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糸魚川 幸成 院長の独自取材記事

東川口いといがわ内科

(川口市/東川口駅)

最終更新日:2026/05/15

糸魚川幸成院長 東川口いといがわ内科 main

JR武蔵野線東川口駅から徒歩で約10分の住宅街に位置する「東川口いといがわ内科」。2026年3月に開院し、呼吸器内科、アレルギー科、内科を掲げるクリニックだ。糸魚川幸成(いといがわ・ゆきなり)院長は、自身の幼少期の喘息の経験、身内を肺の病気で亡くした経験から、呼吸器内科の医師をめざし、「健康寿命を延ばす医療」をコンセプトに呼吸器やアレルギー疾患に特化しつつ内科全般に対応。風邪や生活習慣病はもちろんのこと、喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、長引く咳、睡眠時無呼吸症候群、禁煙の外来など幅広く診療する。「患者さんができるだけ長く自立した生活を送れるよう支えていきたい」と優しく語る糸魚川院長に、診療への思いやクリニックの特徴について聞いた。

(取材日2026年4月24日)

患者が「長く健やかに生きる」ための医療を

開業された経緯について教えてください。なぜこの地で開業されたのですか?

糸魚川幸成院長 東川口いといがわ内科1

開業を決めた一番大きな理由は、父の影響です。父が川口市で長年整形外科を開業していて、地域の患者さんに寄り添い続ける姿を見てきたので、自分もいずれはという思いがありました。健康寿命を延ばすための医療の大切さを実感したことも大きいです。大学の呼吸器内科を退局した後、幅広い内科疾患に対応できるよう東川口病院で一般内科の経験を積み、在宅医療にも携わってきました。その中で、車いすや寝たきりになってしまうことで生活の質が大きく下がり、その後の人生や寿命にも影響してしまうケースを数多く目の当たりにしてきました。だからこそ、患者さんができるだけ長く自立した生活を続けられるよう支えられるクリニックをつくりたいという思いが強くなり、開業を決意しました。場所については、東川口病院で6年間勤務していた経験が大きいですね。この地域の患者さまと長く関わってきて愛着もありますので、この地で開業しようと決めました。

クリニックの空間づくりについてこだわった点は? ロゴもすてきですね。

最初に思い描いていたのは「森」のイメージです。患者さんはつらい状態で来院されることが多いため、待ち時間も含め、できるだけリラックスして過ごしていただきたいと考えました。その思いから、木目調の廊下などを取り入れ、森の中にいるような空間をめざしました。クリニックのロゴは、呼吸器内科を表す「肺」をモチーフにし、色は淡い青と緑が混ざったやわらかなトーンに決めました。また、私の名前に「魚」という字が含まれていることから、2匹の魚をあしらっています。この2匹は自分の子どもをイメージしており、クリニックも同じように大切に育てていきたいという思いを込めました。

先生が呼吸器内科を専門に選んだ理由を教えてください。

糸魚川幸成院長 東川口いといがわ内科2

私自身、幼少期に喘息を経験したことに加え、身内が肺の病気で20代のときに亡くなっているという家族背景があります。そうしたこともあり、自然と呼吸器内科に興味を持つようになりました。研修医時代の経験も大きかったと感じています。呼吸器の診療科を回った際、重症の肺炎で体力が大きく低下している高齢の患者さんを担当しました。2ヵ月ほどかけて、ようやく状態が安定してきた段階で、いったん関わりが終わったのですが、その数ヵ月後、外来でその方が通院されている姿を見かけたのです。あれほど大変な状態だった方が、日常生活に戻られている様子を目の当たりにし、大きな感銘を受けました。この経験を通して、呼吸器の病気で苦しんでいる方を支えたいという思いが強まり、呼吸器内科の医師としての道を選びました。

わかりやすく丁寧な説明に加え、今後の見通しを提示

患者さんと接する時に心がけていることを教えてください。

糸魚川幸成院長 東川口いといがわ内科3

診察して薬を出すだけではなく、患者さんへの説明や指導をしっかり行うことを大切にしています。丁寧にお話を伺い、診断をつけた上で、どのような治療方針になるのかを説明する、という流れを意識しています。例えば、風邪の場合でも、風邪をきっかけに肺炎を起こしたり、喘息を発症したりすることがあります。熱は下がっても咳が長引く場合や症状が1ヵ月以上続く場合は通常ではないため、そのようなときは必ず再受診していただくようお伝えしています。また、まだ診断がはっきりしていない患者さんについては、今後どのような検査や治療を行っていくのか、見通しをお伝えするよう心がけています。患者さんに十分ご理解・ご納得いただいた上で、ご自身でも判断できるような情報をお渡しすることを大切にしています。

