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三嶋 絵美 院長の独自取材記事

瀬底皮膚科クリニック

(品川区/旗の台駅)

最終更新日:2024/12/20

三嶋絵美院長 瀬底皮膚科クリニック main

東急池上線、東急大井町線が交差する旗の台駅から徒歩2分、活気ある三間通りの商店街に「瀬底皮膚科クリニック」はある。2024年6月にリニューアルされた内装は清潔感に満ちあふれており、ベテランながら「初心を忘れない」をモットーにする三嶋絵美先生が日々訪れる多様な症状の患者に対して一人ひとり真摯に向き合った実直な診療を提供している。母親が院長を務めていた時代からの患者やその家族も多く、夫が診療を行う内科医院や近隣の大学病院との連携もスムーズだ。「コンビニのように利便性が高く、気軽に足を運べるクリニックでありたい」と笑顔で話す三嶋先生。疾患の傾向や診療への思いについて、じっくりと語ってもらった。

(取材日2024年8月28日)

子どもから高齢者まで、年齢に応じた適切な治療を提供

2024年6月に内装をリニューアルされたそうですね。

三嶋絵美院長 瀬底皮膚科クリニック1

当院は1979年に母が開業し、2009年に私が引き継ぎました。高齢の方が靴を脱いでスリッパに履き替えるのが大変そうに見えて土足に変更しました。その影響で床材が劣化してきたので、重い腰を上げて45年ぶりに改装しました(笑)。LEDと真っ白な壁のお陰で院内が明るくなり、皮膚が良く見え診察がしやすくなりました。患者さんは母の代からお子さんお孫さんと3世代にわたって来てくださる方も多く、大変光栄ですしご家族の信頼を裏切らないようにと気持ちが引き締まります。また幅広い年齢の方が受診されるためニーズも多様です。バリアフリー化、キャッシュレス、ネット予約導入など、皆さんが快適に診察を受けられるように少しずつ改善してきました。肝心の診療内容も時代遅れにならないよう自分自身もブラッシュアップし続けるよう努力しています。

ご主人が院長を務める向かいの「みしま内科」とは、どんな医療連携をしていますか?

例えば「みしま内科」で診察時に服を脱いだら帯状疱疹や体の湿疹が見つかったような状態があった時に、内科から電話が来るのでそのまま皮膚科へ来てもらって受診してもらいます。逆に皮膚科から内科へ行ってもらうこともあります。足の潰瘍で糖尿病を疑ったり、発疹で皮膚科に来たけれど咳がひどいので感染症チェックをお願いしたりなど。必要があればすぐ内科に行ってもらえるのはうちの強みですね。皮膚科は検査がほとんどなく視診がメインな分頼りなげに見えるかもしれませんが、視診で正しい診断がつけられるのが名医です。視診力は経験が左右します。私も経験を積んで歳相応の診断力は身についたかと思います。

もし患者さんに大きな病気が見つかったときは?

三嶋絵美院長 瀬底皮膚科クリニック2

当院は地域の“かかりつけ医”として、小さな悩みでも気軽に足を運んで相談できる場所でありたいと思っています。悪性疾患の可能性が少しでも疑われる場合にはすぐに紹介状を書いて近隣の昭和大学病院などに行っていただいています。また診断に悩む皮膚症状の場合も同様に早めに紹介するようにしています。すぐ近くに昭和大学病院があるという場所柄、当院でも検査して紹介先の病院でも検査するとなると時間的にも金銭的にも患者さんの不利益になると思うからです。間口を広くして気軽に受診していただいて、その中から難しい症例を見逃さないよう選別して病院へ送り出すのが地域医療を担う当院の役割であると思っています。

診療は王道を貫き、知識のアップデートにも注力

患者さんの主訴で多いものは何ですか?

