市販薬で様子を見る前に一度正確な診断を
肛門外科での痔の診療
新松戸こじま胃と大腸肛門の内視鏡・血管外科クリニック
(松戸市/新松戸駅)
最終更新日:2026/05/07
- 保険診療
排便時にお尻から脱肛のように飛び出してくるものがあったり、出血や痛みがあったり、「痔かもしれない」と思った時に相談できる「新松戸こじま胃と大腸肛門の内視鏡・血管外科クリニック」。専門的に診るクリニックが少ない痔をはじめとした肛門疾患の診療に対応しながら、地域にとって身近な場所であることも重視する同院。児島和孝院長は「風邪で内科にかかるように気軽に来てほしい」と話す。同院ではデジタル肛門鏡などを用いた精密な診断から、患者の希望に応じて痔の日帰り手術にも対応。どんな治療があるのか、痔とはそもそもどんな病気なのか、痔のような症状から考えられる他の病気のことなど、基本的な「痔」について児島院長に詳しく教えてもらった。
(取材日2026年4月8日)
目次
大腸がんが隠れている可能性も。出血量や痛みの有無に関わらず肛門外科などの専門機関の受診が大切
- Q痔は聞き慣れた病気ですが、実際どんな病気なのでしょうか?
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A
▲それぞれの特徴を熟知した児島院長が診療にあたる
痔にはイボ痔、切れ痔、痔ろうなどの種類があり、一番多いのはイボ痔です。イボ痔は大きく分けると、お尻付近の血管が膨らんでくる「外痔核」、肛門の中にできる「内痔核」があります。内痔核は肛門の組織を支えるクッションが弱くなると滑脱して飛び出てくるようになります。中のイボ痔は痛みが出ず、症状としては出血と、排便時に飛び出てくることが挙げられます。外のイボ痔の場合、中から出てきてしまったと思って押し戻そうとする方もいますが、もともと外にある膨らみのため戻すことはできません。命に関わるケースは少ないものの、放置するとイボ痔が大きくなり、血流が悪くなって組織が腐ってしまうリスクもあります。
- Qどういう人が痔になりやすいですか?
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A
▲肛門専用超音波検査装置や、画像が鮮明なデジタル肛門鏡を活用
便が硬かったり、お通じの時間が長く、5分以上かかったり、気張る力が強い方は、肛門に負担がかかりイボ痔や切れ痔になりやすいといえます。痔ろうはイボ痔や切れ痔とは異なり、肛門陰窩(こうもんいんか)という肛門のくぼんでいるところに菌が入り、お尻の皮膚に通路を作ってしまう病気です。どんな原因で発症するのかはっきりとわかっていないのですが、下痢気味の人がなりやすいといわれています。また、イボ痔は出産を経験している女性にも多い病気です。女性は医療機関の受診をためらう方も多いと思いますが、当院では女性で同性の医師に診てほしいという希望があれば、女性医師による診察も可能です。
- Q市販薬で様子を見てもいいのでしょうか?
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A
▲患者の負担を減らすために、配慮した診察を実施
できれば一度専門の医療機関を受診していただきたいです。痔は良性疾患と呼ばれ、命に関わることが少ない病気ですが、肛門からの出血や痛みが、痔の症状なのか、大腸がんなどの腸の病気によるものなのかは自己判断が難しいと思います。出血の量が少ないなど症状の程度は目安にはなりませんから、まずは一度専門の医師のもとを訪ねて痔なのかを確認し、痔であればリスクの大きい痔ではないかを判断してもらってください。その上で市販薬を選択していただくのが良いと思います。忙しくてどうしても受診できないときに市販薬で様子を見たとしても、1週間程度で改善しなければ専門の医療機関にご相談ください。
- Q肛門外科ではどのような治療が行われますか?
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A
▲日帰り手術にも対応できるよう設備を整える
まず、飲み薬で便の硬さや回数など排便習慣の改善をめざします。お尻に塗る注入軟膏はいくつか種類がありますので、症状によって選択し、傷の治りを良くするための飲み薬も処方します。当院では日帰り手術にも対応し、飛び出てしまったイボ痔を押し戻しているような状態は手術の対象となります。日帰り手術は鎮静剤とお尻周辺の麻酔を用いて行い、15~20分ほどで終わります。肛門の手術は出血のリスクが高いため、術後1ヵ月ほどお尻に負担のかからない生活を行っていただきます。ただ、手術を行うかは患者さんが困っているかどうかが重要です。イボ痔が大きくてもご本人が手術を希望しなければ、保存療法、薬物療法で様子を見ます。
- Q痔と似た症状が出る、注意すべき病気はありますか?
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A
▲「今だけの症状」と思わず、違和感があればすぐに相談してほしい
一番は大腸がんです。大腸がんは自覚症状なく進行しますが、血便などが症状として現れることがあります。潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患も血便の症状が出ることがあります。当院では大腸がんの早期発見につながる内視鏡検査にも対応していますので、大きな病気の不安も解消して、適した治療につなげていきたいと思っています。肛門の診療ではお尻の超音波検査機器も活用します。お尻が痛いという主訴は、膿がたまっているケースも考えられます。膿がたまっていたら出さなければ悪化してしまいますから、超音波検査で確認し、適切な評価をして治療を進めます。設備も整えていますので、安心して頼っていただきたいです。

