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百瀬 智彦 院長の独自取材記事

百瀬歯科医院

(世田谷区/祖師ヶ谷大蔵駅)

最終更新日:2025/02/07

百瀬智彦院長 百瀬歯科医院 main

東京世田谷、祖師ヶ谷大蔵駅前の商店街にある「百瀬歯科医院」は、父から同院を受け継いだ百瀬智彦院長のもと、幅広い診療内容で、地域に暮らす人々の口腔内環境改善に貢献してきた。そして2022年5月には駅前の商店街内に移転。診療環境を一層拡充し、成人歯科・小児歯科の両方において、より質の高い治療を提供できるようになったという。「当院が重視するのは予防主導型の診療です。患者さんお一人お一人に合わせた予防プログラムを立案・実行することで、メンテナンスへの意識まで高めたいと考えています」と院長は話す。移転を経てさらに精力的に地域貢献をめざす院長に、同院の診療方針や力を入れる予防主導型の歯科診療のことなど、幅広く語ってもらった。

(取材日2022年4月6日)

小児歯科を統合し、治療とメンテナンスの設備も増強

2022年5月に今の場所に移転されたのですね。

百瀬智彦院長 百瀬歯科医院1

祖師ヶ谷大蔵駅から歩いて1分少々の商店街の中に引っ越してきました。これまで当院では成人歯科を、2015年に開いた分院では小児歯科を、と分けていたのですが、現在は両院を併合し、成人も小児も当院で診療しています。そもそも移転したのは、診療スペースと治療ユニットを増やしたかったからです。移転後も小児歯科について、先進の設備を生かしながら、日本小児歯科学会小児歯科専門医、小児歯科専任の歯科衛生士が診療にあたっています。歯科ユニットは治療用も増やしましたが、今回の移転で実現したかったのはメンテナンス用の追加でした。ですから、治療用は成人と小児に3台ずつに対してメンテナンス用は5台ずつにしました。予防歯科を重視する立場としては、これぐらいのバランスでメンテナンス受け入れ体制を整えなければ十分でないと考えてのことです。

今回の移転で患者さんにどんなメリットがあるとお考えですか?

まず、設備面のスケールが増し、予約を取ってもらいやすくなりました。特に歯科衛生士のアポイントは移転前まで何ヵ月も空きがない状態だったので、少しでも改善したく思っています。もう一つ、駅からのアクセスが良くなったことはメリットである反面、かえって通いにくくなった方もいらっしゃって、心苦しく感じています。ただ、駅に近くなってスタッフが通勤しやすくなったことは前向きに捉えたいな、と。より広いエリアから優秀な歯科医師や歯科衛生士が集まり、長く活躍してくれれば、患者さんのメリットになるはずですからね。長くお付き合いのある患者さんは、初めのうちは不慣れに感じられるかもしれませんが、初診でおみえになる方も、すでにかかりつけにしてくださっている皆さんにも、「新しくなった百瀬歯科医院をよろしくお願いします」とお伝えしたいです。

診療で心がけていることを教えてください。

百瀬智彦院長 百瀬歯科医院2

もし私が患者として歯科医院に行くのなら、何をされるのか理解してから治療に臨みたいですし、処置の結果どのように良くなったか知りたい。皆さん、そう思われるのではないでしょうか。そのため当院では、治療内容や目標、処置後の状況などをわかりやすく説明するよう心がけています。口腔内部の写真を撮って患者さんと一緒に見ながら現状を確認し、こうなった原因は何なのか、どう治療を進めていくのか、また治療前後の変化などについてもじっくりお話しします。虫歯や歯周病の原因について説明することで、患者さんご自身にトラブルの原因を正しく理解してもらえれば、当院が力を入れる予防歯科、予防主導型の診療への意識や理解も確実に向上していくと考えています。

一人ひとりに合わせた予防主導型の診療を推進

予防主導型の診療とはどのようなものですか?

