睡眠時無呼吸症候群とも関わる
糖尿病などの慢性疾患、甲状腺疾患
金沢内科クリニック
(横浜市金沢区/金沢文庫駅)
最終更新日:2026/08/13
- 保険診療
最近、糖尿病・高血圧症・脂質異常症といった慢性疾患の背景に睡眠時無呼吸症候群があることや、甲状腺疾患と睡眠時無呼吸症候群の関わりが注目されている。甲状腺疾患には、女性に多い橋本病やバセドウ病も含まれる。「金沢内科クリニック」は、睡眠時無呼吸症候群と糖尿病・高血圧症・脂質異常症などの慢性疾患、甲状腺疾患との関連性に早くから注目してきた「医療法人みなとみらい」グループの1院だ。同院の院長であり、日本糖尿病学会糖尿病専門医・日本内分泌学会内分泌代謝科専門医でもある太田一樹先生に、睡眠時無呼吸症候群と、慢性疾患や甲状腺疾患との関連性、注意しておきたい症状などについて詳しく聞いた。
(取材日2026年7月2日)
目次
糖尿病や高血圧症などの慢性疾患、甲状腺疾患は、睡眠時無呼吸症候群との関係も見極めた専門的な診療が必要
- Q睡眠時無呼吸症候群は、糖尿病や高血圧症と関係があるのですか。
-
A
▲金沢文庫駅より徒歩1分のところにある
そうです。例えば、睡眠時無呼吸症候群を併発していると、糖尿病の患者さんは、夜間に無呼吸が起きて低酸素状態になり、交感神経系が活性化されることで血糖を下げるホルモンであるインスリンの働きが悪くなり、血糖が上がる方向に働くと言われています。また、交感神経系が活性化されることで血圧も上昇しやすくなります。さらに、夜間、低酸素状態が起こると血管がダメージを受け、動脈硬化が進み、糖尿病の合併症でもある心筋梗塞や脳梗塞のリスクも上がると言われています。背景に睡眠時無呼吸症候群がある場合は、糖尿病や高血圧症の治療だけでなく、睡眠時無呼吸症候群も含めてトータルに治療していくことが勧められます。
- Q糖尿病の合併症について教えてください。
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A
▲合併症のリスクを考慮しながら治療を進める
主な合併症としては、糖尿病性神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病性腎症があり、この順で発症しやすいとされます。また、動脈硬化が起こりやすくなるので、将来的に心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈疾患などのリスクも高くなります。糖尿病性神経障害で最初に出やすいのは足先のしびれ感です。糖尿病網膜症では、初期段階の眼底出血は自覚症状がありませんし、糖尿病性腎症も進行しないと自覚症状が少ないので注意が必要です。また、甲状腺疾患である甲状腺機能亢進症では糖質の腸管からの吸収が早くなるため食後早期に血糖が上昇しやすく、またインスリン抵抗性も増加します。その結果、もともとリスクのある人では糖尿病に進展することがあります。
- Q先生は、内分泌・代謝疾患、甲状腺疾患が専門とのことですね。
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A
▲甲状腺の状態を丁寧に触診していく
大学病院や総合病院で、糖尿病や高血圧症といった慢性疾患や、内分泌・甲状腺・副腎・下垂体などの病気を幅広く診てきました。甲状腺疾患で多いのは、血中の甲状腺ホルモンが過剰になるバセドウ病などの甲状腺機能亢進症、逆に甲状腺ホルモンの働きが低下することのある橋本病などの甲状腺機能低下症といった病気です。バセドウ病では、汗をかきやすい、頻脈や動悸、手の震え、体重減少、下痢などの症状が現れます。甲状腺機能低下症では、やる気が出ない、むくむ、便秘気味、月経不順などの症状が現れます。更年期障害などとまぎらわしい場合もあるため、こうした症状に悩まれている方は、内分泌や甲状腺疾患を専門とする医師にご相談ください。
- Q甲状腺疾患と睡眠時無呼吸症候群との関わりを教えてください。
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A
▲超音波検査も活用しながら、診療を進めていく
甲状腺は首にありますので、甲状腺腫瘍ができると気道圧迫の原因となって睡眠時無呼吸症候群を起こすことがあります。甲状腺機能低下症があると、喉や舌がむくむことがあるので、睡眠時無呼吸症候群を発症しやすくなります。また、血圧に関わるホルモンの異常である原発性アルドステロン症は睡眠時無呼吸症候群を起こしやすく、高血圧症の約1割はこの病気が原因と考えられています。稀な疾患ですが、脳下垂体腫瘍である先端巨大症では、成長ホルモンが過剰になることによって気道の軟部組織が肥厚して睡眠時無呼吸症候群を来たす場合があります。当院では内分泌・甲状腺疾患の可能性も念頭に、睡眠時無呼吸症候群の診療を行っています。
- Qでは、御院での検査や治療について教えてください。
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A
▲系列院と連携して、睡眠時無呼吸症候群の検査・治療を実施
睡眠時無呼吸症候群については自宅でできる簡易検査を行い、その結果により就寝中の脳波、呼吸、心拍などを測る睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)を、系列の「みなとみらいクリニック」で受けていただきます。診断に応じて、当院でCPAP治療などの治療を行います。また、糖尿病や高血圧症の治療では医師と看護師、臨床検査技師、管理栄養士が連携したチーム医療で、食事療法・運動療法・薬物療法を組み合わせて、患者さんのライフスタイルや状況に応じた継続しやすい治療の提案に努めています。甲状腺疾患の多くは良性ですが、甲状腺腫瘍はがんのこともありますので、当院では甲状腺超音波検査も導入して診断を行っています。

