服部 智子 院長の独自取材記事
服部デンタルクリニック
(品川区/大森駅)
最終更新日:2024/12/26
大森駅から徒歩約3分。大森ベルポートのB館1階にある「服部デンタルクリニック」。先進の歯科用CTやCAD/CAMの機器、マイクロスコープを導入して精密な治療を行う歯科医院だ。服部智子院長は、インプラント治療や歯周病治療のスペシャリスト。保険診療から自費診療まで、健康で美しい口腔内を実現するために幅広い診療を提供している。特に「歯を守り、一生、自分の歯で食べられるようにしたい」と、初期虫歯の治療やメンテナンスの普及にも力を注ぐ。そんな服部院長の診療方針や患者への想い、また同院の特徴でもあるチーム医療についても話を聞いた。
(取材日2024年8月30日)
専門性の高いチーム医療で安全な歯科治療をめざす
とてもすてきな雰囲気のクリニックですね。
現在の場所へは、2013年に同ビル内の別の場所から移転・リニューアルしました。清潔であることを第一に、院内にはイタリア・カプリ島の絵をたくさん飾っています。どこかヨーロッパ的な優雅さがある落ち着いた雰囲気の空間づくりを心がけました。受付の壁にきれいな石を装飾したのは、ちょっとしたこだわりです。また、感染症対策を徹底したオペ室、クリーニングのみを行うメンテナンス専門の部屋も作りました。
どのような方が通っているのでしょうか?
以前はこのビルにお勤めの方がほとんどだったのですが、新型コロナウイルス流行時での来院をきっかけに、定期的に来てくださる近隣の方も多いです。この数年間は「マスクで口元が隠れているうちに」と矯正を希望される方がとても多かったですね。そこから歯に意識を向けてホワイトニングや審美歯科を希望される方も。最近では「20年ぶりに歯科医院に来ました」などと、劣化した補綴物の交換を含めた全顎治療を受けたいとおっしゃる働き世代やご高齢の方が増えています。皆さんお忙しい時間を割いて来てくださるので、なるべくお待たせしないよう、こまやかな配慮を心がけています。
大森で長らく診療してきたと聞きました。
当院は約50年前に自動車会社が設立した「いすず病院」の歯科室として発足した施設がもととなっています。私は1996年からその施設に非常勤として勤務し、後に院長に就任し、約5年間勤務しました。残念ながら、歯科室は閉鎖されることになりましたが、すでにたくさんの患者さんがいらっしゃいましたから、そこから私も開業を考えるようになったのです。そして2001年に「服部デンタルクリニック」を開院し、地域の歯科医療に力を注いできました。妹も歯科医師で副院長として助けてくれています。2013年に移転してスペースも広くなり、専門性の高い歯科医師によるチーム医療というコンセプトを強化してまいりました。
その専門性の高い歯科医師によるチーム医療について教えてください。
あまり知られていないかもしれませんが、歯科医師にはそれぞれ専門分野があります。当院は一人の歯科医師がすべての治療を行うことよりも、各分野に長けた歯科医師が、患者さんに適した治療を行うことをモットーとしています。矯正、審美歯科、口腔外科といった各分野のスペシャリストが在籍しており、私は歯周病が専門です。院長である私がすべての患者さんの情報を把握し、必要だと判断すれば専門の先生にお願いして、より安全性に配慮した安心できる治療をめざします。専門の歯科医師による治療が、通い慣れたクリニックで受けられるメリットは、患者さんにとっても大きいのではないでしょうか。また歯科医師だけでなく、歯科衛生士や歯科技工士との院内連携、東邦大学医療センター大森病院などとの病診連携もチーム医療の一環です。各自の強みを生かして患者さんの歯の健康をサポートしています。
先進の医療機器を駆使して行う、オーダーメイドの治療
診療方針をお聞かせください。
お口の状態を検査し、どんな治療、ケア、予防が必要かを判断します。さらに、患者さんがどのような治療を希望されているかを丁寧にお聞きした上で、治療方針を決めます。パターン化された治療ではなく、オーダーメイドの治療です。30年以上歯科医師を続けていると、どうして歯が壊れるのかは、その方のお顔の骨格や噛み合わせ、生活習慣でおおよそは推測できると思っています。ただ、痛みがなくなれば治療は終わりというわけではありません。その後も必要に応じて治療やケアを続けること、生涯健康な歯でいられるようにすることの大切さをお話しします。最初は「痛いところだけを治してくれればいい」という方がほとんどですが、そのような方にも繰り返し伝えることで、治療やケアの必要性を理解され、意識が変わると思うのです。患者さんのことを大切に思い、じっくりお話を伺うからこそ、お互いの信頼関係が生まれるのだと思います。
