山畑 圭子 理事長の独自取材記事
ホワイトラビット歯科医院
(品川区/大井町駅)
最終更新日:2024/12/23

2006年に品川区役所近くのエリアで開院した「ホワイトラビット歯科医院」は、2019年に大井町駅から徒歩2分ほどの場所にある今の場所に移転・リニューアルを果たした。通りに面したガラス張りのエントランスを抜けると、目に入るのは鮮やかなグリーンに彩られた開放感あふれる空間。理事長の山畑圭子先生は「皆さまに楽しんでいただけるクリニックにするため、スタッフ一丸となって一層充実した診療をお届けしてまいります」と語り、心地良く、行くのが楽しいクリニックづくりに努めている。診療ではインプラント治療のほか予防歯科や訪問診療にも力を入れ、小さな子どもから高齢者まで幅広く地域の患者に寄り添っている。そんな同院の診療について山畑理事長に詳しく聞いた。
(取材日2024年9月27日)
こだわりあふれる院内で、「来て良かった」の実現を
非常に広々として心地良いクリニックですね。

これからは予防歯科に一層力を入れていこうと考えていたところに、広くて駅に近いこちらの場所に出会うことができて、今のかたちが実現しました。7つある治療室はすべて個室でご用意しており、うち3ブースを歯科衛生士がクリーニングなどを行う予防専用に割り当て、さらに1ブースを治療と予防の両方で使用する小児専用として使用しています。今は患者さまの歯に対する意識もとても高くなりましたし、歯科医院の側でも悪い歯を治療するだけでなく日常的なケアとメンテナンスを提供することで、健康な歯を長持ちさせるという姿勢を打ち出すようになってきています。そのため、訪れる方も働くスタッフも楽しめる空間にしたいと考え、居心地の良さを重視しました。
こだわりのポイントを教えていただけますか?
まずはベビーカーでも車いすでも快適に来院いただきやすいよう、エントランスはスロープを設けたバリアフリー仕様です。加えて待合スペースには十分な広さを確保しました。小児専用ブースは、小さなお子さまが落ち着けるように壁紙を変え、テレビを見ながら治療やケアが受けられるようにモニターを設置しています。また、エントランスには本物のグリーンを配して、気持ち良く快適に過ごせる空間をめざしました。また、居心地の良さだけでなく、環境の安全性にも目を向け、院内の空調はマイナスイオンを発生させて室温を快適に調整する光冷暖房システムを導入しています。さらに、治療中に唾液や削った歯の破片が飛散するのを防ぐ口腔外バキュームという装置を採用し、院内での感染予防にも最大限の注意を払っています。
患者さんに快適に過ごしてもらう。そこが重要なポイントなのですね。

設備面やレイアウト、感染に関わる安心・安全という面はもちろんですが、やはり歯科医院に対して「怖くて行きたくない場所」「痛くなってから行く場所」という意識を持っていただきたくないと、ずっと考えています。大人でも歯科医院が苦手な方がいらっしゃいますが、子どもの頃から、「行くのが楽しい」とは言わないまでも、定期的に行く場所だという意識をすり込んでいくことができれば、成長してからも当たり前に通っていただけるようになると思うんです。ですので、あらゆる点で通いやすくて「来て良かった」と思っていただける場所をつくり、スタッフ皆で同じ意識を持って仕事に取り組んでいます。
予防歯科からインプラント治療まで、幅広く対応
どのような患者さんが来院されていますか?

