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遠山 まどか 院長の独自取材記事

芦屋まどかクリニック

(芦屋市/芦屋駅)

最終更新日:2026/05/26

遠山まどか院長 芦屋まどかクリニック main

JR神戸線の芦屋駅から徒歩8分、目の前に公園が広がる閑静な住宅街に「芦屋まどかクリニック」はある。2026年4月に開業したばかりの院内は、遠山まどか院長の名前にちなみ、園芸品種のカレンデュラである「まどか」をモチーフに、黄色とオレンジを基調とした温かな空間となっている。遠山院長は、大学病院などで研鑽を積んだ肝臓内科のスペシャリスト。肝臓を専門で診られるクリニックが地域に不足しているという課題に向き合い、健康診査で異常を指摘されても受診先がわからない人の受け皿をつくりたいと開業を決意した。肝臓の硬さと脂肪量を数値化できる肝硬度測定装置など専門的な検査体制も整える。明るく気さくな遠山院長に、肝臓内科への思いや診療のこだわりを聞いた。

(取材日2026年4月30日)

肝臓の専門家として、地域に必要な受け皿をつくりたい

まずは、開業された経緯をお聞かせください。

遠山まどか院長 芦屋まどかクリニック1

以前から開業への思いはあったのですが、なかなかきっかけがなくて。背中を押してくれたのは、肝臓を専門で診られるクリニックが地域に不足しているという現実でした。健診で肝機能の異常を指摘されても、どこを受診すれば良いのかわからない方がたくさんいらっしゃいます。大規模病院に患者さんが集中する一方、状態が落ち着いた方を引き受ける場所が地域に少ないのです。その受け皿をつくりたいという思いが一番の動機になりました。1年半ほどかけて場所を探し、JRと阪神どちらの駅からも徒歩圏内で、目の前に公園が広がるこの場所に出合ったんです。開業前には近くの病院で1年間外来も担当していましたので、地域の雰囲気がわかっていたことも安心材料でしたね。

先生が肝臓を専門にされたきっかけを教えてください。

大学を卒業した当時は、すぐに専門を選んで進む時代でした。まず内科系か外科系かと考えたとき、処置よりも患者さんの訴えをじっくり聞いて、対話の中から治療方針を組み立てていく内科のスタイルに魅力を感じたんです。次にどの分野にするかとなったとき、おなかの痛みをはじめ幅広い病気を診られるという理由で消化器内科を選びました。さらにその中で専門を絞る段階で、大学で指導してくださった恩師が肝臓の専門家だったことが大きな決め手になりましたね。教わるうちに肝臓という臓器の奥深さに引き込まれ、そのまま肝臓の道をずっと歩んできました。その積み重ねが、今の診療の土台になっていると感じています。

黄色やオレンジを基調にした、明るい院内が印象的です。

遠山まどか院長 芦屋まどかクリニック2

クリニックのテーマカラーやロゴは、私の名前にちなんで、カレンデュラの品種である「まどか」の花をモチーフにしています。黄色やオレンジ色の小ぶりな花で、その明るい色合いがとても好きなんです。院内もカーテンや壁の色味をそろえて、温かみのある空間をつくりました。ビルの2階フロア全体がクリニックですので、エレベーターを上がるとそのまま院内につながります。診療時間中はエントランスの引き戸を開けていますから、構えずにふらっと入っていただければ。また夕方と土曜には外科・救急が専門の夫も診療に加わりますので、ちょっとしたケガにも対応できる体制です。検査面ではエコーに加え、肝臓の硬さと脂肪量を数値で測れる肝硬度測定装置も導入しており、院内で一通りの検査が行えます。

脂肪肝を「放置しない」ための専門的な診断と検査

肝臓の疾患は、やはり専門の先生に診てもらうべきでしょうか。

遠山まどか院長 芦屋まどかクリニック3

肝臓の疾患をしっかり診るには、大学などで専門的に学び、多くの症例を経験していることが欠かせません。例えば検査結果を前にして「このくらいなら経過観察で大丈夫」なのか、「ここからは積極的に治療を始めるべき」なのか、知識と臨床経験の積み重ねがないとその線引きが難しい分野です。そのため消化器内科を掲げていても、肝臓を専門的に診られる体制が整ったクリニックはそう多くないのが実情です。ありがたいことに、近隣の基幹病院から状態が安定した肝疾患の患者さんをご紹介いただくケースも出てきました。大きな病院でなくても診られる方はこちらで引き受け、必要なときにはすぐに連携する。そうした地域での役割分担を大切にしたいと考えています。

