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山川 卓也 院長の独自取材記事

南青山みみのクリニック

(港区/外苑前駅)

最終更新日:2022/07/29

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東京メトロ外苑前駅出口1aより徒歩5分、東京メトロ表参道駅出口A4より徒歩7分、青山通りから少し路地に入った、落ち着いた住宅街の中にある「南青山みみのクリニック」。北青山で開業していたが、2021年から現在の地に移った。院内は、暖色系の照明を使用し落ち着いた雰囲気。山川卓也院長は、患者の話にしっかり耳を傾けたいという思いから、30分で2人の患者をじっくりと診察するスタイルをとっている。「診療において一番大切なのは、患者の話を聞くこと」を信条にする山川院長は、耳の聞こえにくさを周囲に理解してもらえない患者に寄り添い、不安を解きほぐしていく。山川院長に、診療にかける思いを聞いた。

(取材日2022年7月1日)

時間をとり、じっくり話を聞く診療体制へ

2021年1月に現在のクリニックに移転してから、診療体制を一新されたそうですね。

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以前は、少しでもたくさんの患者さんの力になりたくて、1日に150人ほど受け入れる体制で診察しておりましたが、1人の患者さんに5分程度しか時間をかけられませんでした。私の専門は難聴や耳鳴りです。こうした症状を診察する場合、検査が必要なだけでなく、より丁寧に会話するための時間が必要であり、以前の診察方法ではじっくりと患者さんと向き合うのは難しい状況でした。開業してから20年たち、今後もこの診察方針でいいのか考えたとき、もっと患者さんのお話に耳を傾けて診察をしないと悔いが残ると感じました。それが、体制を変更することにした理由です。現在は、電話予約のみで30分に2人の枠を取っています。時間に余裕を持ち、患者さん一人ひとりと向き合うことを重視するようになりました。

新体制になってから、患者さんの反応はいかがでしょうか。

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ほとんどの患者さんに「この方法がいい」とおっしゃっていただいています。予約制なので待ち時間もほとんどない上に、雑談をする余裕もあるため、患者さんの症状もより具体的に把握できるようになりました。患者さんは高齢の方や聞こえが悪い方が多いため、診察に時間がかかる場合もあります。現在は、患者さんのペースに合わせて対応できます。難聴や耳鳴りは、ご本人にしかわかりづらい部分があり、症状を把握するのが難しく、手がける医師はあまり多いとはいえません。いくら症状を訴えても「気のせいです」などと済まされてしまう場合もあるようです。こうした患者さんに手を差し伸べるためにも、新体制にした意義があると考えています。

高齢者を中心に、難聴、耳鳴りの診察に携わる

患者の年齢層はどれくらいの人が多いですか。

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基本的に耳鼻科は高齢の方とお子さんが多い傾向にありますが、当院は高齢の方が多いですね。一般の耳鼻咽喉科クリニックでもあるので、耳の疾患以外の方もいらっしゃいますし、難聴や耳鳴りの方は、遠方から来院される方も多いです。インターネットで当院を見つけてくださったり、クチコミや紹介で来られる方も。難聴、耳鳴りで困っている方にはぜひ来院していただきたいです。

先生の診療方針を教えてください。

患者さんの話をよく聴くことが一番大事です。やはり、患者さんの訴える言葉の中に病気の本質がひそんでいることが多いです。耳の聞こえにくさは、見た目でわからないこともあり、なかなか周囲から理解されにくいです。「どうして聞こえないの?」と責められると、本人は落ち込んでしまいます。でも、なぜ聞こえない、聞こえにくいのか、原因がわかるだけでも前向きになれます。それに、誰にもわかってもらえなかった中で、医師が症状を理解してくれると励みになる場合もあるでしょう。もちろん、中耳炎など治療できる難聴は治療しますが、重度の難聴の場合、人工内耳や先端の聴覚手術があります。こうした治療をご希望の患者さんには、専門の医療機関を紹介しています。

オンライン診療もされているそうですね。

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はい、これも患者さん一人ひとり丁寧に向き合うために取り入れました。新患の方は難しいのですが、これまで定期的に来院されていた方などに対応しています。薬を定期的に処方している患者さんも、これまでは長くお待たせしていましたが、例えば3回来院されていたところを2回はオンラインにしたら、薬もすぐ処方できるし、近況もお聞きできます。少し様子が変わったり気になるところがあれば、すぐ来ていただくようお伝えできます。ずっと通ってくださっている方は、ちょっとした仕事の合間の時間に利用されている方もいらっしゃいます。オンライン診療は数分で終わりますから、近くの薬局に処方箋をもらいに行くことができて、時間が短縮でき、患者さんの負担軽減につながると考えて導入しました。

患者を前向きにするために寄り添っていく

こちらならではの治療法などはありますか?

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聴力や聴覚神経は、一度悪くなると再生しないといわれています。だからといって、「聞こえにくい」と訴える患者さんに対して「これ以上良くなりません」と突き放さないようにしています。当院では、耳鳴りの治療の一環としてリハビリテーションを行っています。これは昔からある方法で、麻酔薬を使用するのですが、15分ほど耳鳴りの音が変わります。すると、患者さんも客観的に症状を捉えられるようになります。患者さんご自身が、耳鳴りの音を気にしなくて済むよう、医師が指導します。「15分だけ耳鳴りの音が変わるだけでは意味がない」と、今では取り入れている医院は少ないのですが、実はこの治療法で大切なのは、医師のカウンセリングの部分です。耳鳴りは感覚的な部分も大きいので、耳鳴りがする中でも生活の質を上げていくことを目的としています。

補聴器の指導もされているそうですね。

補聴器は高額な医療機器でありますが、さまざまなお店で販売され、ときには十分な説明を受けないまま購入を勧められる場合もあります。ときには、消費者トラブルに発展することも……。実際は、ご自分に合った補聴器を手に入れるためには、細かな調整が必要となり、診察に時間がかかります。だから、気軽に購入するのではなく、補聴器の専門家に相談して、きちんと納得したものを選ぶことをお勧めします。補聴器を使いたい、自分に合った補聴器を知りたいという方は、まずはご相談いただきたいですね。

聞こえにくさの問題は、世代に関係なく起こるそうですね。

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難聴や耳鳴りは、高齢の方に多いイメージがありますが、現代の若い方はイヤホンを使い、大きな音で音楽を聴く人が多いことをきっかけに、今後は世界的に難聴者が増えるといわれており、実は耳の健康は若い人にとっても他人事ではないんですね。耳が聞こえにくくなると、人との会話に不自由が生じて、社会とのつながりが乏しくなる場合があります。それが結果的にうつ病や、高齢者の場合は認知症など、他の病気を引き起こしたり、悪化させたりする可能性があります。そうならないよう、患者さんがどんな思いを抱えているのか、少しでも過ごしやすくするにはどうしたらいいか、耳を傾け模索していきたいです。

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