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大石 一行 院長の独自取材記事

おおいし甲状腺クリニック

(松山市/高砂町駅)

最終更新日:2026/05/19

大石一行院長 おおいし甲状腺クリニック main

愛媛県松山市に開院した「おおいし甲状腺クリニック」。四国ではまだ数少ない、甲状腺疾患に特化したクリニックである。院長の大石一行先生は、消化器外科や乳腺・甲状腺外科での経験を経て、全国の専門病院で研鑽を積んだ医師。四国の患者が専門的な治療を求めて遠方まで足を運ばざるを得ない現状を危惧し、内科的治療から外科的診断、遺伝カウンセリングまでを総合的に提供する場を創設した。疲労感やむくみといった「年齢や疲れのせい」と見過ごされがちな不調の陰には、甲状腺の病気が隠れていることもある。患者が緊張せずにありのままを話せる温かな雰囲気づくりを大切にしながら、専門的な診断で地域の人々の健やかな日々に寄り添い続けている大石院長に、クリニックの特徴や専門である甲状腺疾患について聞いた。

(取材日2026年3月19日)

四国に甲状腺専門の医療を届けるために

松山市で甲状腺専門のクリニックを開業された経緯を教えてください。

大石一行院長 おおいし甲状腺クリニック1

当初は他地域での開業も検討しましたが、四国には甲状腺を専門とするクリニックが少ないことに気づきました。そのため、愛媛や高知の患者さんは、県外の専門病院まで足を運ぶ必要があったのです。この負担を軽減したいという思いから、四国全域からのアクセスが良い松山市での開業を決めました。条件に合う物件が見つかったことも理由の一つです。地域の方々が遠方まで行かずとも、身近な場所で甲状腺の専門的な検査や治療を受けられる受け皿になりたいと考えています。

こちらのクリニックならではの特徴や強みはどのような点でしょうか?

内科的治療から外科的診断までを、総合的に行える点が特徴です。検査のスピードにも配慮し、細胞診を除き、甲状腺ホルモンなどの血液検査はその日のうちに結果をお伝えしています。これにより患者さんの不安な時間を減らし、速やかに治療方針をご提案できます。また、県外の甲状腺専門病院とも連携しており、セカンドオピニオンやより高度な治療が必要な際もスムーズにご紹介できる体制を整えています。

患者さんと接する際、診察室ではどのようなことを心がけていますか?

大石一行院長 おおいし甲状腺クリニック2

患者さんが緊張せず、普段どおりにお話しできる温かい雰囲気づくりを何よりも大切にしています。診察室で医師を前にすると「このような些細なことを聞いてもいいのかな」と遠慮してしまい、本当に気になっている症状を言い出せない方も少なくありません。適切な診断や、ご本人が心から納得のいく治療につなげるため、何げない会話を交えながら、隠れた不調のサインを見逃さないよう丁寧に耳を傾けることを心がけています。また、患者さんの身体的・経済的な負担を考慮し、不必要な検査は極力控える方針です。その分、本当に必要な検査は見極めて迅速に行い、適切な治療へとつなげています。症状が安定している方であれば、受診は半年から1年に1回程度のペースとし、長期処方についてもリフィル処方箋により最大半年まで対応していますので、県外など遠方からお越しの方でも無理なく通院できる柔軟なサポートをめざしています。

見過ごされがちな「不調のサイン」

甲状腺の病気になると、具体的にどのような症状が現れるのでしょうか?

大石一行院長 おおいし甲状腺クリニック3

甲状腺は全身の代謝をコントロールする重要な臓器です。そのため、働きが低下すると、むくみや食事量が変わらないのに体重が増える、異常に寒がりになるといった身体的変化の他、ひどい便秘や抜け毛、脈が遅くなるといった多様な症状が現れます。また、強い眠気や無気力、物忘れなど精神的な不調が目立つケースもあります。逆に機能が亢進する場合は、動悸や多汗、体重減少などが見られます。厄介なのは、これらの症状が更年期障害や自律神経の乱れ、日々のストレスと非常に似ていることです。他の診療科を受診しても原因がわからず、別の病気と思い込んだり、「単なる疲れや怠けのせい」と自分を責めて我慢し続けてしまう方がとても多いのが、この病気の気をつけたいポイントです。

どのような方に「甲状腺の病気かもしれない」と受診してほしいですか?