肝臓の状態を詳しく調べるための検査について教えてください。

通常のエコーでは「脂肪がついていますね」程度の判断しかできず、どのくらいの状態かは見た目の印象頼りになりがちです。一方、当院で導入している肝硬度測定装置は、肝臓の硬さ、つまり線維化の進み具合と、脂肪の量を数値で測れる機械です。脇腹にプローブを当てるとトントンと軽い振動がある程度で痛みはほとんどなく、約1分で終了します。以前は肝臓に針を刺す肝生検という検査で得ていたような情報が、少ない負担でわかるようになりました。何より、数字で示せると患者さんの納得感が違うはずです。「脂肪肝だから運動してね」だけではなかなか通院が続きませんが、半年後に数値がどう変わるか確認したいという気持ちが、生活改善のモチベーションにつながるんです。

健康診断で肝機能の異常を指摘されたら、どうすれば良いですか?

遠山まどか院長 芦屋まどかクリニック4

健康診査の血液検査には肝機能の数値がほぼ含まれていますから、異常を指摘される方は意外と多いんです。かつては医療者の間でも「脂肪肝は放っておいて良い」が常識だった時代があり、今でもその認識のまま放置している方が少なくありません。ですが実際には、脂肪肝から肝硬変や肝がんへ進行するリスクがあることがわかっています。私もこれまで、脂肪肝を長年放置した結果、深刻な状態に至ってしまった方を何人も診てきました。あと10年早く検査していれば違う道があったのでは……と思うこともありました。見た目は太っていなくても食生活の影響で脂肪肝が進んでいるケースもありますから、健診で肝機能を指摘された方はぜひ専門の医師に相談してください。

「こんなこと聞いて良いかな」と悩まず、気軽に相談を

患者さんと接する上で大切にされていることを教えてください。

遠山まどか院長 芦屋まどかクリニック5

とにかく「話しやすい先生」でありたいというのが、一番の思いです。開業前に近くの病院で外来を担当していた頃から、患者さんには「先生は話しやすいから」とよく言っていただいていて、本来の症状だけでなくご家族のことまで相談してくださる方もいらっしゃいました。その頃の患者さんが「開業されたらそちらに通いたい」と実際に来てくださったのは、本当にうれしかったですね。女性の先生のほうが相談しやすいという方も安心して受診していただけると思いますし、お子さん連れでの来院も歓迎しています。私自身、子育てを通じて子どもの病気についてたくさん学びましたので、ある程度のお子さんの症状にも対応できます。ご家族の健康についてもお気軽にご相談ください。

クリニックの雰囲気づくりで心がけていることはありますか?

スタッフが仕事に来て楽しいと思える環境をつくること、これは私が一番心がけたいことの一つです。ありがたいことに本当に頼りになるスタッフが集まってくれて、開業間もないですが、来院された方を温かく迎え入れる雰囲気がもうできあがっています。私は、スタッフにとって居心地の良い場所は必ず患者さんにとっても居心地の良い場所になると思っていて。逆にスタッフが嫌な気持ちで働いていたら、どうしてもその空気は伝わってしまいますよね。当院に来ていただければきっと感じていただけると思いますが、スタッフが生き生きと笑顔で働いている、その温かな空気感こそが患者さんの安心につながる一番の土台だと考えています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

遠山まどか院長 芦屋まどかクリニック6

まずは肝臓内科としての専門性をさらに生かした診療を展開し、地域にしっかり根づいていきたいと思っています。めざしているのは、「あそこに行ったら相談に乗ってくれるよ」と周りの方から自然に紹介していただけるようなクリニックです。肝臓のことでお困りの方には少し遠方からでも力になりたいですし、ご近所の方には何かあったとき最初に頼っていただけるかかりつけでありたいと思っています。当院での対応が難しい場合は適切な医療機関にしっかりおつなぎしますので、「こんなこと聞いて良いのかな」と悩まずに、気になることがあればいつでもご相談ください。スタッフ一同、「まどか」の花のように明るく温かくお迎えする準備ができていますから。