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医師への相談と治療薬を利用して
慢性期精神疾患と上手に付き合う

ぽかぽかメンタルクリニック

(立川市/西立川駅)

最終更新日:2026/06/12

ぽかぽかメンタルクリニック 医師への相談と治療薬を利用して 慢性期精神疾患と上手に付き合う ぽかぽかメンタルクリニック 医師への相談と治療薬を利用して 慢性期精神疾患と上手に付き合う
  • 保険診療

精神疾患は、体の不調と異なり本人が症状を自覚することが難しく、治療につながりにくい。代表的な疾患として、統合失調症、双極性障害(躁うつ病)、うつ病、認知症が挙げられる。これらのうち、認知症以外の疾患は若年で発症することが多く、慢性化しやすい。発症すると完治が難しく、薬の服用をやめると再燃・再発を招きやすいため注意が必要だ。訪問診療を主軸とする「ぽかぽかメンタルクリニック」の永野泰寛院長は、「精神疾患はなくそうと考えるのではなく、うまく付き合うことが肝要です。新しい土地に移り住んだとき、環境に合わせて暮らしやすく整えていくような感覚で捉えてみてください」と語る。主に60〜80代の慢性期精神疾患にはどんなものがあるのか、患者や家族は疾患にどう向き合えばいいかを永野院長に詳しく解説してもらった。

(取材日2026年4月24日)

長年続けている内服が中断されないよう、通院が途切れがちなら早期に訪問診療の導入を

Q大人の慢性期精神疾患の主なものを教えてください。
A
ぽかぽかメンタルクリニック 継続治療が鍵となる精神疾患。訪問診療も活用を

▲継続治療が鍵となる精神疾患。訪問診療も活用を

統合失調症と、うつ病、双極性障害(躁うつ病)、認知症です。うつ病は高齢での発症もありますが、統合失調症と躁うつ病は比較的若い時期の発症が多く、以後一生付き合っていくケースがほとんどです。統合失調症でよくあるつらい症状が幻聴で、自分に対しネガティブな内容の声が聞こえたり、命令が聞こえて従わないと気が済まなかったりします。うつ病は、落ち込みや意欲低下、不眠などの状態が、ほぼ1日中、毎日2週間以上続くと診断され得る疾患です。躁うつ病は、こうしたうつ状態と躁状態を長期的に繰り返す疾患です。いずれも薬物治療の継続が重要で、自己判断で服用を中止すると、症状が再燃・再発する危険性が高いため注意が必要です。

Q認知症ではどのような症状や行動が相談のきっかけになりますか?
A
ぽかぽかメンタルクリニック 症状の背景にある不安や薬の影響にも目を向けた診療を実施

▲症状の背景にある不安や薬の影響にも目を向けた診療を実施

急に「俺の金を使い込んだ」などと理不尽に怒るようになった、徘徊して迷子になるのが困る、といった家族からのご相談が多いですね。認知症の主な患者層は80代ですが、60代で発症することもあります。もともと何らかの精神疾患のある人は、より早期に発症しやすいです。認知症の目立つ症状の背景には、強い不安があると考えられています。高齢者では、老化による体調面の不調から精神的な症状が出ることも。また認知症に処方される一部の抗不安薬は、長期服用でせん妄を引き起こす場合があります。必要があって処方を継続するケースもありますが、ご家族としては、定期的に見直しが行われているかをかかりつけ医に確認しておくと安心です。

Q家族が心得ておくことと、診療の流れを教えてください。
A
ぽかぽかメンタルクリニック 問い合わせフォームや電話で簡単に相談可能

▲問い合わせフォームや電話で簡単に相談可能

訪問診療が必要な引きこもりの患者さんは、ご家族も心身ともに大きな負担を抱えていることが多いのが実情です。そのため早い段階で専門家に相談することが大切です。診療の流れは、まず当院ホームページのお問い合わせフォームか電話でご連絡していただき、初回の日程を決めます。診察では、特に重要な困り事を伺い、それに対するアドバイスや投薬を行います。初月は比較的短い日数間隔で訪問できるので、一度にすべての話を聞くのではなく、経過を診ながら数回にわたって病気の全体像を捉えていくほうが、より安定的な治療方針を固めやすいです。不安な点は重要なことに絞って確認することで、診断の精度が高まり、症状の改善にもつながります。

Q処方される薬は西洋薬だけですか?
A
ぽかぽかメンタルクリニック 西洋薬と漢方を活用し、個々の状態に合わせて症状の改善を図る

▲西洋薬と漢方を活用し、個々の状態に合わせて症状の改善を図る

患者さんの中には西洋薬に抵抗感を持たれる方もいますが、統合失調症などの精神疾患の主な症状のコントロールを図るには、西洋薬が欠かせません。嫌な症状に長期間生活を乱されないようにするために、科学的なエビデンスのある西洋薬は心強い味方になります。とはいえ、患者さんが悩むさまざまな症状の中には、漢方薬が合うことが多いものもあるので、私は漢方薬も積極的に活用しています。漢方薬は、基本的には徐々に全体的に体質を整えていくという考え方の薬ですが、患者さんの状態や薬によっては、その経過に幅があります。私は双方のアプローチを使い分けています。

Q治りにくい病気なので、地域との連携も大切と伺っています。
A
ぽかぽかメンタルクリニック 患者に寄り添い、地域連携しながら診療を行う

▲患者に寄り添い、地域連携しながら診療を行う

地域の複数の関係機関が、それぞれの専門性を発揮して慢性期精神疾患の患者さんの生活を支えています。当院の地域連携としては、地域包括支援センター、保健所や市役所、訪問看護ステーション、他の医療機関から患者さんを紹介されることが多いです。診療開始後は紹介元に、患者さんの特性上どんなことに気をつけて接したらいいのかなどをご説明しています。精神疾患の方に適切な治療を提供していくとともに、他の医療機関でのコンサルテーションや研修会実施を通じて精神科患者さんへのケアについて助言するなど、地域で患者さんを支えていく仕組みに貢献していきたいと考えています。

ドクターからのメッセージ

永野 泰寛院長

精神的な変調は「少しおかしいだけだから大丈夫」と思い、本人は病気だと気づかないことが多いものです。そのため家族から見て何らかの変化を感じたら、なるべく早い段階で治療につなげることが肝要です。変調の状態が精神科領域に該当するかどうかは判断がつきにくいものですが、ご家族が心配に感じた時点が相談のタイミングです。東京都の場合、高校生以下の方は医療費助成制度により訪問診療でも自己負担が大幅に軽減されます。また大人の方も、世帯所得に応じて精神医療の自己負担が免除される制度がありますため、ぜひご利用いただければと思います。症状悪化を防ぎ、ご本人とご家族の不安が軽減されることが、治療者としての願いです。