咳が長引く場合の受診の目安は? どのような疾患が疑われるのでしょうか。

一般的には、咳が3週間以上続く場合は、単なる風邪ではない可能性が高いと考えています。体調は回復していても咳だけが長引くことがありますので、そのような場合は受診していただくことをお勧めします。実際には3週間を待たず、2週間以上続くようであれば診察を受けていただく一つの目安になります。長引く咳の原因としては、咳喘息が比較的多いですが、それだけではありません。逆流性食道炎や、副鼻腔炎などが関係しているケースもあります。咳が長く続く場合は原因が一つとは限らず、複数の病気が合併している可能性も考える必要があります。当院では、エックス線検査、呼吸器機能検査に加え、必要に応じて血液検査を行い咳の原因となるさまざまな疾患を見極めていきます。

生活習慣病の患者さんにはどのように向き合っていますか?

糸魚川幸成院長 東川口いといがわ内科4

生活習慣病の患者さんは、治療のモチベーションが低下しないよう、継続的な働きかけを意識しています。禁煙については、診察のたびに短くても必ず声かけを行い、「禁煙しましょう」と伝え続けたり、禁煙の外来に来ていただくことにより、禁煙に成功するよう働きかけ続けることを心がけています。血圧管理においては、状態が安定している方には過度に介入せず、コントロールが不十分な方には食事など生活面の指導を行うなど、状況に応じた対応を心がけています。また、無理な指導は続かないため、ラーメンを頻繁に食べる方には回数を減らすことから始めるなど、患者さんの生活に合わせて実現可能な提案を行うように心がけています。

生活習慣や予防に関する啓発にも注力

どのような患者さんがいらっしゃいますか?

糸魚川幸成院長 東川口いといがわ内科5

開院当初は比較的若い世代の患者さんが中心でしたが、時間の経過とともに少しずつ認知され始めたのか、最近では地域の高齢の方の来院も増えてきました。現在は、20代から80代くらいまで、幅広い年代の方に来院いただいています。初診で来院される方の症状としては、アレルギーやじんましん、咳が長引いているといったご相談が多いですね。生活習慣病や睡眠時無呼吸症候群は、脳梗塞などの心血管疾患のリスクとなるほか、発症すると生活の質(QOL)の低下にもつながります。気になる症状がある方は、早めの受診をお勧めしています。さらに、COPDは自覚症状がないまま進行することが多く、気づかずに罹患しているケースも少なくありません。現在喫煙されている方や過去に喫煙歴のある方で、階段の上り下りなどで息切れを感じる場合は、一度ご相談いただければと思います。

お忙しい日々の中、診療以外の時間はどのようにお過ごしですか?

現在は、時間があるときは、ほとんど2人の子どもと一緒に過ごしています。上の子が8歳、下の子が4歳で、もともと子どもと遊ぶのが好きなこともあり、よく近くの公園に出かけて一緒に遊んでいます。子どもたちはアスレチックが好きなので、たまに少し足を延ばして、さまざまなアスレチック施設のある公園に連れて行くこともあります。以前は読書や旅行を楽しむこともありましたが、今は休日のほとんどを子どもと過ごしており、それがそのまま趣味になっていると感じています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

糸魚川幸成院長 東川口いといがわ内科6

地域の皆さまが気軽に健康について相談できる、かかりつけ医としての役割を大切にしたいと考えています。必要に応じて専門の医師や高度医療機関と連携し、安心して医療を受けていただけるよう体制も整えています。また、診療だけでなく、生活習慣や予防に関する啓発も重要だと考えており、栄養指導の導入や患者さん向け資料の作成を進めています。当院では、待ち時間を活用した院内サイネージによる情報発信も行い、診察時間では伝えきれない内容を補っています。実際に、それをきっかけに禁煙の外来に関心を持たれる方もおり、行動変容につながる手応えを感じています。今後も地域に根差しながら、クリニックとともに成長していきたいと考えています。