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山田 勝敏 院長の独自取材記事

サンタハウスこどもクリニック

(品川区/武蔵小山駅)

最終更新日:2023/07/04

山田勝敏院長 サンタハウスこどもクリニック main

武蔵小山駅から徒歩1分の便利な場所にある「サンタハウスこどもクリニック」。子ども好きが高じて小児科の医師になったという山田勝敏院長が、「サンタクロースのように、子どもたちへ笑顔をプレゼントできたら」という思いから開業。院内はまるで子どものための城で、さまざまなイラストが飾られており、不測の行動を取る子どもたちの安全性への細かい配慮もなされている。「子どもたちに遊び感覚で診療を受けてもらうのがポリシー。スタッフにも常に笑顔の対応をお願いしています」と笑顔で語る山田院長に、クリニックの特徴や今後の展望などの話を聞いた。

(取材日2022年9月9日/情報更新日2023年6月28日)

社会の変化にも影響を受ける、子どもたちの健康を支援

武蔵小山駅近くの便利なクリニックですね。

山田勝敏院長 サンタハウスこどもクリニック1

品川区は私の生まれ育った場所で、大井町や戸越、旗の台などに住んでいました。武蔵小山も子どもの頃に母親に連れられてきた思い出があります。子ども心に、特に商店街などは「活気のあるいいところだな」と思ったものです。今では様変わりをしていて洗練された街並みが中心になりましたが、一方で昔ながらの気風も残る温かみのある都会の下町といった土地柄でもありますね。そんな地域の多くの皆さまに支えられて、2020年に開業10周年を迎えることができました。

最近での診療の変化があれば教えてください。

新型コロナウイルス感染症の影響は大きく、従来とは外来診療のスタイルがガラリと変わりました。当院は発熱者の診療に対応しているのですが、大きな流行の波が来る度に、近隣はもちろん遠方からも発熱患者さんが来院されます。子どもだけでなく大人の方も診療していますが、発熱者の診療はすべて隔離室で完結する体制です。当院の隔離室は大学病院の手術室などにも採用されている陰圧室となっており、中の空気が外に出ない仕組みです。2室ある隔離室は部屋ごとに枠を設けて予約制としており、お1人ごとにスタッフが消毒や換気の徹底に努めています。

発熱者専用の外来の受診が増えた以外の変化はありますか。

山田勝敏院長 サンタハウスこどもクリニック2

小児科で多い病気は、ある程度流行に傾向があり、予測がつくものが多かったのですが、近頃はその予測が難しくなり、助言がしづらい状況になってきたのも大きな変化です。例えば、新型コロナウイルス感染症の流行前までは、冬の流行前にインフルエンザの予防接種をお勧めしていましたが、ここ数年はインフルエンザの流行が見られませんでした。ところが今年に入って発生が見られたと思ったら、初夏に異例の流行となりました。このように先の見えづらい状況の中では、子育てを担う親御さん方も不安を抱えがちです。そうした親御さんとお子さんの健康をいかに支えるかが重要になってきます。

社会の変化が子どもたちの生活に与える影響もあったのですね。

新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、社会全体で感染症リスクへの興味関心が高まったのは良いことです。また、働き方が大きく変わったことによる変化もありました。リモートによる自宅での勤務が増え、子どもと接する生活の機会が増えました。これも子どもたちにとっては良いことと言えるでしょう。とはいえ、リモート中継中に子どもが画面に入り込んでしまって仕事が中断されたり、病気の子どもの看病で自宅での仕事ができなくなるなどということも出てきています。当院で運営している病児保育では、そのような場合でも柔軟に受け入れを行い、より多様な働き方にも対応できるよう努めております。このような取り組みにより、病児保育の利用も増加していますね。

子ども目線に立ち、楽しんで受けられる診療の提供を

日頃からクリニック全体で心がけていることはありますか?

