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林 永信 院長の独自取材記事

はやしクリニック

(品川区/大井町駅)

最終更新日:2019/09/05

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「はやしクリニック」は大井町駅中央西出口より徒歩4分。ドアを開けると迫力のある絵画が出迎えてくれた。「僕の好きな画家なんです。自宅に飾っていたものなのですが、せっかくですから患者さんに見ていただきたくて、院内に飾ることにしたんです。壁の幅にぴったりでまるであつらえたみたいなんですけどね」。そう笑う林永信院長は呼吸器のエキスパート。東京医科大学で准教授を務め、お茶の水の杏雲堂病院では部長・副院長も務めた。町のクリニックながらCTも備え、精度にこだわった診療を行っている。子ども時代の大井町の思い出から肺の健康まで、たっぷりと語ってもらった。
(取材日2012年5月16日)

CTを導入し、肺の断層写真を撮影

開院までの経緯を教えてください。

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僕がこの医院を始めたのは、2009年の4月です。開業前はお茶の水の杏雲堂病院に20年近く勤めていました。開業を決めた時も、初めはその近辺で物件を探していたんです。でも、いろいろと条件が合わなくて、「それなら大井町の自宅で開院するほうがいい」ということになったんですよ。そこで自宅の建物を改装し、1階を医院にしたんです。僕は生まれは立川ですが、物心つく頃からずっとこの大井町で暮らしてきました。医師だった父がここで耳鼻科を開業したこともあり、父の患者さんをはじめ、ご近所の方々も当院に通ってくださっています。以前の病院の患者さんも来てくださったので、恵まれたスタートだったんですよ。

診療科目と患者層を教えてください。

内科と呼吸器科、アレルギー科を診療しています。中でも僕の専門は呼吸器。呼吸器疾患にはいろいろありますが、代表的なものは肺がん、肺炎、気管支炎、喘息などですね。睡眠時無呼吸症候群や、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者さんも来院されます。町の医師ですから、内科として消化器や血圧などの患者さんも診させていただきます。高血圧、高脂血症の根っこには肥満があるので、肥満解消の生活指導も行っています。患者さんは主に7歳以上から診療しています。高齢の方は近隣の地域からいらっしゃいますが、20〜30代と若い方の中には、遠方から来院される方も意外と多いんです。インターネットで探して当院を見つけるようですね。

CTを導入されているそうですね。

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はい。マルチスライスCTといって、数秒で臓器を撮影し、すぐにその画像をモニターに写す機械を導入しています。肺全体の検査に5分もかかりません。大きな病院では、CT検査のために予約を取り、撮影が終わったら結果はまた来週、というようなことがありますが、当院では多くが「咳が止まらない」と来院したその日に診断がつきます。CTで肺の断層写真を撮ると、小さな肺がんや、一般のエックス線検査では写らないような細かい炎症も見つけることが望め、病気の見落としや間違いが起きにくいので、これだけは必要だとこだわって導入しました。頭やおなかを診るためにも利用しています。開業医でCTを備えている医院は珍しいのではないかと思います。導入コストはもちろん、メンテナンス費用もかかるのですが、それでも頑張って入れました。医院を開く目的は患者さんへの医療の貢献ですからね。

将来を見据えて呼吸器の医師に

小さい頃はどんなお子さんでしたか?

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優しくておとなしい子だったと思います。僕の子ども時代の大井町は原っぱだらけで、駄菓子屋さんもあり、子どもが遊ぶ場所には事欠きませんでした。虫を捕ったり、かくれんぼをしたり。兄弟や友だちと、べいごまやメンコをして遊んだものです。町はすっかり変わりましたが、当時から暮らしているご家族もまだたくさんいらっしゃいます。僕の小さい頃を知っている患者さんに昔のことを言われると、どうにも頭が上がりませんね(笑)。かわいがってもらって感謝しています。

医師をめざしたのはお父さまの影響で?

