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自宅でも、本格的な診察・治療が受けられる
訪問歯科治療

百瀬歯科医院

(世田谷区/祖師ヶ谷大蔵駅)

最終更新日:2021/10/12

百瀬歯科医院 自宅でも、本格的な診察・治療が受けられる 訪問歯科治療 百瀬歯科医院 自宅でも、本格的な診察・治療が受けられる 訪問歯科治療
  • 保険診療

虫歯や歯周病などの口腔トラブルを抱えているにもかかわらず、加齢による体力低下や、疾患の後遺症、認知機能の低下で通院が困難となり歯科診療を受けられない人が増えている。百瀬歯科医院では、そんなさまざまな事情で通院できない人たちを対象に、歯科医師や歯科衛生士が必要な装備を携えて、患者の自宅や入所している施設に赴いて治療を行う「訪問歯科治療」に力を入れている。高齢化が進む今、ますます需要が高まるであろう訪問診療の意義や、嚥下機能までカバーするその治療内容、診療の流れについて、百瀬智彦院長に詳しく解説してもらった。

(取材日2015年10月15日)

自宅にいながら、歯科医院と同等の治療やケアが受けられる「訪問歯科治療」

Q訪問歯科診療の対象となるのはどのような人ですか?
A
百瀬歯科医院 「生活の質の向上」のために訪問歯科診療に尽力する院長

▲「生活の質の向上」のために訪問歯科診療に尽力する院長

まず「在宅診療」には大きく分けて2つ種類があります。1つは「急な歯の痛み」や「入れ歯のズレ」などで困っている方からの要望に応えて治療に赴く「往診」。もう1つは、あらかじめ日時を決めた上で定期的に訪問してケアや治療を行う「訪問診療」です。一般的にはこれら両方を合わせて「訪問歯科」と呼んでおり、当院ではこのどちらにも対応しています。対象となるのは、高齢による体力の低下や、病気や事故などで自力での外出・通院が困難な方。厳密に決まった基準があるわけではないので、それぞれの場合において歯科医師が判断しますが、当院の場合はやはりご年配の方が多く、印象としては平均年齢85歳くらいです。

Q訪問歯科治療ではどのような症状に対応しているのでしょう?
A
百瀬歯科医院 先端機器がそろう同院

▲先端機器がそろう同院

「入れ歯が合わない」「歯が取れた」など歯や義歯の不具合、ご家族やケアマネジャーからは「歯磨きをさせてくれない」といったご相談も多いです。当院は義歯治療を得意としており、これまで訪問先で作製した多くのケースで、皆さんにしっかりお使いいただけています。あまり知られていませんが、訪問歯科治療でも専用の機器を使用することで、レントゲン撮影から歯根の治療、麻酔下での抜歯まで、外来診療とほとんど変わらない処置が可能なんですよ。しかし、高齢者の方の場合は単に歯を診ればよいわけではありません。物を食べるには噛むための歯と同様、物を飲み込む嚥下機能も重要なので、それらについてのお悩みにも対処しています。

Qこちらではどのような装備、体制で訪問診療を行っていますか?
A
百瀬歯科医院 実際の診療に持っていく装備

▲実際の診療に持っていく装備

訪問歯科治療のニーズの増加に伴い、当院では2台の往診車を用意し診療にあたっています。治療機器は、在宅で簡単に嚥下内視鏡検査を実施できる新型の嚥下内視鏡検査用電子スコープを完備。嚥下機能の検査に力を発揮しています。これは従来のファイバースコープと比べ、鮮明な画質でくっきりと患部を診ることができ、準備にかかる時間もかからない訪問診療に適した利点があります。スタッフは、現在6人の歯科医師が往診部門を担当しています。うち3人は非常勤ですが日本大学歯学部、昭和大学歯学部で摂食機能障害の治療に従事しており、高齢者や障害児の摂食機能などの高い専門性を持って治療を行っています。

Q実際の診療の流れを教えてください。
A
百瀬歯科医院 医師とスタッフが訪問する

▲医師とスタッフが訪問する

ケアマネジャーやご家族、在宅の主治医の先生からお問い合わせやご依頼を受けます。そのときに患者さんの年齢や既往歴・通院困難な理由などをお聞きし、初回の診療時では、その情報をもとにさらに詳しく伺って、現在どんなことで困っているか問題点を抽出。全身状況や服薬の確認、食べられない原因を解決しながら、飲み込みの評価も行います。その後、実際にお口の中を拝見して患者さんに合わせた治療計画を立て、その計画に則って虫歯治療や根管治療、入れ歯の作製など、歯科医院で行う治療と同様の処置を進めます。治療と並行しながら予防的なケアも行い、虫歯・歯周病の管理と同時に、誤嚥性肺炎などのリスク軽減にも注力します。

Q介護関係者との連携も重要だそうですね。
A
百瀬歯科医院 チームワークもばっちり

▲チームワークもばっちり

1人の患者さんには、ご家族はじめ、医師や歯科医師、ケアマネジャーや介護ヘルパーなど、たくさんの人たちが関わっており、訪問歯科治療はこうした職種間の連携の上に成り立っています。例えば、日々の口腔ケアでは、ご自身で歯を磨くことが難しい場合はご家族やヘルパーさんに協力をお願いしなければなりませんし、抜歯を行う場合は、全身状態について医師から情報をもらう必要があります。また、嚥下機能に障害がある場合は、看護師や言語聴覚士、食事形態や栄養状態に問題がある場合は、栄養士との連携があると理想的ですね。こうした他職種の人たちとうまく連携できるかどうかが、訪問歯科治療の成功の鍵を握っているといえるでしょう。

ドクターからのメッセージ

百瀬 智彦院長

大学病院に在籍時、静岡県の沼津まで出向いて、週1回恩師の訪問診療のお手伝いをしていました。通院困難な高齢者の場合、口腔ケアをすることで虫歯や歯周病疾患、誤嚥性肺炎を予防することができます。診療に同行するうち、とても意義がある活動だと感じ、自分でもぜひ実施したいと訪問歯科を開始。今では私たちの訪問を心待ちにしてくださる方もいらっしゃいます。患者さんの生活の質の向上につながればとの思いで続けてきましたが、今後もご自宅に居ながら、虫歯治療や根管治療、入れ歯の作製など、歯科医院と同等の治療を提供していきたいです。医院での診察もあって時間は限られていますが、自分のライフワークとしてずっと続けていきます。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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