院内で修復物を作製するセラミック治療も行っているのだとか。
はい。当院ではCAD/CAMシステムを導入し、その日のうちに修復物の作製から装着まで行えるセラミックを用いた修復治療に対応しています。3D光学カメラで口腔内をスキャンして、そのデータをもとに、コンピューターを使って院内で修復物を設計・作製する仕組みです。機械で削り出した修復物を仕上げるのは、歯科技工士の繊細な技術。色や形など細かい調整を施して、機械だけでは不十分な部分を人の手で精密に作業します。完成した修復物は、その日のうちに装着することも可能なので、遠方にお住まいの方や多忙な方、高齢の方など、何度も通うのが難しい方にぜひお勧めしたい治療法です。
マイクロスコープも導入しているのですね。
当院では精度や安全性を高めるために、歯科用CTや口腔内スキャナー、CAD/CAMの機器など、痛みや苦痛の軽減に役立つ医療機器は積極的に導入してきました。マイクロスコープを導入したのは2022年です。当初は主に初期虫歯の早期発見や治療に用いていましたが、今や根管治療、インプラント治療、審美歯科などにも活用しています。歯科衛生士もマイクロスコープを駆使してクリーニングや歯周病予防を行っているんですよ。治療の精度向上につながりますし、マイクロスコープには撮影機能もついており、患者さんへの説明時にも役立てています。今後も医療機器の導入や入れ替えには力を入れていきたいですね。
コミュニケーションを大切に、患者と長い付き合いを
患者さんと接する上で心がけていることは?
私は人と接することが大好きで、治療がとても楽しいのです。一つの治療が終わるまで、患者さんと会って話をするのを楽しみにしています。その後も定期検診やメンテナンスでお会いできますから、長くお付き合いが続くのが、歯科医師の醍醐味(だいごみ)だと思っています。当院には30年来ずっと来てくださる患者さんが多く、「過去にあんなことがあったね」などと、笑顔で語り合えることがとてもうれしいんです。歯科医院は怖いイメージがあるから、なるべく行きたくないという方も、当院に一度来てくださればそのイメージは覆されると思いますよ。
コミュニケーションを大切にされているのですね。
昔は内向的だったのですが、高校の時にアメリカ留学した際に、人とのコミュニケーションの大切さを知りました。自分からアプローチして話しかけることで、友達がどんどん増えていくことが楽しかったのです。大学時代も歯科医師となってからも、たくさんの良い出会いに恵まれました。そういう方々との出会いがあったからこそ、今、力を入れているチーム医療も実現できたのだと思います。この経験をコミュニケーションや情報提供という形で、患者さんに還元させていただきたいと思っています。
読者へメッセージをお願いします。
当院は、これからも「Beautiful Teeth, Beautiful Life」をご提案していきます。歯の健康と美しさを保つことは特別なことではありません。歯が痛いから歯科医院に行くのではなく、予防として自分の生活の中に歯のケアを組み入れていただければめざせることなのです。また最近は、性別に関わらずホワイトニングや口臭予防への関心が高くなっていますが、男子中高生は虫歯になりやすい印象がありますね。虫歯の再発を繰り返して、社会人になる頃には口腔内がボロボロになっているというケースも多いです。子どもの頃から、少なくとも半年に1度は歯科医院を受診するという習慣を身につけて、将来のために初期虫歯こそ治療をしていただきたいと思います。当院は、設備の充実やスタッフの技術向上にも積極的に取り組んでおり、治療やメンテナンスの質の高さ、丁寧さには自信があります。ぜひ気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはワイヤー矯正/93万5000円、裏側矯正/120万円、ホワイトニング/2万2000円~、インプラント/55万円、マイクロスコープを用いた詰め物・かぶせ物/5000円~、セラミックを用いた修復治療/2万9700円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。