三木 淳史 院長の独自取材記事
三木内科クリニック
(豊島区/東長崎駅)
最終更新日:2026/01/06
西武池袋線の東長崎駅から徒歩9分、閑静な住宅街のビル1階に「三木内科クリニック」がある。院長の三木淳史先生は帝京大学卒業後、大学病院で消化器内科の専門性を磨くとともに、内科全般について幅広く学び、2025年10月に同院を継承開業した。中学生時代の入院体験が医師を志す原点となったと三木院長。「病室に先生が顔を見せてくれるだけで不安が和らぎました。こんなふうに人を安心させられる存在になりたいと強く感じました」と当時を振り返りながらほほ笑む。CT・内視鏡を備えるなど、さまざまな検査を院内で完結できる体制を整えながら、専門外の相談も快く受け入れ「ここに行けばなんとかなる」と思ってもらえる地域の窓口をめざす。温かみのある院内で、優しい語り口の三木院長に診療への思いを聞いた。
(取材日2025年12月4日)
さまざまな検査を提供し、地域医療の窓口の役割を担う
ながしま脳外科内科クリニックを継承し、開業されたそうですね。経緯を教えてください。

東川口病院で5年間、こちらの前院長であった永島幸枝先生のご主人と一緒に仕事をしていたことがご縁でした。脳外科の先生でしたが、内科と連携して一人の患者さんを診る機会も多く、お互いに信頼関係を築いていました。私が開業を考え、内科疾患を幅広く学んでいることをお話しした際、永島先生が引退を考えているというお話をいただきました。実は私の子どもたちがこの近くの幼稚園に通っていたこともあり、このエリアには以前から親しみがありました。閑静な住宅街で、地域の方々のために力を尽くしたいという私の思いとも重なり、継承させていただくことになったのです。
先生が医師を志されたきっかけについて教えてください。
中学生の時に腸炎で入院した経験が原点です。病室に先生が顔を見せてくれるだけで、不安がすっと和らいでいきました。その安心感が強く印象に残っていて、「こんなふうに人を安心させられる存在になりたい」と感じました。また、叔父が内科クリニックを開業していて、地域の方々に貢献する姿を見てきました。患者さんに「来て良かった」と思っていただけることが大事だという考えが、私の根底にあります。大学病院での専門的な診療を経験しましたが、やはり幅広い世代の方とお話しできる内科クリニックという形で地域医療に携わりたいという思いは、昔から変わりませんでした。
診療コンセプトについてお聞かせください。

この地域は高齢の患者さんが多く、大きな病院での検査を勧めても、通院が困難で受けられない方がたくさんいらっしゃいました。そこで、当院で「医療の窓口」となることをめざし、検査体制を充実させました。CT・内視鏡・超音波検査装置など検査設備を充実させ、可能な限り当院で検査を完結できるようにしています。一方で、より専門的な治療や検査が必要な場合には、適切な病院へスムーズにご紹介いたします。また、待ち時間が長くなる場合でもリラックスして過ごしていただけるよう、温かみのある色調や心地良い音楽、清潔な環境づくりにもこだわっています。患者さんが安心できる空間で、質の高い医療を提供することを大切にしています。
消化器内科の専門性を生かし、早期がんの発見に尽力
消化器内科において、特に力を入れている診療内容を教えてください。

