松田 一弘 院長の独自取材記事
清澄白河MIOs歯科クリニック
(江東区/清澄白河駅)
最終更新日:2025/10/29
木のぬくもりと北欧風デザインが調和した、おしゃれなカフェのような空間が広がる「清澄白河MIOs歯科クリニック」。2025年9月に同院を開業した松田一弘院長は埼玉県出身。長崎大学を卒業後、三重県・京都府・滋賀県で長年にわたり地域医療を実践してきた。「患者さんとは対等な関係でありたい」と穏やかに語る姿からは、母親の闘病を通じて医療の道を志したという原点がうかがえる。アットホームで相談しやすいクリニックの雰囲気づくりや、注力している小児矯正、そして「治療が必要ない状態」を理想とする予防重視の診療について話を聞いた。
(取材日2025年10月7日)
温かな下町で、安心して通える歯科医院づくりを
清澄白河という地を選んで開業された経緯は?

埼玉出身の私が長崎大学卒業後、ご縁があって滋賀の医療法人に勤務し、京都や三重でも診療してきました。三重県鈴鹿市では院長として18年間、地域に密着した診療を続けてきたんです。三重の患者さんもいるため、関東に戻る際も往復生活を考慮し、両方にアクセスの良い場所を探していたところ、ここに巡り合いました。実際に引っ越してきて驚いたのは、地域の方々の温かさです。声をかけていただいたり、気さくで温かな方が多い街だなと。「ここで良かった」と心から思いましたね。下町の人情が残るこの地域なら、私がめざす家族で通えるアットホームな歯科医院にぴったりだと確信しました。
医療の道、特に歯科医師を志したきっかけを教えてください。
高校入学時に母が大病を患ったことがきっかけです。それまで強い母親だと思っていたのに、病気になって不安を抱える姿を見て、病気が人生に与える影響の大きさを実感しました。入院・手術を経て、担当医の先生が母の不安を取り除こうとされていた姿に感銘を受けて、「医療は人の不安を取り除いて幸せにするための仕事なんだ」と強く思いました。歯学部に進んでから、その奥深さに魅力を感じましたね。矯正科に残ることも考えましたが、患者さんの問題は矯正だけで対応できるものではなく複合的だと気づきました。総合的に診られる力をつけようと、外へ出て幅広く学ぶ道を選んだんです。
内装や設備面でのこだわりについて聞かせてください。

「歯医者は冷たくて怖い、行きたくない場所」というイメージを払拭したくて、木のぬくもりを生かしたアットホームな空間をつくりました。北欧風の壁紙で各診療室を彩り、カフェのような雰囲気に。また、空気清浄機を設置し、昔ながらの歯科医院特有の薬剤臭がしないよう気をつけています。設備面では、CTで安全性に配慮した矯正・インプラント治療を、口腔内スキャナーで負担の少ない型採りをめざしました。レーザーも導入し、傷の治りを意識し出血も少ない処置が可能です。快適に通っていただけるよう、細部まで工夫を凝らしています。
総合的に診る歯科医として未来を見据えた診療を
診療内容が幅広いですが、総合的に診ようと考えたきっかけは何ですか?

三重県の鈴鹿市で働いていた経験が大きいですね。都会と違って郊外では専門家が少なく、一つの歯科医院ですべて対応する必要がありました。虫歯や歯周病だけでなく、歯並び、噛み合わせ、顎関節、欠損など、問題は複雑に絡み合っています。一人の患者さんの口腔内を総合的に診断し、最適な治療計画を立てる。それが私の強みです。インプラント治療や矯正は引き出しの一つ。「しっかり噛める」ことを目標に、患者さんに複数の選択肢を提案します。治療法は一つじゃない。その中から患者さんがベストだと思うものを一緒に選んでいく、そんな診療を心がけています。
今後特に力を入れたい治療はありますか?
小児矯正ですね。というのも、子どもの成長期にこそ、根本的な改善ができるからです。大人になってからの矯正は痛みを伴いやすく、歯も安定しないことがあります。でも成長期なら、顎の成長が悪くなる原因に根本から対処していけます。口がポカンと開いている子は、呼吸や嚥下、舌の位置に問題があることが多いんです。それが顎の成長不良につながります。きれいで機能的な歯並びが実現できるよう、こうした機能的な問題を早期に発見し、ワイヤーやブラケットを使わない方法を重視しています。正しい成長を促し、将来しっかり噛める状態をめざす。子どもの健やかな成長をサポートすることが、私の使命だと考えています。
患者さんと向き合うときに大切にしていることを教えてください。

「対等な関係」を築くことです。医療者と患者の関係は、どうしても医療者が上から行くイメージがありますが、そうじゃない。対等な位置でお話ししやすい雰囲気をつくりたいんです。患者さんの悩みや不安は、なかなか言いにくかったり聞きにくかったりするもの。だから何でも相談できる雰囲気づくりを大切にしています。お子さんの診療では、かがんで同じ目の高さで話したり、怖くない声のトーンを心がけたり。器具もいきなり見せず、最初は歯ブラシやバキュームで遊びながら慣れてもらいます。痛みを抑えた処置を徹底し、「できた」という成功体験を積み重ねることで、歯科医院への苦手意識をなくしていきたいです。
地域の健康のため、予防中心に取り組む未来をめざして
スタッフとのチーム医療で心がけていることはありますか?

スタッフ一人ひとりの長所を生かし、自主的に動ける環境づくりを大切にしています。開業して間もないからこそ、「これをしなきゃいけない」という押しつけではなく、皆でつくっていく歯科医院にしたいですね。スタッフからの提案はどんどん取り入れて、良いものは当院のシステムに組み込んでいきます。コミュニケーションを大切にしながら、それぞれが自分で考えて動ける環境をめざしています。三重での経験から、地域医療はチーム医療だと実感しました。歯科医師だけでなく、スタッフ全員が患者さんのことを考え、率先して行動する。そうすることで、本当に良い医療が提供できると信じています。
今後の展望について聞かせてください。
理想は「治療が必要ない状態」をつくることです。三重県鈴鹿市で18年間、地域に密着した診療を続けてきました。ですので、今度はこの清澄白河で同じように、地域の方々の健康に貢献したいと考えています。定期的なメンテナンスを続けて、問題のない状態を維持できるようサポートしていきたいです。唾液検査によるカリエスリスクの評価なども活用し、一人ひとりに合った予防プログラムを提供するなど、定期検診を通じて早期発見・早期治療・予防に重点を置いた診療を展開したいですね。最終的には、この地域の皆さんが歯のトラブルで悩むことなく、健康な口腔環境を保てるようになること。それが私の目標です。
最後に、メッセージをお願いします。

お口に関してお困りのことがあれば、どんな小さなことでも相談しに来ていただければと思います。歯科医院は怖い場所ではありません。当院は快適に通っていただけるよう、内装から診療の進め方まで細部にこだわっています。定期検診を受けていた方も、何年も歯科に行っていない方も、どなたでも歓迎です。「MIO」にはイタリア語で「私の」という意味があり、クリニック名に含めました。患者さん一人ひとりのかかりつけ医として、対等な関係で何でも相談できる存在になりたい。子どもから高齢者まで、家族みんなで安心して通える、そんなアットホームな歯科医院をめざしていきたい。皆さんに「私の歯科医院」と言ってもらえるような存在でいたいと意味を込めています。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/29万7000円~、小児矯正/49万5000円~、唾液検査/3300円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