そうですね。門前の小僧ではありませんが、兄弟そろって自然と医師になりました。子どもの頃はよく父の診療室で遊んでいましたし、消毒のにおいも嫌だと思ったことがありませんでした。父は僕が中学の時に亡くなったので、医師になるための相談はできなかったのですが。呼吸器を専門にした理由は、将来重要になる診療科だと思ったからです。1972年当時、厚生白書で国民の病気の動態を見たところ、胃がんが圧倒的に多く、肺がんはその5分の1くらいでした。でも、増加曲線が急激に上がっていて、20年後には逆転しそうな勢いだったんです。それを見て「今呼吸器を選んでおけば、自分が医師として働き盛りになった時、患者さんの助けになれるのではないか」と考えたんです。

医師になられた頃の思い出で印象深いことはありますか?

現在は、心臓外科、消化器外科、呼吸器外科などと臓器別に分かれていますが、僕の時代は、外科はなんでもやらされたんです。呼吸器が専門の僕も、ほかの手術をずいぶん経験しました。あれは僕が入局して10日目くらいのこと。親戚のおばさんが虫垂炎になったんですよ。それで、僕が勤めている病院を受診し、なんと、僕が手術を執刀することに。経験もまだ少ないし、自分のおばさんだし、おっかなびっくりの手術でした。先輩に手伝ってもらって特に問題なく終わったのですが、おばさんには「あなたにやってもらうなんて心配だった」と言われました。当然ですよね(笑)。

印象に残っている患者さんはいらっしゃいますか?

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これまで多くの肺がん治療を手がけてきましたが、僕にとっては助かった方よりも亡くなっていった方のほうが印象に残っています。患者さんというより、人間として見てしまうので。人間は必ず死にますが、それがいつかはわからないわけです。それがわかったときに、残った命、限りある時間の中でどう身を振るのか、どう過ごすのか、患者さんを見ていて考えさせられるんです。亡くなる前に仕事の整理をしていく情熱や残していく家族に対する愛情など、生き方をずいぶん勉強させてもらいました。どなたも忘れられない患者さんです。

喫煙者には本気で向き合い、禁煙をサポート

禁煙治療にも力を入れていますね。

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はい。初診の方には必ず喫煙の有無をお尋ねします。喫煙者には「絶対にやめたほうがいい」と真剣にお勧めし、その治療やサポートも行っています。医師がまともに向き合わなければ患者さんには伝わりません。最も大事なのはご本人のモチベーションですが、今では便利な飲み薬や貼り薬があるので、意外と楽に始められると思います。ぜひこれをきっかけに禁煙にチャレンジしてほしいですね。

肺機能は検査ができるのですか?

肺機能検査装置を使って、肺の容積や空気を出し入れする換気機能のレベルがどれくらいかを調べることができます。通常の肺はスポンジのようにやわらかいのですが、喫煙するとヘチマのたわしのようにスカスカな状態になることも。そして、そうなってしまった肺は、もう二度とスポンジには戻らないんです。呼吸が苦しくなってからタバコをやめても、そのヘチマの肺のまま生きていかなければいけない。苦しいですよね。ですから、ひどいヘチマになる前にタバコはやめましょう。

伺っていると怖くなってきますが、患者さんの反応はいかがですか?

CT画像をお見せすると、皆さん食い入るように見ておられます。肺を輪切りにした連続写真は実物大で、血管まで見えますし、肺と一緒に心臓も写ります。実感のない方もそうやって実際に見せられると、大事にしようという思いが湧くかもしれません。肺は呼吸のための臓器なので、外界と接する第一線です。ですから、炎症やアレルギーなどいろんな病気が起こり得るんです。当院では肺のCT検診も行っているので、特に喫煙される方はぜひ年に1回は検診を受け、ご自分の肺の状態を知ってほしいです。

今後の展望をお聞かせください。

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当院のマークは、「はやしクリニック」のHとCを使って、患者さんを支えるイメージで作ったものです。でも考えてみると実際は患者さんに支えてもらっているんですよね。その感謝を忘れず、今後も地域に貢献したい。そのために、いろいろな疾患にもっとしっかり対応できるよう、検査機器を拡充できたらと考えています。皆さん、もし長く咳が続くようなときは市販薬で済ませず、早めに来院してください。病気も早いうちに見つかれば怖がりすぎることはありません。より良い人生を送るには健康が何より大事。病気になると当たり前の日常生活すら送れなくなってしまうんですから。呼吸器に限らず、体の不調があればなんでも相談してください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

肺のCT検診/2万円~

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