内視鏡検査は診療における重要な柱です。胃や大腸などの消化器の早期がんを発見し、早い段階で治療につなげることは非常に重要です。そのため、私は大学病院勤務時代から検査による早期発見に力を入れてきました。胃内視鏡検査では口からカメラを入れる経口、鼻からカメラを入れる経鼻の両方が選択可能で、ご希望の方には鎮静剤の使用も可能です。特にご高齢の患者さんが多いため、麻酔量は慎重に調整し、安全性を最優先に考えています。消化器内科は、内科でありながらがんを取り除くための処置ができる専門性を持っています。その専門性を最大限に生かし、検査後には必ず「どうでしたか」と患者さんにフィードバックをいただき、より快適に受けていただけるよう日々改善を重ねています。
小児から高齢者まで幅広い世代の患者さんを受け入れているそうですね。
はい。お子さんの風邪症状やワクチン接種はもちろん、最近は気軽に相談に来てくださる方も増えてきました。例えば、お子さんがインフルエンザにかかり、その後お母さんも感染してしまうというのはよくあることですよね。そうした場合に、当院ではご家族も診療できる体制を整えています。「家族みんなの健康を守りたい」……そんな思いが、私たちの中でますます強くなっています。現在は、週1回の頻度で小児科が専門の秋山先生が診療を担当し、アレルギー診療などにも幅広く対応しています。また、ご高齢の方の服薬管理では、隣の薬局と密に連携し、必要に応じて薬剤師さんに服薬指導で往診してもらうなど、地域医療ならではのきめ細かいサポートも行っています。
診療において先生が最も大切にされていることは何でしょうか。

患者さんが何を求めているか、検査をご希望なのか、症状を早く治したいのか、それとも不安を安心に変えてほしいのか。私は、その思いをできるだけ早く判断できるよう、丁寧にお話を伺うことを心がけています。そのためにも、極力、カルテではなく患者さんの目を見ることを意識しています。専門外と思われることでも、まずは相談してもらえる存在でありたいです。どのようなことでも気軽にご相談いただけるとうれしいです。また必要な検査は、たとえ忙しい時でもしっかりご提案することを大切にしています。常に「自分だったらこうしてほしい」という患者目線で対応できるようにというのは、医師になってからずっと意識し続けている私の基本姿勢です。
家族で気軽にかかれる地域密着の内科クリニックへ
スタッフの方々との連携で工夫されている点を教えてください。

スタッフとは、毎日の診療後に「今日は何があったか」「どう改善できるか」を確認してから一日を終えるようにしています。2〜3ヵ月に1回は個別面談を実施し、皆の前では言いにくいことも話せる時間を設けています。スタッフの表情や行動は、患者さんにも伝わるもの。だからこそ、スタッフが気持ち良く働ける環境を整えることが、患者さんの快適さにもつながると考えています。看護師は複数人おり、薬局とも懇意にさせていただいています。大学病院ではなかなか考えられなかったような形で、身近な職種の方々とチームを組んで診療できることは、地域医療ならではの魅力です。地域医療の場というのはそういった意味でも新鮮ですが、しっかり一人ひとりの患者さんを診ることができているという感覚があります。
今後、地域においてどのようなクリニックをめざしていきますか。
「あそこに行けばとりあえず何とかなる」と思っていただけるクリニックをめざしています。通院が困難になったご高齢の方には、休日などに私が訪問し、処方箋をお渡しするような小規模なサポートも考えています。また、歯科との連携を強化し、治療中の誤嚥に緊急内視鏡で対応できる体制を整えてきたいと考えています。また、内視鏡とCTを併用して迅速に診断し、患者さんも私も安心して「大丈夫」と言いきれるような医療を提供していきたいと思います。こうした取り組みを通じて、地域医療の窓口としての機能をさらに強化し、患者さんにとって頼れる存在であり続けたいと思っています。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

「不安があるけれど、どこに相談したらいいかわからない」……そんな時は、どんな小さなことでも構いませんので、私たちでサポートできることがあれば、いつでもご相談ください。当院には、消化器内科の専門家である私だけではなく、月2回は脳外科の永島先生も診療しており、幅広いお悩みに対応できます。「こんなことで病院へ行ったら怒られるかな」と心配される方もいらっしゃいますが、どうぞ気楽にお越しください。症状に応じて必要な検査はご提案しますが、不要な検査はしません。検査が必要ない場合でも、「こうなったら来てください」という目安を丁寧にお伝えします。繰り返しになりますが、何かあったとき、「あそこに行けばなんとかなる」と思っていただけたら、本当にうれしいです。

