がけています。先ほど挙げた病診連携なども、その一つですね。
【茂木院長】理事長と同じ気持ちですが、特に安全は最優先だと考えています。患者さんにはリラックスして過ごしていただきますが、私たちは小さな病変をも見逃さないよう集中して取り組んでいます。また、検査結果がどのようなものであっても、患者さんの気持ちに寄り添いながらわかりやすく説明します。そして、今後どのようにすれば良いかを一緒に考えていきます。
今後、どのようなクリニックにしていきたいとお考えですか?
【望月理事長】私たちの考える「おもてなし医療」は、すでにグループ院で実践してきたものです。当院もグループの1院として、新橋エリアを利用する皆さんの、内視鏡検査に対する心理的ハードルを下げられればと思っています。
【茂木院長】胃がんと大腸がんは、がんの中でも罹患率・死亡率ともに高いのですが、検査で早期に発見し、適切な治療ができれば怖いがんではありません。そのため、早期がんの発見は、私たちにとって大きな目的の一つです。当院の開業により、このエリアで進行がんで亡くなる方がゼロになる、という未来を夢見て、日々の診療に尽力していきたいと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
【望月理事長】風邪や肺炎のように症状が出てから受診するのではなく、症状が出る前に受けるのが内視鏡検査です。胃がん・大腸がんは自覚症状がなく知らぬ間に進行し、40歳を超えるとリスクも増加します。もし無症状であっても、内視鏡検査を受けたことがなければ、一度当院にいらしてください。3DナビゲーションやAI機能を駆使して、精密性を重視しながら苦痛の少ない内視鏡検査を提供しています。内視鏡検査のネガティブなイメージが払拭されると思います。
【茂木院長】これまで順天堂大学で培ってきた消化器外科・内視鏡領域における高水準の医療を、当院でも提供していきます。また、私は大腸や肛門の病気を専門に、さまざまな経験を積んできました。排便時の出血、排便の不調などがありましたら、一人で悩まず気軽にご相談ください。