三浦 洋一朗 院長の独自取材記事
洋デンタルオフィス広尾
(港区/広尾駅)
最終更新日:2021/10/12

東京メトロ日比谷線の広尾駅から徒歩3分。虫歯治療などの一般歯科から噛み合わせや顎関節の治療、インプラント治療、歯科用マイクロスコープによる根管治療、レーザー治療、審美歯科まで幅広い診療に取り組んでいるのが「洋デンタルオフィス広尾」だ。同院の三浦洋一朗院長は、海外の歯科大学への留学や、国内外の多くのスタディーグループに所属して研鑽を積むことなどで、すべてにおいて専門性の高い診療を提供することをめざしている。そんな三浦院長に、力を入れて取り組んでいる「オーダーメイド治療」のことや、診療にかける思いを聞いた。
(再取材日2019年8月8日)
患者のバックグラウンドに向き合うオーダーメイド治療
クリニックを紹介していただけますか?

当院では、虫歯や歯周病などの一般歯科治療からインプラント治療、噛み合わせや顎関節の治療、ホワイトニングなどの審美歯科、セラミックを用いた治療、マイクロスコープを用いた根管治療、レーザー治療、予防メンテナンスまで幅広く、世界水準の最先端医療をめざし取り組んでいます。その中でも力を入れているのが、患者さんの一人ひとりに合わせた「オーダーメイド治療」です。歯科の専門は首から目の下までの顎口腔領域ですが、体はそこだけが別になっているわけではなく、全身とつながっています。そして、歯が痛い原因も、患者さん一人ひとりで違います。ですから、痛いという症状を根本的に治療するには、体全体から考えることに加えて、それぞれの患者さんの仕事や性格、趣味などのライフスタイルにも向き合うことが必要で、それではじめて、患者さんの一生涯を通じた真の健康をサポートできると私は考えています。
オーダーメイド治療について、もう少し教えてください。
例えば、奥歯が痛いという患者さんが来たとします。まずはもちろん、口の中をチェックしますが、これといった問題がないことも少なくありません。そんなときに私は、患者さんとお話をします。そして、例えばその患者さんが仕事で1日中パソコンと向き合っているのなら、その痛みの原因を私は、体の姿勢にあると疑います。長時間、同じ姿勢をしていると、顎関節がずれたり血流が悪くなったりすることにつながり、歯が痛くなることがあるからです。その場合は、姿勢の問題を修正しなければなりませんよね。もちろん、すべての患者さんではありませんが、歯や顎の痛みの原因が口の中以外にあることは、皆さんが考えているよりもずっと多いのです。患者さんとよく話をして、その方の性格やライフスタイルも理解し、一人ひとりに必要とされる治療や指導をする。それを当オフィスではオーダーメイド治療と呼んでいるのです。
ほかに、力を入れていることはありますか?

抜くしかないと言われた歯を、何とか残したいという患者さんも多く来られます。従来の根管治療は、いわば見えない歯の中を手探りで掃除する方法ですから、肉眼では限界があると考えます。しかし、当院ではマイクロスコープを用いて、実際に歯の根っこの中を見ながら感染源を除去するための根管治療、歯周組織再生療法、咬合治療などを行っています。それでも難しいことも当然ありますが、歯を残したまま治療できる可能性も高まると考えています。日本でも、マイクロスコープを用いた治療はだんだん普及しつつありますが、私は幸運にも最初に勤めた歯科医院にも、父の歯科医院にもありましたから、早い時期から取り組むことができました。
多角的に診るため、幅広い分野の診療に取り組む
予防については、いかがですか?