山田勝敏院長 サンタハウスこどもクリニック3

患者さんや子どもの目線に立つことを大切にしています。私のポリシーは、子どもが私と遊んでいるうちに診察が終わるようにすること。スタッフにもいつも笑顔で接して、楽しげな雰囲気が子どもに伝わるようにしてほしいとお願いしています。おかげさまで当院に通う子どもたちはニコニコして診察室に入ってきてくれます。かかりつけの子どもたちは「また遊ぼう!」という態度で来てくれたりしますから、かわいさ倍増です。親御さんたちは子どもが機嫌の良いときも悪いときも対応しなくてはならないので大変ですが、私は楽しく遊ぶだけなので純粋に楽しいのですよ。本当に毎日元気をもらっています。

親御さんたちとのコミュニケーションも大切ですね。

子どもの患者さんはまだ幼いので、体調のことは親御さんからお聞きします。医師の欲しい情報は「いつ」から「どんな」状態なのかということですが、実はこれを聞き出すのは意外と難しい。親御さんはわが子が心配なあまり言いたいことがあふれてしまうのか、こちらの質問に対し的を射たお答えをいただけないことがたまにあります。例えば、「朝、長男が熱を出して、それがうつったのか翌日に次男が熱を出して。でも咳は次男のほうが先で……」などと兄弟の状態をまとめて話されることも。話としてはわかりますが、これを個人のカルテに分けるとなると大変です。そんなときのためにお勧めしているのが来院前にメモにしてお持ちいただくこと。「いつ」から「どんな」症状が「どう」変化したかなどをざっくりとメモにして教えていただけるとうれしいです。また周囲に同じような症状の人がいるか、はやっている疾患などの情報もあれば教えていただけると助かります。

子どもだけでなく付き添いの親や祖父母なども診ていただけるのですか?

山田勝敏院長 サンタハウスこどもクリニック4

もちろんです。例えば、授乳中のお母さんは体調を崩しても飲めるお薬が限られていますから、授乳中でも服用可能なお薬をお出しするようにします。産婦人科でもカバーする部分ではありますが、風邪をひいた兄弟を連れて産婦人科は受診しにくいでしょうし、妊娠中のインフルエンザワクチン等も産婦人科では接種していないところが多いので、当院で引き受けています。アレルギー治療などはお子さまだけでなく大人の方にも対応していますし、お孫さんを連れておみえになるおじいちゃん、おばあちゃんも診察しています。子どもだけでなく家族全員でかかっていただけるファミリークリニックでありたいと思っています。

小児アレルギーの診療や院内の安全設計にも注力

小児科全般のほか、アレルギーの治療もお得意だとか。

山田勝敏院長 サンタハウスこどもクリニック5

アレルギーの治療の中でも、特に呼吸器系、小児喘息はぜひご相談いただきたい疾患です。患者さんの負担を少しでも減らせるよう吸入器の貸し出しもしています。また、アトピー性皮膚炎に関しては親御さんの希望に沿う診療をなるべく行っています。治療にはステロイド剤の軟膏を用いますが、親御さんの中にはステロイド剤に抵抗のある方も多いですね。ステロイド剤にどうしても抵抗がある場合は、それ以外の薬剤の使用をご提案します。それで症状が改善に向かえばいいですし、保湿剤で改善が期待できるような場合もあります。

院内の安全設計にもこだわられていますね。

子どもというものは予測のつかない行動をするものです。私自身、子ども時代には危ないことをしてずいぶん怒られたものでした。そうした記憶も頼りに、開業の際には危ないと思われるポイントを一つ一つつぶして子どもたちが安全に過ごせる環境づくりに努めました。院内のフロアはすべてスプリングが入った床に衝撃吸収シートを張った二重構造なので、転んでも硬いコンクリート床ほどの衝撃がありません。また、引き戸は床にレールを敷く必要がない吊り戸とし、すべての自動ドアには指挟みなどの事故を防ぐためのシールドを設けています。エントランスの自動ドアも、外側からはベビーカーを押しながらでも入りやすいよう自動で開閉するものですが、内側からはボタンを押さなければ開かない仕様にしてあり、子どもたちがすぐに外に出られないようになっています。クリニックとして子どもたちの安全を守る責任がありますから、その点は特に力を入れています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

山田勝敏院長 サンタハウスこどもクリニック6

2階の病児保育施設「チャイルドサンタ」で実践している病児保育も含め、新型コロナウイルス感染症とどう向き合っていくかが今後の課題です。「ウィズコロナ」時代の小児科医療を追求することに加え、この時代だからこその不安や疑問にもしっかりと目を向け、子どもたちの健康はもちろん子育てする親御さんのサポートにも力を入れていきたいと考えています。先の見えづらい状況ではありますが、目の前の課題について一緒に考えることは可能です。外出への不安がある方にはオンライン診療も行っています。気がかりや不安があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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