中田 政博 院長の独自取材記事
ナカダデンタルクリニック
(港区/六本木一丁目駅)
最終更新日:2024/12/18

東京メトロ南北線・六本木一丁目駅から徒歩1分。駅直結の複合商業施設内3階で診療する「ナカダデンタルクリニック」は、一般歯科のほか、歯科口腔外科や小児歯科、噛み合わせ治療、口腔がん検診と幅広く診療。近隣住民や周辺のオフィスで働くビジネスパーソンを中心に、小児から高齢者までさまざまな世代の歯の健康を守っている。院長の中田政博先生は、週末は都内近郊のエンターテインメント施設で接客業に携わる“二刀流”の歯科医師。接客業で身につけたホスピタリティーを生かし、患者を笑顔にする診療を心がけているという。「来院時とても緊張していた患者さまと、通院を続けていただくうちにだんだん冗談を言い合えるようになり、信頼関係が生まれたときはやりがいを感じます」と笑顔を見せる中田院長に話を聞いた。
(取材日2024年10月16日)
多職種で連携し、患者を笑顔にする歯科診療をめざす
まずはクリニックの特徴を教えてください。

大学卒業後、都内のクリニックでの勤務を経て1992年10月に開業しました。虫歯や歯周病、義歯といった一般歯科はもちろん、歯科口腔外科や小児歯科、噛み合わせ治療、口腔がん検診と幅広く対応しています。当院はオフィス街にありますので、患者さまにはビジネスパーソンの方が多いのですが、施設内の居住エリアや地域にお住まいのご家族など、小さなお子さまからご高齢の方までさまざまな世代の患者さまにご利用いただいています。その他、施設内のレストランに食事に来られた際に当院に気づいて後日受診してくださったり、すでに通院中の患者さまからの紹介で来院されたりということもよくあります。また、場所柄、外国人の患者さまもおられ、英語での診療にも対応しています。
どのような症状の患者さんが多いでしょうか。
歯が痛む、しみるなどの症状がある方はもちろん、定期的なメンテナンスや歯のクリーニングを希望される患者さまも多いですね。クリーニングでは、歯石や着色など普段のブラッシングでは落とすことが難しい汚れを、歯科衛生士が専門の器具を用いて除去します。「もっと白くしたい」と希望される場合には、ホワイトニングもご提案します。当院には10年以上の経験を持つ歯科衛生士が在籍しており、患者さまの口腔状態を確認した上で丁寧に施術しています。受付スタッフも20年以上勤務していて、私の秘書のような役割も担ってくれています。皆、その道の専門家ですからそれぞれに自分のポリシーを持っていますが、治療に関するところは共通認識を持つことが大切だと考えています。そのため、職種の垣根を超えて全員が意見を出し合い、どうすれば患者さまに満足いただける治療を提供できるのか、検討しながら診療にあたっています。
問診票にも特徴があるそうですね。

当院の問診票には、現在の症状やこれまでの歯科治療歴、全身疾患の既往歴や服用薬などを確認する項目の他に、治療に関する要望をお聞きする設問を設けています。例えば、今回は応急処置だけで良いのか悪いところはすべて治したいのか、この後も当院への通院を希望するか他院で診てもらうのか、保険診療希望なのか自由診療も考えているのか、などです。こうした患者さまのお気持ちと、エックス線撮影など検査の結果を踏まえた上で治療計画を作成し、治療方法を複数提示して、その中から患者さまに選んでいただいています。患者さまがご自分に合った治療をきちんと選べるよう、丁寧でわかりやすい説明とインフォームドコンセントを徹底していますので、何でもお気軽にご相談ください。
小児から高齢者まで、さまざまなニーズに対応
力を入れている領域を教えてください。