当クリニックを受診される患者さんの約8割は女性で、特に30代から50代の年代の方に多く発症する傾向があります。そのため、原因不明の体調不良が長く続いている方や、婦人科など他の医療機関で「異常なし」と言われたものの不調が改善しない方は、甲状腺の病気が隠れている可能性があるため、一度ご相談ください。ご家族に甲状腺疾患の方がいる場合も、発症するリスクがあるため注意が必要です。また、健康診断などで「甲状腺が腫れている」「しこりがある」と指摘された方は、痛みや自覚症状がなくても放置してはいけません。実は、一般的な健診の血液検査には甲状腺の項目が含まれていないことが多く、見過ごされやすい傾向があるため、早めの確認が大切です。

診断がつき治療を始めると、患者さんの状態はどのように変わりますか?

大石一行院長 おおいし甲状腺クリニック4

体調不良の原因がわからず悩んでいた方が、血液検査で甲状腺ホルモンの異常と判明するケースは少なくありません。確定診断がつき、ホルモン値を適切にコントロールするためのお薬の服用を始めれば、多くの場合つらかった症状が徐々に落ち着いていくことが見込めます。また、海藻類の食べすぎなど生活習慣が原因で一時的に数値が変動しているケースもあり、その場合は食生活の指導で改善が見込めます。不調を年齢や疲れのせいにせず、まずは検査で原因を確かめることが大切です。

専門の医師としての探求心と今後の展望

大石先生が医師を志し、甲状腺を専門に選んだきっかけは何ですか?

大石一行院長 おおいし甲状腺クリニック5

幼稚園の頃に「消化の仕組み」に興味を持ったことが、医療を志す原点でした。その後、消化器外科・移植外科・甲状腺外科を専攻しました。甲状腺を専門にしたのは、前職で「甲状腺を診てほしい」と依頼されたことがきっかけです。当時周囲に専門の指導医がいなかったため、大分県や熊本県の甲状腺専門病院へ自ら赴きました。そこで外科的な手技だけでなく、内科的な管理や診断も含めて幅広く研鑽を積んだことが、現在の診療の基盤となっています。

専門的な「遺伝カウンセリング」も実施されていると伺いました。

甲状腺がんの中には、遺伝的要因が関わるものがあります。検査で陽性となった場合、患者さんご本人だけでなく、血縁のあるご家族にも将来的に影響する可能性があるため、慎重な対応が求められます。当クリニックでは通常の診察とは別に時間を設け、ご家族にも来院いただいて家系図を作成し、正しい知識をお伝えする「遺伝カウンセリング」を実施しています。治療に必要な遺伝子検査と併せ、ご家族へのフォローも丁寧に行う体制を整えています。

今後の展望や、体調不良に悩む読者へのメッセージをお願いします。

大石一行院長 おおいし甲状腺クリニック6

現在は診断と内科的治療が中心ですが、将来的には自ら手術にも関わっていきたいと考えており、近隣の病院と連携し、紹介した患者さんの手術の際に助手として携われるよう進めています。また、バセドウ病眼症の患者さんについても、地域の眼科の先生と連携を深めていく方針です。原因のわからない疲れやむくみなどで他院を受診しても、不調が続いている方はぜひご相談ください。甲状腺の病気は、専門的な検査によって適切に診断をつけ、お薬でホルモン値の調整を図ることで、体調の改善が見込めるケースが数多くあります。長引く不調を「単なる疲れ」や「年齢のせい」と諦める前に、まずは一度検査を受けてみませんか。まずは当院にお越しいただければ、必要な検査や治療については連携施設と協力しながら進め、適切な医療につなげていきます。皆さまが本来の元気な姿を取り戻し、健やかな日々を送れるよう全力でお手伝いいたします。

自由診療費用の目安

自由診療とは

遺伝カウンセリング/1万1000円〜