骨粗しょう症は早期発見が鍵
30代から知っておきたい予防習慣
整形外科 岡田クリニック
(堺市中区/深井駅)
最終更新日:2026/08/13
- 保険診療
骨粗しょう症は「高齢者の病気」と思われがちだが、将来の骨の健康は若いうちからの生活習慣に大きく左右される。最近は過度なダイエットや運動不足、日光を避ける生活などにより、30〜40代でも骨密度が低下している人は少なくないという。「整形外科 岡田クリニック」の岡田潔院長は、大学病院や関連病院で整形外科診療に携わり、厚生労働省では先進医療の制度づくりなどにも関わってきた。「現在は骨粗しょう症の治療も進歩しており、早期に発見して対応することで、進行の抑制や骨折の予防が期待できます」と話す岡田院長に、骨粗しょう症の基礎知識や検査・治療、今日から始められる予防習慣などについて話を聞いた。
(取材日2026年8月5日)
目次
骨粗しょう症は予防も治療も早めが大事。まずは骨の状態を知ることから
- Q骨粗しょう症とはどんな病気ですか?
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A
▲早期の治療が重要と話す岡田院長
骨粗しょう症とは、骨の量や質が低下し、骨がもろく折れやすくなる病気です。初期にはほとんど自覚症状がないため、ちょっと転んだだけで手首や太ももの付け根を骨折して手術が必要になったり、背骨の圧迫骨折を起こしたりして、病院で初めて骨粗しょう症を指摘されるケースも少なくありません。しかし、早い段階で見つけて適切な治療を始めれば、改善や進行予防が期待できます。近年は治療薬も大きく進歩しており、一人ひとりの状態に合わせた治療が可能になってきました。だからこそ、自覚症状がなくても、早めに骨の状態を調べ、必要に応じて治療につなげることが大切なのです。
- Qどうして骨の量や質が低下してしまうのですか?
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A
▲年齢以外にもさまざまな要因で骨はもろくなってしまう
骨は一度できたら終わりではなく、「古い骨を壊し、新しい骨を作る」という新陳代謝を繰り返しており、通常は、このバランスが保たれることで骨の強さが維持されています。しかし、新しい骨を作る力が低下したり、骨を壊す働きが強くなったりすると、「骨を作るスピードよりも壊すスピードが早くなる」という状態となり、骨量が徐々に減って、骨がもろくなってしまいます。要因としては、加齢や閉経、喫煙、過度の飲酒、運動不足、カルシウムやビタミンDの不足などが挙げられます。こうした要因が重なることで、骨が「スカスカ」の状態へと進んでいくのです。
- Qどのようなタイミングで受診を考えると良いですか?
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A
▲年齢に関係なく骨密度の測定は重要
骨粗しょう症は50代後半から60代前半で増えてきますが、私は「何歳になったら受診」というより、気になった時が受診のタイミングだと考えています。近年は、過度なダイエットや運動不足、日光を避ける生活習慣などから、若い世代でも骨密度が低下している方が増えており、20〜30代でも一度骨密度を測定しておくことには十分意味があります。また、骨粗しょう症は自覚症状がほとんどありませんが、身長が縮んだ、猫背になってきた、腰が曲がってきた、肩の高さに左右差が出てきたなどの変化は、背骨の圧迫骨折が隠れているサインかもしれません。「以前と体つきが変わったかな」と感じたら、一度整形外科で相談していただきたいですね。
- Q検査や診断、治療はどのように進められるのですか?
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A
▲検査結果から一人ひとりに合わせた提案を行う
まずは骨密度検査を行います。当院ではエックス線を応用した検査機器を使用しており、短時間で終わる簡単な検査で確認できます。結果も当日にお伝えできますし、「当日は時間がないので後日説明を受けたい」というご希望にも対応していますので、年に1回の健康チェックのような感覚で気軽に受けていただくことが可能です。骨粗しょう症が疑われる場合は、血液検査も行い、カルシウムやリン、ビタミンD、副甲状腺ホルモン、骨代謝マーカーなどを調べます。骨を作る力が低下しているのか、それとも骨を壊す働きが強くなっているのかを確認し、一人ひとりに合ったアプローチを提案していきます。
- Q骨粗しょう症の発症・進行予防のためにできることはありますか?
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A
▲早期発見・早期治療のため定期的な検査を推奨
大切なのは、食生活と運動習慣です。カルシウムやビタミンDを意識して摂取し、骨密度を維持することを心がけましょう。また、ビタミンDは日光を浴びることで体内で働きやすい形になりますので、過度に紫外線を避けず日光を浴びることも大切です。運動も、激しいスポーツをする必要はなく、散歩などの軽い運動だけでも骨への良い刺激になります。骨粗しょう症は薬だけで治療する病気ではなく、日々の生活習慣を見直すことが、発症や進行の予防につながります。そして繰り返しになりますが、早期発見・早期治療がとても重要なので、定期的に骨密度検査を受け、ご自身の骨の状態を知っておくことを習慣にしていただけたらと思います。