学生時代から歯科口腔外科を得意としていて、親知らずの抜歯や口腔内のケガ・できものの処置など、全身麻酔の必要がない外科処置や小手術に対応可能です。当院での対応が難しい場合は連携先の大学病院などに紹介しています。また、港区の2つの歯科医師会が中心となって実施している歯科検診・口腔がん検診にも力を入れています。港区民の方は歯科検診は20歳以上から年2回、口腔がん検診は40歳以上から年1回、公費で検査できます。特に口腔がんは近年増加傾向にありますので、ぜひ受けていただきたいですね。口腔がんの中で最も多いのが舌がんで、初期段階では病院を受診しても口内炎と診断されることもあります。当院では通常の診療の際にも、歯や歯茎だけでなく、唇、舌、舌と歯茎の間にある口腔底など口腔全体の状態にもしっかりと気を配り、病気の早期発見に努めています。
最近、気になっている症状はありますか?
歯ぎしり・食いしばりをしている方が増えている印象があります。パソコンやスマートフォン、ゲームなど、下向きの姿勢で長時間集中して作業をしていると無意識のうちに歯をギュッと噛みしめてしまいがちです。そうすると顎の筋肉の緊張状態が続き、肩凝りや頭痛、腰痛などの要因になると考えられます。また、歯ぎしりは主に睡眠中に無意識に上下の歯を強くこすり合わせる行為で、やはり肩や首などに力が入りますし、歯にかなり強い力が加わるため歯が摩耗したり、ひびが入ったり折れたりすることもあります。歯ぎしり・食いしばりを改善する特効薬はないのですが、詰め物・かぶせ物の高さが合っていないことが原因になる場合もあるため、噛み合わせのバランスを調整する、夜間にマウスピースを装着して歯への負担を軽減するなど、できる限りご自身の歯を長持ちさせられるよう適切な処置をご提案しています。
小児の患者さんも増えているそうですね。

はい。近隣にお住まいで当院に通院されている患者さまが、ご自分のお子さまを連れてこられることもあったのですが、ここ数年で近隣に保育施設がいくつか開設されて、小児患者さんがより増えましたね。お子さんを診察する場合は怖がらせないように、保護者の方の同意を得て、医療用ウェアのスクラブを脱いで私服で診察しています。最初は泣き叫んでいたお子さまも、小学校の中学年から高学年になってくると少しずつ聞き分けが良くなって、中学生になると一人で来院できるようになることも多いです。お子さんが成長していく姿を間近で見守ることができるのも、歯科医師としての喜びの一つだと思っています。
患者の不安を和らげるため痛みに配慮した治療を実践
その他、診療で心がけていることはありますか?

歯科治療に「痛い」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、当院ではできるだけ痛みの少ない治療を心がけています。例えば、局所麻酔の注射の際には電動麻酔器を使用して麻酔液を一定の速度でゆっくりと注入する、注射針を刺す前に表面麻酔を使用するといった工夫により、痛みの軽減に努めています。また、近年は生活習慣病など全身疾患をお持ちの患者さまが増えている印象があり、当院では診察時に糖尿病や高血圧、骨粗しょう症などの病気をお持ちかどうか、常用されているお薬の有無なども詳しくお聞きして、患者さまの全身状態を把握した上で、それぞれに合った歯科治療を提案するよう心がけています。
ところで、先生は都内近郊のエンターテインメント施設で接客業もされているそうですね?
はい。私は医療は接客業だと考えていて、勤務医時代から言葉の使い方など接遇には気を使ってきました。しかしすべて自己流でしたから、開業にあたってプロフェッショナルな接遇を学んでおきたいと思い、エンターテインメント施設で働き始めたのです。週末だけの副業ではありますが、開業直前から現在まで30年以上、歯科医師という立場ではなく施設スタッフの一員として勤務を続けています。もともとアミューズメントパークが好きだったのでとても楽しいですね。たくさんのお客さまと接する中で、お客さまの立場に立った本当の意味での接客に加え、笑顔、安全第一への配慮について深く学ぶことができ、当院の診療にも生かされていると感じています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

特定の分野を極めたその道の「専門家」でいるよりも、歯科領域全般を過不足なく診療して、さまざまな世代の多様なニーズに応えられる「町の歯科医院」でありたいと思っています。これからも、小さなお子さまからご高齢の方の入れ歯までオールラウンドに対応し、ご満足いただける治療を行っていきたいと思っています。お仕事や学業、家事などで皆さまお忙しいと思いますので、なるべく治療期間を短縮し、短時間で治療を終えられるようスタッフ一同心がけています。治療内容はもちろん、「今日は何時までに帰りたい」など治療時間のご希望がありましたら、遠慮なくお伝えください。
自由診療費用の目安
自由診療とはクリーニング(着色除去)/1万6500円、ホームホワイトニング/2万7500円~