三嶋絵美院長 瀬底皮膚科クリニック3

お子さんでは、アトピー性皮膚炎や尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)というウイルス性のイボが多いです。高齢者は皮脂欠乏性湿疹が多いですね。夏は猛暑の影響か汗による湿疹が昔よりも増えたかもしれません。またコロナ禍を機にマスク皮膚炎ともいえる症状の方が出てきました。頬や口唇の皮膚がかさついてかゆみやヒリヒリ感が出るものです。ニキビもマスクをするようになってから増えたように感じます。またネット購入が普及してきた時代の流れでしょうか、通販化粧品や海外の化粧品を使って顔がかぶれてしまう方もいますね。私は東邦大学に勤務していた時代に接触皮膚炎(かぶれ)チームに所属していたので、化粧品やヘアカラー、金属や植物かぶれをたくさん診てきました。発疹の出方でかぶれの原因を推測するのは得意です。

先生の診療のスタンスについて教えてください。

診療方針は「王道」です。皮膚科学会のガイドラインや推奨度に沿った標準的な治療を提供しています。偏った信念に基づく独自の治療や、エビデンスのない治療はしたくありません。また、時代遅れの治療にならないように日頃から知識のアップデートを心がけています。ですが近頃は新しい薬剤名や治療法など覚えられなくなってきました。忘れるのも早いです。寄せる年波を補うために診察室でも手元にパソコンを置くようになりました。わからないことは知ったかぶりせずに患者さんの目の前で検索しています。病気や薬剤のこと以外にも、患者さんの使っているシャンプーの成分を調べ たり、お勧めの製品を画像で示せたりして重宝しています。

患者さんとのコミュニケーションで心がけていることはありますか?

三嶋絵美院長 瀬底皮膚科クリニック4

長年一人で診療していると似たような症状に見慣れてしまうこともあるので、時々「初心忘れるべからず」と自分を戒めて意識的に視診!視診!と自分に言い聞かせています。これが皮膚科の一番の基本です。また医師の基本は問診でもあります。こちらの見解を一方的に語るのではなく、できる限り患者さんが悩んでいることを自分から話していただきたいと考えています。意識しているのは、同じ目線で患者さんに寄り添うこと。例えばニキビができると人と会いたくない!毛染めでかぶれるけど髪は染めたい!鎮痛剤で薬疹でるけど飲まなきゃ生理乗り切れない!とか。日常の憂鬱を取り除く役目を負う医者も必要だと思うのです。

気軽に受診できる、コンビニのような診療所でありたい

医師をめざした理由をお聞かせください。

三嶋絵美院長 瀬底皮膚科クリニック5

父方の祖父が内科医でした。戦後満州から引き揚げてきて旗の台で瀬底内科医院を開業したそうです。祖父の子4人のうち私の父を含めた3人が医師になりました。父が医学部の同級生だった母と結婚したので両親とも医師です。母方の祖母は歯科医でした。というわけで医師になるのが当然といった環境に流されました(笑)。医師の仕事は非常に自分に向いていると思っています。小さい頃から手先が器用で、医師1年目はそれを生かせそうな麻酔科に進みました。麻酔科は繊細さが必要な手技が多くて器用さを発揮できてうれしかったです。人一人の命を預かりコントロールするという経験も人体の理解に役立ちました。しかし、そのまま麻酔科の医師を続けて母のクリニックが潰れてしまうのも残念に思い、3年目に母と同じ皮膚科の医師の道に進むことを決めました。

先生はお肌がツヤツヤですが、若さの秘訣を教えてください。

お化粧でごまかしているだけですよ(笑)。アドバイスするとすれば日々のスキンケアで大事なことは「洗い過ぎない」と「がっちり保湿」です。できる限り肌に摩擦を加えないことを心がけています。泡で出てくる洗顔料を使ってごく優しく洗った後、保湿は洗顔後保湿はとにかくすぐ!です。皮膚への摩擦を減らしたいのと簡単に済ませたいので私は化粧水とクリームの2工程で終わらせています。あとは運動です。もともと運動音痴で体を動かすことが嫌いでしたが唯一できた水泳はやっています。長く診療を続けるためにもこれからも続けるつもりです。

最後に今後の展望をお願いします。

三嶋絵美院長 瀬底皮膚科クリニック6

徒歩圏内に複数の皮膚科医院ができた今、今後の方針について以前とは考えが変わってきました。一つの医院で美容から一般診療まですべて幅広くまかなうのではなく、分業したほうが効率的ではと考え始めました。美容ならあちらへ、手術ならそちらへと近隣の皮膚科へ紹介することもあります。当院は気軽に診てもらえる間口の広い一般皮膚科で行きます。また、患者さんがストレスなく快適に適切な診察を受けられるようにするためにはどうしたらいいか、をスタッフ共々常に考えています。コンビニのように気軽に立ち寄れる場所でありたいというコンセプトのもと、地域の方々にとってより利便性の高いクリニックになれるように工夫を重ねていきたいと思っています。

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