久次米 真吾 院長、久次米 吏江 副院長の独自取材記事
武蔵小杉今井仲町内科クリニック
(川崎市中原区/武蔵小杉駅)
最終更新日:2026/05/15
武蔵小杉駅から徒歩15分、閑静な住宅街に位置するビルの2階に「武蔵小杉今井仲町内科クリニック」はある。2026年4月に開業した同院では、循環器・不整脈を専門とする久次米真吾院長とリウマチを専門とする久次米吏江副院長が夫婦で診療にあたっている。院内にはCTなどの検査機器を備え、必要な検査をワンストップで完結できる体制を整備し、患者に余分な負担や時間をかけさせない診療に努めている。そこには一歩先を見据えた「ちょうどいい地域医療」を届けたいという真吾院長の強い想いが込められている。やわらかな色合いで統一された内装やロゴにも想いを込め、気軽に相談できる雰囲気づくりにも注力。「困ったらここ」と頼られる存在をめざし、誠実な医療を積み重ねている2人に、開業の経緯や診療への想いを聞いた。
(取材日2026年4月28日)
一歩先をめざす、地域密着型の内科クリニック
はじめに、クリニックの特徴をお伺いします。

【真吾院長】当院は地域密着型のクリニックの中でも、一歩踏み込んだ診療を提供したいと考えています。これまでの診療で、「あと1つ検査ができれば……」という悔しい経験を何度もしてきました。このため当院は、血液検査やエックス線検査に加え、エコーとCTを導入しました。これにより、確実な診断に近づくのみならず治療にも幅が生まれるため、患者さんに対して一歩踏み込んだ診療が可能になります。特に、ご高齢の患者さんにとって、別の医療機関へ検査に行くのは大きな負担ですので、できる限り院内で完結できる体制を整えました。私は循環器、副院長はリウマチ・膠原病が専門です。内科を軸に、循環器とリウマチの3つの領域を診ることができ、さらにCTもあることで、地域のさまざまなニーズに応えられるのではないかと思っています。
専門性の高い治療を提供されているのですね。
【真吾院長】たしかに日本循環器学会認定循環器専門医であり、中でも不整脈を専門としていますが、これらに固執していません。専門はあくまで軸であって、患者さんの入り口を狭めるものではありません。腹痛や咳などの身近なご相談でも、気軽に来ていただきたいです。
開業を決めた背景や開業に際してこだわったポイントを教えてください。

【真吾院長】長く私は大学病院や地域中核病院で診療を行っていましたが、ある時から「自分は循環器しか診られない医師になっているのではなかろうか?」と思うようになりました。その頃、地域医療を行う機会がありました。当初こそお手伝いだったのですが、ほどなく地域医療の大切さや奥深さを実感しました。思えば、亡き父も倒れるまで地域医療に貢献し続けていました。地域に根差した医療を自分の手で実現したいと考え、開業を決意しました。
【吏江副院長】院内は、来院時の緊張を和らげられるよう、温かみのある色合いや、やわらかい印象を意識しました。ロゴには、循環器を象徴するハートと関節のモチーフを取り入れ、それらを2人で包み込むデザインにしています。患者さんを見守りたいという思いを込めています。
専門を持ちながら、気軽に相談できる場所へ
院長は、どのような経緯で専門分野を選択されたのですか?

【真吾院長】命に直結する分野で、緊張感の中で医療に携わりたいという思いで、循環器を選びました。この分野は自分にとって天職で、学びに終わりがない点も魅力ですね。循環器の中でも不整脈を専門にしたのは、上司から「循環器の中で、さらに一歩秀でるものを持ちなさい」と、言われたことがきっかけです。もともと不整脈に面白さを感じていたため、この道に進みました。その後、東京都立広尾病院で不整脈専門の先生方の熱意にふれ、本気で取り組むようになりました。今では心電図1枚からでも危険性を判断できるようになり、自分の診療の軸になっています。
副院長がリウマチ科に進んだ背景と専門分野の異なるお2人で診るメリットを教えてください。

