高橋 敬二 院長の独自取材記事
内視鏡ベルラクリニック銀座
(中央区/銀座一丁目駅)
最終更新日:2026/06/24
銀座一丁目駅から徒歩1分。ビル10階に2025年開業した「内視鏡ベルラクリニック銀座」。ナチュラルなデザインで統一された院内は清潔感にあふれ、内視鏡検査への不安を和らげるような穏やかな空間が広がっている。院長の高橋敬二先生は、東邦大学卒業後、大腸内視鏡に専門性を持つ松島クリニックで長年研鑽を積み、副院長も務めた消化器内視鏡のスペシャリストだ。「つらい検査はトラウマになり、二度と受けてもらえなくなる」という信念のもと、完全個室や専用トイレを備えた快適な院内環境を追求した。穏やかな語り口の中に大腸がん・胃がん撲滅への強い志を秘めた高橋院長に、開業の経緯やこだわりの検査体制、予防医学への思いを聞いた。
(取材日2026年5月26日)
「つらくない内視鏡」を追い求めて、銀座に開業
先生が内視鏡を専門にされた経緯を教えてください。

父が消化器外科の医師として開業していた影響もあり、消化管に興味を持ちました。内視鏡への関心も強く、消化器内視鏡の道を選んだんです。東邦大学の第一内科から関連病院を経て、大腸内視鏡に強みを持つ松島クリニックで研鑽を積みました。鎮痛剤や鎮静剤を使った検査がまだ一般的ではなかった時代に、松島クリニックでは患者さんの負担を減らすことを最優先に、無駄のない効率的な検査体制が徹底されていて、当時カルチャーショックを受けたのを覚えています。つらい検査はトラウマになり、二度と受けてもらえなくなる。いかに楽に受けていただくかが大切なのだと学んだことが、内視鏡を専門とする医師としての私の原点になっています。
こちらのクリニックを開業されたきっかけをお聞かせください。
松島クリニックで経験を重ね、副院長を経た後、都内からの患者さんが通いやすいようにと新設された松島クリニック汐留で院長を務めることになりました。ところが、松島クリニックと松島病院の合併に伴って、医療体制を集約するために汐留を閉院することに。やむを得ないことですが、そうなると、都内や千葉、埼玉方面から通われていた患者さんが行き場を失ってしまいます。横浜の松島病院に通える方はいいとしても、そうではない方々のことがどうしても気がかりで……。ならば自分が都心のアクセスしやすい場所に開業して、その方たちを受け入れようと。複数路線が使える銀座エリアなら、幅広い地域から通っていただけるだろうと考え、この場所を選びました。
クリニックで受けられる診療について教えてください。

当院が最も力を入れているのは、大腸と胃の内視鏡検査です。それに加えて、消化器を専門とする医師として、便秘・下痢などの便通のお悩み、胸焼けや胃の痛みといった上部消化管の症状にも幅広く対応しています。食事、腸内環境、体重管理、そして健康的に美しくなりたいというご相談もお受けしていますので、何か気になることがあれば気軽に受診してください。少し余談かもしれませんが、院名の「ベルラ」は、フランス語で「美しい」を意味する「ベル」と、ギリシャ神話の女神「アウラ」を合わせた造語でして、「美しき女神」という意味合いを込めているんです。内視鏡検査を軸としつつ、胃腸のことなら何でもご相談いただきたいですね。
負担に徹底的に配慮した快適な検査環境を整備
大腸内視鏡検査はどのような流れで進むのでしょうか。

