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藤野 能成 副院長の独自取材記事

乃木坂歯科クリニック

(港区/乃木坂駅)

最終更新日:2023/09/20

藤野能成副院長 乃木坂歯科クリニック main

東京メトロ千代田線・乃木坂駅より徒歩3分のビルの2階にある「乃木坂歯科クリニック」は1973年開業、50年の歴史を持つ歯科医院で、開業当初から通う患者も多いという。2010年から副院長を務める藤野能成先生は、歯科口腔外科が専門で日本歯科大学を卒業後、日本歯科大学附属病院や沼津市立病院で研鑽を積んできた。アロマの香りが広がる院内は、ホテルのラウンジのような落ち着きのある空間。柔和な笑顔が印象的な能成副院長に歯科診療への思いや力を入れている治療、今後の展望を語ってもらった。

(取材日2022年9月20日/情報更新日2023年8月31日)

常に患者を明るく迎えてくれる温かいクリニック

とても居心地の良い空間ですね。

藤野能成副院長 乃木坂歯科クリニック1

「ホテルや美容院のように落ち着ける、おもてなしの場」というコンセプトで2012年にリニューアルしました。真っ白でまぶしい、いかにも歯科医院というイメージではなく、「歯の色が変わってきたかな?」「口の中に少し心配なことがあるから見てもらおう」といった感じで、気軽に立ち寄っていただきたいという思いで内装を考えました。入り口の生花は受付スタッフが毎週生けてくれています。季節感や前向きなパワーがあると言われている生花にこだわっています。また院内では、レモングラスやティーツリー、夏場はライムなどのアロマを使い、リラックスしていただける空間づくりをしています。

患者層を教えてください。

もともと当院は父が1973年に開業し、1979年に今の場所に移転してきたという経緯があって、開業から時を重ねて2世代で通っていただいている方や昔から通院されている方と、オフィスワーカーの方が半々の印象です。また、近隣にできたマンションにお住まいの若い方やファミリー層も増えましたね。定期検診やクリーニングなどメンテナンスで来院される患者さんが多いように思います。保育園歯科医をしているため、2~3歳のお子さんを診ることも増えました。小児の場合は、行政の助成によるフッ素の塗布をメインに、口腔内のケガなどを診る機会もあります。「以前に行った歯科医院でこう言われたが、先生はどう思いますか?」とセカンドオピニオンとして来院される方もいらっしゃいます。

設備面で意識していることはありますか?

藤野能成副院長 乃木坂歯科クリニック2

院内の設備は自分が通いたいと思う歯科医院の基準で選んでいます。大学病院の口腔外科に勤務してきたこともあり、清潔さを保つこと・院内感染を防ぐことを特に重視しています。例えば、ディスポーザブルの器具を使用したり、ヨーロッパ標準であるクラスBのオートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)を導入したり。また、歯を削るハンドピースは衛生面を考慮してオイルを使わないタイプで、患者さんごとに滅菌しています。どのような機材も素材も世に出てしばらくたっている、これは患者さんに使用しても大丈夫だと確信を持てたものを実際に取り入れるようにしています。最近では、インプラント治療の診断のためと、歯科治療にも応用できる歯科用CTを導入しました。

スタッフ体制や教育方針を教えてください。

歯科医師が父と私の2人、歯科衛生士が2人、受付1人で運営しています。以前は1人だった歯科衛生士を、患者さんが増えたのを機に2人体制にしてからは、お待たせする時間も少しは緩和できていると思います。2人とも10年以上の経験を持つベテラン歯科衛生士で、知識もノウハウも豊富なため、とても頼りにしています。ですので、教育というのはおこがましいのですが、「とにかく丁寧にメンテナンスをしてほしい」と毎回伝えています。汚れが取れなければ2回、3回に分けてでも、隅々までクリーニングすることを心がけてもらっています。

口腔がん検診に尽力し、早期発見に努める

専門分野や、特に力を入れている診療はありますか?

