若林 優 院長の独自取材記事
こころ内科・呼吸器クリニック
(広島市安佐南区/横川駅)
最終更新日:2026/05/01
ベッドタウン・西風新都のクリニックビル内に、2026年4月に開業する「こころ内科・呼吸器クリニック」。院長の若林優先生は、鳥取大学医学部医学科を卒業後、広島県内の総合病院や東広島医療センター、大学病院で呼吸器内科を専門とする医師として研鑽を積んできた。2021年には広島大学大学院で医学博士の学位を取得し、その豊富な経験と知識を生かして、プライマリケアのできるクリニックをめざす。明るく、人懐こい笑顔が印象的な若林院長に、開業にあたっての思いや今後の展望について聞いた。
(取材日2026年4月2日)
しっかりと話を聞く姿勢を大切に患者と向き合う
医師をめざしたきっかけを教えてください。

姉が看護師、母が医療事務、伯父が医師と、もともと身内に医療従事者が多かったんです。人と話すことが好きなので、自分も医療関係で人と関わる仕事がしたいと考え、頑張って医師をめざしてみようと思いました。伯父に仕事の話をしてもらったり、一緒にご飯を食べている時に急に呼ばれて病院に行ったりする姿を見ていて、大変だけれどやりがいがありそうだなと思っていました。
どんな学生時代を過ごしましたか。
大学時代はバスケットボール部に所属して、バスケに熱中していました。部活動を通して上下関係を学びましたし、先輩後輩、仲間たちとのつながりは今でも財産になっています。初期研修先の病院は、研修医が積極的に先頭に立って活躍させてもらえるような環境でした。救急の患者さんがたくさん来る病院でしたので、主体的に動くことや、多職種連携の大切さを学びました。勤務医時代に務めていた病院も、看護師さんも医療スタッフもみんながとても活発で、新しいことにどんどん挑戦してデータを発表していきたいというスタンスの人が多く、忙しかったけれどとても勉強になりましたし、楽しかったですね。
呼吸器内科を選んだのはなぜですか。

幅広い疾患を扱うという点に惹かれました。患者さんの中にはご高齢の方も多く、お話を聞きながらゆっくり慢性的な疾患も診ていけるというところも、すごく自分に合っていると思ったんです。整形外科にいってスポーツドクターになりたいと思った時期もありましたが、実際に働いてみたら、診療内容と自分の性格から呼吸器内科が合っていると感じました。一番印象に残っているのは、呼吸器内科の医師として最初に担当させていただいた肺がんの患者さんです。当時私は医師になって3年目と若かったのですが、「先生は今まで肺がんの患者を何人くらい診たのか」と聞かれたことがあったんです。そう問われたことで、今、命と真剣に向き合っている人と対峙しているのだと、改めて自分自身の仕事の責任の重さを痛感しました。その方にはお話をしっかりと聞いて向き合うことで信頼していただき、良い関係を築くことができたと思っています。
病院と患者の架け橋として、早期発見・予防にも注力
開院のきっかけをお聞かせください。

総合病院には症状が悪化してから来院する人、搬送される人が多く、そんな患者さんを大勢診てきました。もっと早い段階で指導して差し上げれば、こんな状態にならずに済んだのに、という人もたくさんいました。生活習慣病の怖いところは、自覚症状がないのに臓器が傷んでいることです。でも、健診で悪い数値が出ても、症状がないから薬を飲まない、医師に指導されても響かない人もいます。そんな人たちのためにも、悪くなる前段階からしっかりと関わることが、開業医の役目なのではないかと思い始めたんです。大学院生時代には、検診施設で3年間健康診断の業務にも携わっていましたので、病気の早期発見、予防医学の重要性を感じていました。大学院で研究もしっかりやって学位を取り、もう一度臨床に出た時、その思いはより強くなり、その後開業に至りました。開業にあたってこの場所を選んだのは、私の地元の庄原市に少し似ていて親近感があったからです。
どのような診療に対応されていますか。
専門である呼吸器内科では、咳、息切れ、喘息、睡眠時無呼吸症候群、間質性肺炎など呼吸器に関わる症状を診ます。代表的な疾患は喘息ですが、まずは喘息なのか、ただの咳症状なのかを見極め、患者さんの要望に合わせて治療方針を決めます。吸入器や薬には種類がありますから、「生活に支障が出ないようにしたい」「とにかく症状を抑えたい」など、希望に合わせて方針を決めるようにしていきます。食事、睡眠、運動、飲酒・喫煙やペットの有無など患者さんの生活背景をしっかりとお聞きし、ご自分でできる対策も一緒に提案しますので、咳が長く続いたら自己判断をせずに気軽に相談してほしいですね。セカンドオピニオンも歓迎しています。さらに内科の診療では、頭痛、発熱、喉の痛み、下痢や吐き気などの症状や高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病にも対応しており、症状や重症度によっては専門機関や提携病院への紹介も行います。
患者さんが受診しやすいよう工夫していることはありますか。