検査の希望があれば、まずご自宅からクリニックまでの所要時間を確認し、下剤をご自宅で飲む在宅法か、院内で飲む院内法かを一緒に決めます。おおむね1時間以内で来られる方は在宅法が可能ですが、それ以上かかる方には院内法をお勧めしています。普段から便秘がちな方には検査の2日ほど前から準備をお願いすることもあり、お一人お一人の状態に合わせて前処置を決めていきます。そして採血と詳しい説明を行い、検査日時をご予約いただきます。当日は決められた時間に下剤をお飲みいただき、腸内の洗浄を終えたら、ストレッチャーに乗って検査室へ。鎮痛剤と鎮静剤を注射して検査を行います。大腸内視鏡検査は20分ほどで終わり、その後リカバリースペースで十分にお休みいただいてから結果をご説明します。胃と大腸の同日の検査も可能です。
院内の環境づくりで、特にこだわった点はありますか。
大腸内視鏡検査は特に女性にとってハードルの高い検査ですから、準備の段階から、いかに快適に過ごしていただけるかを考え抜きました。前処置で下剤を飲む必要があるので、トイレにはこだわりましたね。院内で下剤を飲む方をご案内する半個室のお部屋には、それぞれ専用トイレを用意しました。共用トイレだけではタイミングが重なる可能性もあり、不安材料になりかねませんからね。よりプライバシーを重視される方には専用トイレ付きの完全個室も用意しています。共用のものも合わせると当院には9つトイレがありまして、配管工事は大変でしたが、快適さのために妥協しませんでした。大事なのは、検査が終わって「来て良かった」と思っていただくこと。また受けてもいいよねと感じて帰っていただきたい、それが当院の基本スタンスです。
検査を受ける一人ひとりへの対応で、心がけていることはありますか。

鎮痛剤や鎮静剤の量は年齢、体重、病歴に加え、2回目以降の方なら過去の検査データも踏まえ、一人ひとり微調整しています。前回の検査でつらかったという方には強めに、逆にあまり薬を使いたくない方にはそのご希望に沿えるよう調整するなど、対応はケースバイケースです。検査中はおなかの張りが少ない炭酸ガスを送気に使い、体への負担を抑えるようにしています。検査前に追加の処置が必要なケースもありますので、看護師が状態を逐一確認し、必要に応じて私が指示を出す体制です。看護師のちょっとした声かけも、患者さんの安心につながる大切な要素です。検査前から検査後まで、スタッフ一丸となって一人ひとりに寄り添うことを心がけています。
大腸がんは早期発見で、治癒をめざせると知ってほしい
大腸がんの早期発見のため、知っておくべきことはありますか。

大腸がんは現在、女性のがんによる死因の第1位、男性では第2位。にもかかわらず、便潜血検査で陽性になっても「痔だろう」とご自身で判断され、精密検査を受けない方がとても多いのが現状です。実際に便潜血検査で進行がんが見つかるのは全体の3〜4%ほどですが、一方で進行した大腸がんのある方でも約10%は便潜血が陰性になります。大腸の奥にがんができた場合、症状もなく検査にも引っかからないことがあるんです。大腸は水分を吸収する臓器ですから、手前の病変は出血で気づきやすくても、奥のほうは気づきにくい構造なんですね。便潜血が陰性で症状がなくても、がんがないとは言いきれない。だからこそ定期的な内視鏡検査が大切だということを、ぜひ知っておいていただきたいです。
内視鏡検査はどのくらいの頻度で受けるのが望ましいですか。
大腸がんも胃がんも、早期に見つかれば治癒をめざせる病気です。40歳を過ぎたらまず一度は受けていただきたいですし、ご家族にがんの方がいらっしゃる場合は特にお勧めします。初めて検査を受けた方には、できれば1年後にもう一度受けていただきたいと考えています。大腸は蛇腹のような構造をしているため、一度の検査ですべてのひだの裏まで完全に見きれないこともあるからです。2年続けて異常がなければ、その後は3年に1回程度のペースが一つの目安になります。定期的に内視鏡を受けていれば、胃がんや大腸がんで亡くなる方は理論上激減するはずなんです。それは私だけでなく、内視鏡に携わる医師が皆共有している思いでしょう。だからこそ、繰り返し受けていただくため、つらくない検査に強くこだわっているんです。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

内視鏡検査に対して不安やネガティブなイメージをお持ちで、ためらっている方は少なくないでしょう。そうしたイメージを何とか払拭したいというのが、私の思いです。不安がある方は、まず一度ご相談いただければと思っています。来院されたからといって検査を受けなければいけないわけではなく、プライバシーに配慮した完全個室や半個室を実際にご覧いただいた上で、受けるかどうかを決めていただいて構いません。遠方にお住まいの方でも、院内で下剤を飲んでいただける環境を整えていますのでご安心ください。銀座一丁目駅の10番出口を出ればビルはすぐ目の前ですし、複数路線をご利用いただけます。内視鏡検査に少しでも関心をお持ちでしたら、気軽にご相談ください。