藤野能成副院長 乃木坂歯科クリニック3

大学卒業後からずっと口腔外科に携わってきたので、外科手術が得意分野です。インプラント治療では、設計した位置から外れるリスクを低減できるよう、マウスピース型のテンプレートを使うガイデッドサージェリーの手法を用いています。以前はCT画像を他院で撮っていただいていましたが、当院で撮影からマウスピース型装置の作製まで完結できるようになったので、患者さんにとっても医院にとっても負担が減ったと思います。手術も可能な限り短時間で終えるようにしています。今後は、口内炎など粘膜の病気の診療にも力を入れていきたいと考えています。一般的に粘膜の病気はどの病院へ行くべきかわからない、という方が多いですから、「口の中のことはまず歯科へ」ということを広く知っていただきたいですね。例えば、口内炎にはいろいろな原因が考えられます。歯科医院では、簡易的ですが病気の検査もできますのでお気軽にご相談ください。

口腔がん検診にも注力しているそうですね。

口腔外科に在籍していた関係で、口腔がん検診の立ち上げや事業化にも携わりましたし、現在も港区が実施する40歳以上を対象とした口腔がん検診を通して、早期発見に努めています。口腔がんは、胃がんや肺がんなどに比べると珍しい種類のがんですが、発見が遅くなれば舌や顎に障害が残ってしまう場合もあります。血縁者の中に口腔がん経験者がいる方などは意識が高く、毎年お越しになる患者さんもいますね。なるべく小さいうちにがんを見つけることができれば、その後の不安要素も少なく済みますので、口腔がん検診は今後も注力していきたい診療の一つです。

診療で大切にしていることは何ですか?

藤野能成副院長 乃木坂歯科クリニック4

好きな言葉は「至誠(しせい)天に通ず」で、誠意を尽くせば天に通ずるという意味です。この言葉のように、「丁寧に真心を込めて」ということを常に心に置いて、患者さんに向き合うようにしています。そして、いつも自分だったらどうしてほしいかな、患者さんが自分の家族だったらどうするかなと考え、包み隠さずなんでも患者さんにお話ししています。例えば診療時間は、一人の患者さんに対して初診では1時間、その後も毎回30分は確保。また、診療スペースに机と2脚の椅子を横並びにして、治療方針や治療計画などをフラットな雰囲気で一緒に考えていくスタイルを取り入れています。認識のずれを少なくするためにも、とてもいい方法だと感じています。

地域のかかりつけ歯科医として使命を果たしたい

歯科医師を志したきっかけや、やりがいについて教えてください。

藤野能成副院長 乃木坂歯科クリニック5

祖父と両親が歯科医師だったこともあり、小さい頃から一番身近な職業でした。中でも父の影響がとても大きかったですね。父は補綴関係が得意で、義歯作りの話や、インプラント治療の出始めの頃などの話をよく聞いていました。幸いにも私は物作りが好きで、手先も不器用ではなかったですし、楽しそうに話す父の話を通して自然と医療に興味を持つようになり、歯科医師の道を進むことになりました。口腔外科を専攻したのは、例えば顎変形症といった大学病院のように大きな組織にいないと診られないもの経験することで、今後の診療に役に立つと思ったからです。やりがいを感じる時は、初診の患者さんを診た後にそのご家族を紹介していただけたときです。「ここなら行っても大丈夫だ」と推薦してくださったのかな、と思えてうれしいですね。

お休みの日はどのように過ごしていますか?

日曜日は妻の仕事が入ることがありますので、一人娘と過ごす時間を楽しんでいます。大学生の頃に始めた自炊が意外と面白く感じて、今でも週末に限らず料理をするのですが、娘と一緒に作るときもあります。最近は、妻の誕生日パーティーの準備や、娘の夏休みの自由研究を手伝ったりもしていましたね(笑)。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

藤野能成副院長 乃木坂歯科クリニック6

開院から50年。初期の頃から通院してくださっている患者さんがいる。院長が築いた患者さんとの関係性の深さを実感しています。そして、私も2010年に副院長に就任し、10年以上がたちました。患者さんの口腔状況と向き合い、自分の診療の中で良かった点・改善すべき点をしっかりと見直し、治療内容に生かしていきたいです。現在、保育園歯科医に加えて、行政が実施する障害者の方の定期検診もさせていただいています。歯科医院になかなか通えない方やお困りの方をサポートすることは、歯科医師としての使命。ですから今後も、他院との連携の窓口として地域の相談所のような、気軽な歯科医院をめざします。高齢社会の今、患者さんの中には全身疾患をお持ちの方もいらっしゃるので、より一層その立ち位置でありたいと思うようになりました。力の限り尽くしていきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/55万~66万円

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