予防にも力を入れており、歯科衛生士や歯科技工士とも密にコミュニケーションを取りながらプログラムを組んでいます。治療した歯を10年、15年と長く持たせるために、かぶせ物一つとっても、形態を究極的に追求します。例えば仮歯を入れている場合は、治療後に、長期的に良い状態を維持できそうかも確認します。仮歯で数週間過ごしてもらった後、うまくセルフケアできているか、その方にとってメンテナンスしやすい形態になっているかを衛生士がチェックします。磨きにくい部分があれば、歯科医師と相談して形態の修正を繰り返し、最終的には技工士がマクロ単位で形を整え本歯を作るのです。歯を長持ちさせるのに大事なのは、何より日々のセルフケア。メンテナンスしやすい環境まで考慮し、予防へつなげます。最近は審美的なニーズも高まっているので、機能性はもちろん審美性にも配慮し、どちらも高いレベルで維持できるよう心がけています。
幅広い分野に熱心に取り組んでいますね。
欧米には、インプラントならインプラント、歯周病なら歯周病という、それぞれに特化した医療を提供する専門医制度が一般にも認知されている国が多いのです。でも日本は、一つの歯科医院で何でも手がけるという考えが根強く、根管治療はこちら、インプラント治療はあちらへというのは受け入れられにくい。私はもともと歯周病とインプラント治療、根管治療を専門としていたので、当初は、得意な専門分野の診療だけできれば、より追求できて、そのうち日本でも専門医制度が受け入れられるのではないかと思っていました。しかし今も日本は、スーパージェネラリストを求める人が多い。それに加え、一つの専門性の目しか持っていないと、多角的に診ることができないとも考えて、それなら何の治療にしても専門家レベルまで習得しようと思ったんです。
最近、思うことはありますか?

天然の歯を残すための治療の選択肢は意外に多いことを、皆さんにも知ってほしいと思います。ある先生は、40〜50年間にわたる自分の何千もの臨床データから、顎の骨の中に歯の根っこが4ミリあれば、歯を残せると言っています。私もこれまで、歯を抜くしかないと言われたという患者さんをたくさん、それこそオーダーメイド治療で歯を残したまま治療してきました。もちろん、絶対に残せるとは言いませんが、残したまま治療できることは決して少なくありません。医師が病気の診断と治療をする人なら、私たち歯科医師は、歯の治療をする医師といえるのではないでしょうか。例えば、手の病気の治癒率が義手の成功率ではないように、歯の治療の成功率は、インプラントの成功率ではありませんよね。ですから、抜いてインプラントにするしかないと言われたけど、何とか残したいと思っている方は、ぜひ相談してほしいですね。
広尾は、生まれ育った大好きな街
歯科医師になってからは、どのように歩んでこられましたか?

歯学部を卒業後、勤務医としてさまざまなところで研鑽を積み、それから医療法人社団啓歯会に入り、新橋と日比谷の歯科医院で院長を務めました。その後は、私の父も歯科医師で代々木上原で開業しているので、父のサポートをしようとも思ったのですが、余計なお世話だったといいますか(笑)。まだまだ元気に第一線でやっていますので、2008年に独立して当院を開業したのです。生まれ育ってなじみがあったのが、広尾を選んだ一番の理由ですね。また、このエリアは外国の方や意識の高い方が多いので、自分の提供したい治療内容に合うのではないかとも考えました。
どのようにリフレッシュしていますか?
もともとサーフィンをしていましたから夏は海に行ったり、冬はスキーに行ったりしています。そのほかにもゴルフやテニス、スポーツ全般が大好きです。あとは、キャンプですね。上の子が中学生になって、あまり一緒に遊べなくなってきたので、キャンプは男同士を感じ合える大切な時間だと思っています。家族全員で行くことが多いのですが、たまには男だけで行きたいですね(笑)。母親とは接する時間が長いでしょうし、やっぱり男ってこういうものだというのを、息子に伝えていきたいんです。二人だけで遊んだり料理をしたり、いろいろなことを経験する時間を大切にしたいです。
今後の展望についてお聞かせください。

歯科業界全体に関係することですが、歯科医院は痛いから来るところではなく、健康を得られたり、きれいになれたりする場所、自分を高めるために楽しみに来られる場所という位置づけにしていきたいですね。日本の予防への意識はまだまだだと考えます。健康保険制度が今の状況をつくり、結局それが患者さんを苦しめているという現状もあると思うんです。そんな中で私は、当オフィスに来た方にハッピーになってほしいんです。治療が必要な方にはベストな治療を、その後は究極のエイジングエアを尽くして、それが皆さんの笑顔と喜びにつながるように。微力ではありますがその思いを伝え、広げていきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはマイクロスコープを用いた根管治療/1根管3万円~、インプラント治療/45万円~、セラミックインレー/9万円~、セラミッククラウン/12万円~、オフィスホワイトニング/1回1万円~、ホームホワイトニング/(専用カスタムトレーとジェル2本)3万5000円、デュアルホワイトニング(オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの併用)/6万円、歯周組織再生療法における薬代/約3万円~