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うつ病の診断ポイント、原因、治療法
原因不明の症状は心療内科へ

赤坂溜池クリニック

(港区/溜池山王駅)

最終更新日:2024/10/16

赤坂溜池クリニック うつ病の診断ポイント、原因、治療法 原因不明の症状は心療内科へ 赤坂溜池クリニック うつ病の診断ポイント、原因、治療法 原因不明の症状は心療内科へ
  • 保険診療

心の風邪ともいわれるうつ病は、現代のストレス社会において誰でもかかり得る身近な病気となりつつある。しかし身体症状が多岐にわたるため、自身の体に現れた異変の原因がうつ病だとは思わず、内科や整形外科、婦人科などを受診する人も少なくない。長期にわたる原因不明の体調不良に悩み、仕事や家事のパフォーマンス低下を「やる気がない」と責められてつらい思いをしている人もいるだろう。「他科で原因不明とされた不調も、長く続くようならぜひ気軽に相談してください」と話すのは「赤坂溜池クリニック」の降矢英成院長。体だけでなく心や環境も含めて見るというホリスティック医学の考えのもと、最小限の投薬や多角的なアドバイスで、症状の改善につなげることをめざしている。そんな降矢院長に、うつ病や同院で受けられる診療について聞いた。

(取材日2024年9月4日)

うつ病の気になる症状を見逃さず、原因不明の不調が長引くときは、気軽に心療内科に相談を

Qうつ病とはどのような病気なのでしょうか。
A
赤坂溜池クリニック うつは気力や気の持ちようで解決できるようなものではないという

▲うつは気力や気の持ちようで解決できるようなものではないという

嫌なことや悲しいことがあった時、気持ちが落ち込んだり、やる気がなくなったりすることは誰にでもあるものですが、このような状態が著しく重く、かつ長期にわたって続く状態を「うつ病」といいます。うつ病は、脳の働きに何らかの問題が起きた状態で、決して気力や気の持ちようで解決できるようなものではありません。重症化すると自傷行為や自殺に至ることもあり、できるだけ早期の適切な治療が必要です。厚生労働省の調査によれば2017年のうつ病患者は約128万人。しかし、実際は受診せずにさまざまな不調を我慢している人も相当いると考えられています。

Qどのような症状のとき、受診したらいいのでしょうか。
A
赤坂溜池クリニック 小さなことでも気軽に相談してほしいと院長は話す

▲小さなことでも気軽に相談してほしいと院長は話す

うつ病の症状は心と行動、体に現れます。心の症状は落ち込む、悲しい気持ちになる、憂うつになる、イライラする、不安になる、自分を責めるなどで、行動面では意欲の低下に伴い、すべてが面倒になるといった変化などが見られます。体の症状は睡眠障害、食欲不振、過食、著しい体重減少、疲労感、月経不順、頭痛、便秘、胃の痛み、動悸、発汗、胃痛など。このような症状が2週間以上続いた場合、あるいは仕事や日常生活に支障が出るような場合は、早めに受診することをお勧めします。体の症状から、最初は内科を受診する方も多いと思いますが、原因が見つからなかった場合や、症状が改善しない場合は早めに心療内科や精神科を受診してください。

Qどのような人がうつ病になりやすいのでしょうか。
A
赤坂溜池クリニック うつ病の原因は「身体因性」「心因性」「内因性」に分類できる

▲うつ病の原因は「身体因性」「心因性」「内因性」に分類できる

うつ病は、アルツハイマー型認知症や脳腫瘍など脳や体の病気を原因とする「身体因性」、性格や環境要因による心理的なストレスによって引き起こされる「心因性」、体質や遺伝的な原因によって引き起こされる「内因性」に分類できます。当院は「心因性」の患者さんが多く、人間関係や家庭内のトラブル、職場や家庭での役割の変化、大切な人との死別などの環境要因がきっかけというケースが見られます。職場での人間関係は、以前は同僚や上司との問題が主でしたが、最近は部下の悩みを訴える方も増えてきています。性格的には、真面目で義務感が強い方、仕事熱心で完璧主義、几帳面、凝り性、周りに気を使いすぎるような方は注意が必要です。

Qこちらのクリニックで受けられる治療について教えてください。
A
赤坂溜池クリニック 薬に頼らない治療が、同院の特徴

▲薬に頼らない治療が、同院の特徴

うつ病治療にあたり重要となるのは、「十分な休養」「薬物療法」「精神療法」です。当院では検査により自律神経などの状態を確認し、体があまりにも疲れていると判断したときは休養を勧め、場合によっては鍼灸や整体などの提案もします。診療ではお話を伺いながら病気の原因を探り、カウンセリングを行う場合もあります。薬物療法は最小限にとどめているのが特徴ですね。そのほか、森林浴やハーブ、アロマなど、それぞれの方に合ったものを提案することも。精神療法では、認知療法や認知行動療法、対人関係療法などを通じて患者さんの考え方を見直し、ストレスの要因に対する受け止め方の変化を促すことで、悪化や再発の予防につなげています。

Q診療の際、どのようなことを大切にしていますか?
A
赤坂溜池クリニック 豊富な知見を生かし、解決への糸口を探る

▲豊富な知見を生かし、解決への糸口を探る

患者さんが「自分はこれでいいんだ」という自信と自己肯定感を取り戻し、自分らしく生きていくためのガイドをするのが役目だと思っています。うつ病の治療というと、薬漬けのイメージを抱く方も多いかもしれませんが、当院では体・心・環境といった全体から患者さんを捉え、できるだけ薬に頼りすぎない診療をめざしています。状態を包括的に捉え、悩みの本質を探るホリスティック(全体的)な考え方をベースに、時にはチベット医学や仏教思想に基づく人生観、死生観などのお話も交えながら解決の糸口を探ります。環境をガラリと変えることは難しくとも、現状の捉え方や考え方を変えることで解決に向かうこともあると考えています。

ドクターからのメッセージ

降矢 英成院長

うつ病の症状は、心と行動、体のすべてに一度に現れるわけではなく、心は何ともないのに体の症状が先に出ることもあります。頭痛や肩凝り、胃痛、倦怠感などの症状が続くのに、病院に行っても悪いところはないと言われた場合は、「仮面うつ病」の疑いがあります。自律神経失調症や更年期障害との判別は難しく、自己判断や世間体への懸念から心療内科や精神科の受診をためらっている方も多いのではないでしょうか。実際、「こんなことで受診して良いのでしょうか?」と気にされる方も少なくありませんが、それで良いのです。依存を避け、卒業をめざす診療を心がけています。どうか一人で悩むことなく、気になる症状があれば気軽にご相談ください。

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