福田 慎一郎 院長の独自取材記事
大野城 ふくだ内科・内視鏡クリニック
(大野城市/大野城駅)
最終更新日:2026/06/15
ファミリー層や高齢者を中心に大学生から単身世帯まで、さまざまな世代が居住する大野城市牛頸エリアに「大野城 ふくだ内科・内視鏡クリニック」が開院した。「長年地域の皆さんに親しまれていたクリニックが閉院し、困っていた方々のお役に立てばと思い、建物はそのままに新規開院いたしました」と話すのは院長を務める福田慎一郎先生。20年以上にわたり基幹病院を中心に消化器内視鏡分野で研鑽を積んできた福田院長は、胃・大腸がんをはじめ、消化器疾患の診療に力を注いできた内視鏡分野におけるスペシャリストだ。また、消化器や内視鏡のみならず、日本内科学会総合内科専門医として一般内科や健康診断、予防接種にも対応するなど、地域の健康を守るべく、全身をさまざまな角度から診るのが持ち味。その診療内容を中心に詳しく話を聞いた。
(取材日2026年5月14日)
地域の健康寿命延伸をめざし大野城市牛頸で新規開院
こちらは前医院を引き継ぐかたちで新規開院されたそうですね。

ええ。もともとここは長年地域の健康を支えてこられたクリニックでした。前院長は多くの患者さんの診療を行っておられましたが、2年前に閉院されたそうで、私はまったく縁のない地域でしたが、これまで通われていた患者さんが困っておられることや高齢で遠くまで歩いて通うことができない方もいらっしゃると聞き、自分がお役に立てればと思いここでの開院を決めました。建物も築20年とは思えないほど手入れがなされていましたし、美術館のような外観も決め手になりました。前院長が大事に使われていたからこそだと思います。私自身は長崎が地元で、大学も長崎大学医学部に進学し、卒業後は長崎医療センターで初期研修を行いました。その後、福岡や神奈川の基幹病院の消化器内科で勤務し、北九州市立医療センターでの勤務を経て、今年4月の開院に至りました。
医師を志したきっかけや、消化器内科を選択された理由も教えていただけますか。
父も医師でしたので、小さな頃から医療という環境が身近にありました。とはいえ、父から医師になるように言われたことはなく、自然と将来は医師になりたいと思っていましたね。それは、小さな頃から父の背中を見てきたことが大きく影響していると思います。そして、診療科については、専門を決める初期研修を修了した3年目のときに消化器内科を選択。非常に高いスキルが求められる内視鏡の手技に魅了されましてね。左手の動きと指先の感覚を高め、自由自在に内視鏡を操りたいと強く思ったんですよね。しかも、患者さんの病気の発見につなげられ、がんやポリープの治療までできる。これは天職だと思いました。
その想いを20年持続できた原動力は何でしょう。

やはり患者さんやそのご家族から感謝されるのは、やりがいとモチベーションにつながりましたね。内科でがんを治療できるのは内視鏡を操れる消化器内科だからこそ。消化管がんの抗がん剤治療も担当することが多く、以前は治らないといわれていた状態でも、今は抗がん剤の進歩でがんと共存しながら以前と変わらない生活を送ることも望めます。このような医療の進歩もモチベーションを高めてくれましたが、患者さんが元気になられるのが一番の原動力。その一方で、「もっと早く発見できていれば」と悔しい思いをすることもたくさんありました。特に大腸がんは初期症状がほとんどありません。血便などの症状が出た時はすでに進行している状態。しかし初期段階で見つけることができれば、大腸がんも胃がんも今は完治が十分に見込める病気。ならば、開院し自身の強みである内視鏡の技術で一人でも多くの方をがんから守りたいと思ったんです。
病気だけではなく、その人を丸ごと診る診療を
症状のない段階での内視鏡検査がその後の人生を左右するのですね。