小さなお子さまからご年配の方まで、本当に幅広い患者さまに来ていただいています。移転前はクリニックの近隣にお住まいの方が中心でしたが、駅の近くに移転したことで、遠くのエリアから足を運んでくださる方も増え、さらに多様性が広がったように感じます。また、治療の際の痛みの軽減に努めていることもあって、歯科治療が苦手とおっしゃる方が受診されることも。お子さまのフッ素塗布やシーラントによる予防歯科、口腔筋機能訓練を含む小児矯正を希望していらっしゃる親御さんも多いですね。予防歯科や見た目に対しても高い意識を持っていらっしゃる方が多い印象でしょうか。また、通院が難しくなった方を対象とした訪問診療もたくさんの方にご利用いただいています。
インプラント治療がお得意だと伺いました。
当院ではインプラントの前に歯科用CTで骨の状態や血管や神経の位置を確認し、患者さまにはインプラントのメリット・デメリットをご説明し、安心していただいてから治療を行っています。2D画像に比べ歯科用CTによる3D画像は、根っこの底の亀裂や嚢胞の大きさまで見えるので、それをもとにした適切な診断に力を入れています。患者さまはお口の中で何をされているのか見ることはできないですし、骨の状態や神経がどう走っているかはなかなかご存じないと思います。それをしっかりと画像でお見せすることで、患者さま自身に「ここにインプラントが入るから血管や神経は傷つかないんだ」と納得していただき、安心していただくことを重視しています。実際の治療もすごく低速で行い、痛みなどのご負担が少なくなるように配慮しています。
予防歯科ではどのような治療を行っているのですか?

まずは患者さまに今の歯とお口の中の状態をきちんと認識していただくことからスタートします。口腔内の写真を撮影し、エックス線や歯周ポケットの検査を実施。次に超音波洗浄によるクリーニングを行い、よく磨けていなくて歯垢がたまっているような際には、必要に応じて顕微鏡で歯垢をチェックし、患者さまに「どれだけそこに菌がいるか」ということを実際に画面で見ていただきます。そうして、ご自身での日常的なケアの重要性をしっかり理解していただき、必要に応じてしっかり時間をかけたブラッシング指導を行います。その後定期的なメンテナンスに入っていきます。
スタッフ皆で、安心感・納得感のある医療を届けたい
診療の際に心がけていらっしゃることはありますか?

治療の質はもちろん重要ですが、同様に患者さまとのコミュニケーションも大切に考えています。症状やご要望をしっかりと伺い、状態や治療についてはわかりやすく丁寧に説明する、安心感と納得感のある対話を心がけています。また患者さまのご要望にお応えできるよう、即日対応可能なCAD/CAMを用いたセラミック治療など幅広い選択肢もご用意しています。訪問診療に関しても、オーラルフレイルを調べるために、咀嚼機能の検査や舌圧測定を行うほか、訪問先の施設では、咽頭や気管の飲食物の残留度を見るためのポータブルの嚥下内視鏡を活用したり、歯を削ったりかぶせ物を入れたりする治療を高精度で行える体制を整備するなど、ご来院いただいている患者さまと遜色ない治療を提供しています。また、各施設のスタッフの方々への、入居者さんの歯の健康を維持するための指導も積極的に行うなど、チームで患者さまを支えています。
歯科医師、歯科衛生士、スタッフの皆さん一丸となって歯の健康を守ろうとされている印象を受けます。
すべての患者さまに笑顔になっていただき、「ここに来て良かった」と思っていただくことがゴールです。特にお子さまでは将来的な歯科との関係性を大きく左右する要因となりますので、歯科通院の習慣を自然に身につけていただけるよう、安心で快適な診療を心がけています。また、患者さまへの姿勢はもちろんですが、歯科の材料や機器、技術はまさに日進月歩です。審美歯科など新たな分野の勉強や、南カリフォルニア大学と連携した取り組みに加え、全員が日々学びを継続しています。当院では勤務と並行して学校に通い、歯科衛生士の資格を取得するスタッフも複数在籍しています。さらには、それぞれが各種勉強会に参加し、意見交換を盛んに行いながらより良いクリニックの在り方をめざしているんです。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

当院では虫歯や歯周病の診療から、予防歯科、矯正、インプラント治療、入れ歯まで幅広い診療を提供していますが、美意識の高い患者さまが多くいらっしゃるので、今後は「美」の実現のためにできることにも注力していきたいと考えています。メッセージとしましては、もし口臭や歯周病がなかなか改善しない、虫歯が再発を繰り返すという方は口腔内細菌に問題があるかもしれません。当院では、位相差顕微鏡による検査でお口の中を調べて菌の量や動きを調べてお見せし、必要に応じてブラッシング指導や食事や食習慣のアドバイスなどを通してプラークコントロールにも力を入れています。気がかりなことがあればぜひお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/44万円~(上部構造込み)、小児矯正/11万円~、セラミックの詰め物/8万1510円~、セラミックのかぶせ物/15万3010円~、ホワイトニング1回19800円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。