院内はバリアフリーで、車いすでも通院できます。エックス線とCTも撮れるので、詳しい検査が可能です。また、ウェブによる予約システムを導入しており、大まかな時間を区切って予約ができるので、受付開始時間に並びたくないという人にとっては受診しやすいのではないかと思います。クリニックビルの中にあるので、ビル全体が小さな総合病院のように、クリニック同士連携しやすいというメリットもあります。お隣は耳鼻咽喉科のクリニックなので、例えば咳の症状で受診された場合、呼吸器内科の範囲である下気道を診て問題なければ、耳鼻咽喉科の範囲である上気道を診てもらいましょうか、と紹介することができますよ。
プライマリケアができるクリニックをめざす
患者さんと接する際はどんなことを心がけますか?

患者さん一人ひとりが何を求めて、何を重視しているかということを見極められるようにしたいです。例えば、診察はすぐ終わってもいいからとにかく早く診てほしいという人もいるでしょうし、待ってもいいからしっかり診てほしいという人もいるでしょう。また、あまりお金をかけたくないので薬だけ欲しいという人もいるでしょうし、お金がかかってもいいからしっかり検査してほしいという人もいるでしょう。もちろん、必要な検査はきちんと受けていただきたいので、すべての要望を聞くことは難しいのですが、可能な範囲で患者さんの希望に沿う形で進めていけたらと思っています。
先生ご自身の強みはどんなところだとお考えですか。
自分で分析するのはなかなか難しいのですが、昔から、「話しやすい」「話していて楽しい」といってもらうことが多いんですよ。しっかり話を聞いて、患者さんが何をいいたいのか、何を希望しているのかを察するのは割と得意だと思います。スタッフにも僕と同じように、患者さんに丁寧に接してもらいます。スタッフ同士仲が良く、院内の雰囲気が明るいので、看護師による予診の時などもいろいろ話していただきやすいと思います。また、呼吸器の診療に14年ほど携わりさまざまな症例を診てきましたので、その経験が診療に生かせると思います。肺がんなど総合病院に紹介したほうがいい場合は、これまで勤務していた病院と連携したり、近隣の総合病院に相談することが可能なことも、強みかなと思います。
ご多忙な中、休日はどのように過ごされていますか。

バスケットボールは今でも時々やっていますし、体を動かすことが好きですね。走るのも好きですが、疲れていると休日は昼まで寝てしまったりすることもあります。そんな時は、家でゆっくり映画を見たりして過ごしています。
今後のビジョンをお聞かせください。
大きい病院で診てもらったほうが安心だからといきなり総合病院を受診する人もいますが、基幹病院とクリニックとではその役割が異なります。僕としては、まずはクリニックを受診し、何の病気なのかを調べてもらった上で、総合病院の専門家を紹介してもらうという流れがいいと思っています。これからは自分自身が開業医として、患者さんと病院の架け橋になっていきたいですし、受診のハードルを低くして気軽に相談いただくことで、病気の早期発見に努めたいですね。将来的には、呼吸器内科と内科をメインにしたプライマリケアのできるクリニックをめざしています。しっかり話を聞く姿勢と納得のいく説明を心がけて、「先生だから診てほしい」「診てもらって良かった」といっていただけるクリニックにしていきたいと思います。