もう少し早ければと思わずにはいられない方をたくさん見てきたからこそ、「絶対に見逃さないぞ」という想いで毎回検査に臨みます。もちろん何もないに越したことはありません。内視鏡と聞くと「痛い」「つらい」といったネガティブな印象をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、当院では胃・大腸ともに検査終了後30分ほどで覚醒するよう新しい鎮静剤の使用、大腸に関しては完全無送気軸保持短縮法といった挿入時に空気を注入せず腸を無理に伸ばさない、痛みや不快感の軽減が見込める方法を実施。この検査法は比較的習得が難しい手技で、この手技を行っている内視鏡医は多くはないのですが、神奈川の病院で3年かけて技術を習得し、その後9年間研鑽を積んでまいりましたので、スキルの高さには自信があります。
また、一般内科診療も行われていますので、診療科が細分化されていた以前の環境と異なる点も多いのでは?
大きな病院の時と違い、今は患者さんとの距離の近さをすごく感じるんですよね。それはすごく新鮮ですし、標榜している診療科以外の相談を受けることも多く、たくさんの気づきや刺激をいただいています。病気だけではなく、その人を丸ごと診るというか。それは、まさに地域のかかりつけ医の醍醐味だと思います。患者層も幅広いですよ。風邪症状や腹痛を訴えてこられる中高生、検査を希望される40代前後の方、高血圧症、糖尿病、高脂血症といった生活習慣病で来られる高齢者など、世代問わず多種多様な主訴で来院されます。発熱者専用の外来も行っていますし、一般健診、予防接種にも対応。また、受診先に迷う時の窓口としての役割も担えたらと考えています。
診療において大切にされていることも教えてください。

一番大切にしているのは、患者さんが満足できる診療を提供すること。例えば、医師が高い技術を持っているのか、またどれくらい素晴らしい機器を使用しているかというのは、初めて来られる患者さんはわからないですよね。他で同じ治療をするなど、比較対象があってわかることも多いと思うんです。そのため、当院は精密かつ質の高い治療を行うのは大前提。その上で「来て良かった」と患者さんに思ってもらえる、思いやりのある対応、そしてお気持ちに寄り添うことを大切にしています。その一環として、カルテに入力するときもパソコンの画面を見ずに、患者さんのお顔を見ながら入力し、少しでも患者さんに安心いただけるよう努めています。
多種多様な症状の受け皿になり、地域の健康を支えたい
地域においてどのような役割を担うクリニックでありたいですか?

地域のかかりつけとして、困ったときに皆さんのお役に立てる、安心できるクリニックでありたいです。それがこの地で開院を決意した理由の一つでした。この辺りも高齢化が進み、前院長が閉院されてからは歩いて通える距離に内科が少ないなど、お困りの方も多かったので、開院後はお喜びの声をいただいています。受診できるところがないから病気の発見が遅れたということにならないよう、困っている方たちの受け皿になれたらと。そして、強みである内視鏡検査で消化器疾患の早期発見に努め、この地域で消化器がんで命を落とされる方をゼロにすることが目標です。
診療を支えるスタッフさんも優秀な方ばかりだそうですね。
ありがたいことに多くの方がご応募くださって、面接もさせていただきました。現スタッフは妻とも相談して来ていただくことになった方々なのですが、本当に優秀な方ばかり。自ら仕事を見つけて、クリニックのために動いてくださいますし、患者さんへの接し方も素晴らしく、皆さん笑顔で帰られます。私一人ではクリニックを続けていくことはできませんので、非常に感謝しています。初診時は医師やスタッフの対応がご不安な方もいらっしゃると思いますが、そこは安心していらしてください。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

内視鏡検査はハードルが高いと思われている方も多いのではないでしょうか。しかし、今は機器や技術の進歩で以前とは比べものにならないほど負担少なく受けられるようになりました。もちろん、そこには医師の経験値も大きく関わってまいりますが、約20年この分野を専門に研鑽を重ね、誰よりも多く内視鏡で消化管を見てきたという自負があります。苦痛は最小限かつ病変を絶対に見逃さないのがモットー。大腸の内視鏡検査は個室を備えていますので、リラックスできる空間をご利用いただけますし、土曜日も17時半まで診療可能です。そして消化器に限らず、風邪や腹痛、予防接種、生活習慣病、その他どんなに些細な症状でも、幅広い診療に対応できるのが当院の特徴。地域の健康寿命延伸をめざし力を尽くしたいと思っています。