百瀬智彦院長 百瀬歯科医院3

虫歯を削って、詰めるだけという従来の「治療主導型」の診療に対し、予防・メンテナンスを通じて歯の健康を維持するのが「予防主導型」の診療です。その実現に向け当院では、歯科医師と歯科衛生士が協力して、MTM(メディカルトリートメントモデル)に沿った診療を推進しています。具体的には初診時、問診を丁寧に行うとともに、口腔内写真撮影、エックス線撮影、歯周病検査を実施することで、その方の虫歯・歯周病リスクを予想し、お一人お一人にとって最適と考えられる予防プログラムを立案していく、というのがMTMの大きな枠組みです。必要に応じて、低侵襲の治療も提案します。移転したことで以前よりも設備とスタッフに余裕が生まれているので、近年の新しい研究を踏まえたアカデミックな治療法の導入にも、もっと力を入れていきたいと思っています。

患者さんからの反応はいかがでしょう。

予防主導型の診療を重視しているため、治療を急ぐよりもむしろ検査とリスク評価を優先することになりますが、当院の方針を皆さんご理解くださって、最近は困惑される方はほとんどいらっしゃいません。もともと予防に関心を向ける方が多かったこの地域の患者さんの意識がさらに高まり、「通院の一番の目的は歯科衛生士から口腔衛生の指導やクリーニングを受けること」、そんな予防主導型の考えが患者さんの間にも浸透してきたのでしょう。当院が取り組んできたことに対する、確かな手応えを感じています。

実際に予防のために通われる方が多いのですか?

百瀬智彦院長 百瀬歯科医院4

ええ。定期的にメンテナンスに通われる方が多いのが当院の特徴です。患者さんの多くが、3ヵ月に1度のペースで通院されていますね。皆さん、予防歯科の重要性をしっかり理解してくださっているのだと思います。健康な歯を一生残し、自分の歯で食べる喜びを生涯にわたり味わってもらうためには、患者さんご自身が虫歯や歯周病の原因を知り、正しいメンテナンスを継続することが不可欠です。今後も歯科医師、歯科衛生士をはじめ、当院一丸となってMTMを推進し、メンテナンスを受けるために定期的に歯科に通う、という習慣をより地域に根づいたものにしていきたいです。

分院と連携した在宅歯科医療で地域の人を最後まで診る

小児歯科と一般歯科の診療スペースを分けているのですね。

百瀬智彦院長 百瀬歯科医院5

MTMをお子さんにも適用する上で、ただ虫歯を防ぐだけでなく、歯並びや発音など機能的な面においても高い専門性による管理が必要だと考えています。予防歯科に早くから取り組んでいたことで知られる熊谷崇先生が院内で成人歯科と小児歯科のスペースを分けておられたので、その手法も参考にさせてもらっています。治療ユニットだけでなく、カウンセリングルームも小児歯科のために独立した部屋を1室用意しているんですよ。また、待合室にもお子さんと保護者の方の専用スペースを設けたのですが、そちらには1人掛けの椅子ではなくあえて背もたれや肘掛けのないソファーを置いて、お子さんと自由な座り方ができるようにしています。

分院と連携して、在宅歯科医療にも対応していると聞きました。

加齢で体力が低下したり、病気や事故に遭ったりとさまざまな理由で通院が難しくなる患者さんが地域にはいらっしゃいます。障害があるお子さんやその親御さんにとっても、通院はハードルが高いもの。そうはいっても、例えば年配の方の場合、摂食・嚥下機能を維持する口腔ケアが不十分だと、QOL(生活の質)に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため通院が難しい方々には、定期的にお宅で口腔ケアや治療を行う「訪問診療」と、歯痛や入れ歯トラブルなどに急きょ対応する「往診」の両方を、分院と連携の上、提供しています。近年は在宅歯科医療も進歩し、院内診療とほとんど変わらない処置が可能になっていますし、ご自宅で対応するのが難しいと判断すれば、当院でより専門的な治療をすることもできます。外来診療から訪問診療への移行もスムーズに行って、お一人お一人の人生を最後まで支えられたなら、当院としてもうれしいですね。

最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

百瀬智彦院長 百瀬歯科医院6

砧にあった移転前の歯科医院は父の代から50年余り、たくさんの患者さんにご愛顧いただきました。今もその場所には家族が住んでいるので建物自体は変わりありませんが、診療の場が砧から離れたことには一抹の寂しさもあります。とはいえ、今回の移転と統合により、百瀬歯科医院は一段と充実した姿に生まれ変わりました。内装や配色一つ一つにこだわりを詰め込み、私一人ではカバーできなかった部分は、スタッフが自主的に改善案を持ち寄ってくれて。より使いやすく、私たちにも患者さんにとっても居心地の良い、洗練された歯科医院に仕上がったと自負しています。砧で重ねてきた出会いや記憶を大切にしながらも、当院は新しい場所で新しい時代へと踏み出します。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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