【吏江副院長】私は最初から膠原病や関節リウマチに強い関心があったわけではなく、研修医1年目で最初に配属されたのがリウマチ科だったんです。右も左もわからない中で、先輩の先生方がとても魅力的で、全身を診る面白さにも惹かれました。さらに、患者さんと長く関わり続ける診療科であることや、治療の進歩で病気の姿が大きく変わってきたことにも魅力を感じ、この道を選びました。また夫婦で診療することで、患者さんにとっての選択肢が広がるのも大きな強みです。相性や性別の違いもありますし、相談しやすいほうを選んでいただければと思います。急性疾患を多く診る循環器と慢性疾患を長く診るリウマチでは視点も異なります。お互いに意見を出し合うことで、より多角的に患者さんを診ることができると感じています。
受診しやすいクリニックづくりのために、どのような工夫をされていますか?
【真吾院長】開業にあたり、患者さんが通いやすい環境づくりにこだわりました。平日は19時まで、土曜日も17時まで診療し、仕事帰りや週末にも立ち寄れる体制にしています。また、受診のハードルを感じさせないことも大切にしており、「このくらいで受診していいのかな」と、思った時点で来ていただきたいと考えています。蚊に刺された程度でも、不安であれば遠慮なくご相談ください。これまでの経験から、検査の重要性も強く感じており、ご本人が気づいていない病気が見つかることもあります。健康診断の結果については、数値や基準を具体的にお伝えし、必要に応じてCTやエコーなどの追加検査をご提案します。ただし、無理に勧めることはせず、患者さんの意思を尊重します。健診で終わらせず、その先につなげるお手伝いができればと思っています。
迷ったときに頼れる、相談しやすさから始まる地域医療
どのような地域医療を実現したいと考えていますか?

【真吾院長】まず大切にしているのは、気軽に来院していただくことです。そのために、平日は夜遅くまで診療し、検査機器も充実させています。必要な検査がその場でできること、入りやすい環境を整えることを意識しました。全体を少しくすみのあるやわらかい色合いの内装とし、ゆとりのある広めの空間にすることで、来院された方の気持ちが穏やかになるよう工夫しました。赤や青といったはっきりした色ではなく、淡いピンクやブルーを取り入れているのも、どこか安心できる空間にしたいという思いからです。クリニック全体で「入りやすさ」を感じてもらえたらうれしいですね。
地域の人にとって、どのような存在でありたいですか?
【真吾院長】繰り返しになりますが「気軽にどうぞ」と言えるクリニックです。あそこに行けば何とかしてくれる、困ったら相談できる、そう思っていただける存在になりたいですね。どんな相談でも話せる場所にしたいと思っています。そのためには、受診のハードルをできるだけ下げることが大切です。「こんなことを聞いていいのかな」「これくらいで行っていいのかな」という迷いをなくしたいんです。検査機器もきっかけの一つとして、「先生、CTを撮ってほしい」といったようなフランクに相談できる関係になりたいですね。患者さんには笑顔で帰っていただきたいですし、細く長く続けながら、世代を超えてご家族で通っていただけるようなクリニックであり続けたいと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

【真吾院長】とにかく「気軽にどうぞ」と、お伝えしたいです。心臓に少しでも不安を感じたら、ぜひご相談ください。不整脈には見逃してはいけないものもあるため、必要な検査を重ねて慎重に判断します。心電図の読み取りには自信がありますので、健診で異常を指摘された場合も遠慮なく頼っていただければと思います。
【吏江副院長】私は現在、限られた日数での診療ですが、気軽に相談できる場にしたいと考えています。リウマチは専門家が少なく、大学病院では待ち時間も長くなりがちです。身近なクリニックで相談できる安心感を大切にしながら、専門性と受診のハードルの低さを両立したいと思っています。まずは当院でご相談いただき、専門的な治療が必要かどうかを見極める役割を担えればと考えています。

