呼吸器疾患の予防・管理は
生活習慣の見直しが鍵に
こころ内科・呼吸器クリニック
(広島市安佐南区/横川駅)
最終更新日:2026/05/01
- 保険診療
ウイルス・細菌感染・アレルギーなど、呼吸器疾患の原因はさまざまだが、生活習慣もその一つだ。中でも呼吸器疾患の代表格である喘息の発症には、喫煙やストレスなど生活習慣が密接に関わっている場合があるとされている。喘息は診断が難しい上に一度発症すると治療が難しく、一生の付き合いになることが多い病気。喘息とうまく付き合い、快適に暮らしていくためには、医師との連携が必要不可欠だ。そこで、喘息発症後に注意すべき点、さらには広く呼吸器疾患の発症とつながりのある生活習慣について、呼吸器内科を専門に診療を行っている「こころ内科・呼吸器クリニック」院長の若林優先生に詳しく聞いた。
(取材日2026年4月2日)
目次
生活習慣が呼吸器疾患の原因になることも、発症・悪化させないためには生活の改善が重要に
- Q生活習慣病とはどのような病気ですか?
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A
▲広々とした待合スペース
文字通り、日々の生活習慣に起因する病気のことを指します。不摂生な食事・不規則な睡眠・運動不足・飲酒・喫煙などの習慣が影響しており、それらが長年かけて蓄積し病気となって発症します。生活習慣病はサイレントキラーと呼ばれていますが、その怖さは自覚症状がないことにあります。生活習慣病の代表的なものは高血圧・高脂血症・糖尿病・心疾患などで、ストレスが原因になることもあります。近年では食生活の変化により、血圧が高い、コレステロール値が高いといった症状が、若い人にも多く見られるようになりました。発症を防ぐために生活習慣を見直していく場合が多いですね。
- Q生活習慣は、呼吸器の病気とも関係があるそうですね。
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A
▲エコーやCTなどの検査設備も充実
呼吸器疾患でよく見られる咳症状は、タバコが引き金になることが非常に多いんです。長年喫煙することで肺が痛んできて、肺気腫を発症することもあります。また、喘息についても喫煙をきっかけに発症・悪化する人もいて、治療を始める前にまずタバコをやめて、それで治療が必要かどうか経過を確認することもできます。ご自身が吸ってなくても、パートナーが愛煙者であることで結果的に呼吸器に異常が出てしまうケースもあるので注意が必要です。ペットの毛やハウスダスト、ストレスによる睡眠不足などがきっかけになることもあります。その他にも、睡眠時無呼吸症候群については、肥満によって気道が圧迫されることが原因となる場合もあります。
- Q喘息はどのような病気で、どのように治療していくのでしょうか?
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A
▲喘息の治療機器なども備える
喘息は気道にアレルギー性の炎症が起きている状態で、刺激によって咳・たん・呼吸困難を伴う発作が慢性的に起きる病気です。治療としては吸入薬が代表的で、症状が改善しても継続して吸入することが大切です。症状がひどい場合は注射薬を使うこともあります。基本的に完治しない病なので、気道の炎症を抑え続けるためには、症状が出た時だけでなく吸入薬を使い続けることや、タバコなど原因となる生活習慣を取り除くことが大切です。一生付き合う病気ですので、患者さん自身にその点を理解してもらい、長く自発的に治療に臨んでもらう姿勢が重要になります。
- Q呼吸器専門のクリニックで診てもらうことのメリットは?
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A
▲背景にある生活習慣へのアドバイスも行う
その症状が喘息なのか、そうではない咳症状なのかは、専門家でも見極めが難しいんです。自己診断は症状を悪化させることがありますから、専門のクリニックで診てもらうことが大切です。専門家が診察することで、適切な診断はもちろん、治療について選択肢を設けてもらうことができます。例えば吸入薬にも種類がありますから「できるだけ費用を安く済ませたい」「副作用がきつくない物にしてほしい」など、患者さんの望むスタイルで治療法や薬の種類を提案することが可能です。また「既に他のクリニックを受診しているけれど症状の緩和が見込めない」「説明に納得いっていない」ときなども、専門家のアドバイスを改めて受けることは有用です。
- Q呼吸器疾患の予防や、悪化させないために重要なことは?
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A
▲生活環境が適切か見直すことが大切
遺伝的なものや持って生まれた骨格などによって、呼吸器の疾患を発症しやすいケースもありますが、発症を防ぐため、あるいは既に発症していても症状を緩和させるために、生活習慣を改めるなど指導をすることはできます。タバコをやめる・運動をする・痩せる・適度な食事と睡眠を取るといったことですね。生活が不規則ではないか、ペット・ハウスダスト・カビなどといった生活環境が適切なものかを、今一度見直していただきたいと思います。

