大内 昇 院長の独自取材記事
大内歯科クリニック
(横浜市瀬谷区/三ツ境駅)
最終更新日:2025/03/10

「大内歯科クリニック」は1993年の開業から約30年、瀬谷区エリアの患者を中心に、長きにわたり歯の健康のため尽力している。院長の大内昇先生は、患者の将来の健康を見据えた全人的医療の実践に努めるベテラン歯科医師だ。予防も含めた総合的な歯科医療を提供し、「歯科医師は敵ではなく味方。皆さんの健康を支えるパートナーとしてご活用いただきたい」と屈託のない笑顔で話す。新しい知識や技術を学ぶ姿勢を崩すことなく、患者からの信頼に応え続けている大内院長に、診療のモットーや地域の歯科医療にかける思いなどを聞いた。
(取材日2025年2月3日)
その場しのぎでなく全体的・長期的な視野に立つ治療を
開業から30年以上となるそうですね。

1993年に開業してから32年になります。長く通い続けてくださる患者さんがどんどん増え、初診からの期間は一様に長くなっています。設備の刷新や空間リニューアルなどは随時行い、新しい知識や技術も診療に取り入れていますが、当院では特に患者さんを集めるための広告は打っていません。それにも関わらず、新規を含めて多くの方にご来院いただけているのは、開業当初から大切にしてきた、その場しのぎでない、全体的かつ長期的に健康を考えた治療という理念に共感をいただけているからだとうれしく感じています。
「全体的かつ長期的」という視点を常に大事にしていらっしゃると。
口腔環境は全身の健康に関わっています。歯科医師は口の中しか基本診ませんが、長年皆さんのお口の中を拝見していると、経験から10年後、20年後といった将来像がある程度予測できるようになります。そうした経験を生かし、その方のために今どうするのが一番良いのかを考え、提案・実践していくというのが当院のスタイル。そうした思いが患者さんにも伝わって、健康のため意欲的にケアに取り組まれる患者さんが増えればうれしいですね。われわれ歯科医師は立て直しに力を尽くしますが、健康維持のためには患者さんご本人の意欲が欠かせません。今後も、一番良いと思われる理想の口腔環境に向けて、一緒に取り組んでいける患者さんをどんどん増やしていきたいと思います。
近年、歯科用CTを導入されたと伺いました。

やはりCTでなければわからないことはあり、導入に至りました。インプラント治療や埋没歯の抜歯、根管治療などに活用しており、診療の質向上をめざしています。しかし、CTは被ばく量も少なくない検査なので、本当に必要な時だけの使用に限っています。昨年は診療ユニットを2台新しいものと入れ替えましたが、今春また院内の改装を予定しています。30年を超える古い歯科医院ですが、来院される皆さんに気持ち良く過ごしていただくための空間づくりと、質の高い治療のための設備投資には尽力を続けています。今後は、いずれマイクロスコープを導入したいですね。
一人ひとりの背景を踏まえた予防治療で良い状態を維持
具体的な治療方針があれば教えてください。

できるだけ「抜かない」「削らない」「神経を取らない」ことをモットーに、最小限の治療で患者さんの歯を残すことを大切にしています。歯の健康というのは、患者さんがやる気になっていただかないと維持できないものです。患者さん自身の「口の中を健康にしよう」という気持ちをサポートする思いで、私たちは診療しています。ですから患者さんにお伝えしづらいことでも、本当に大切なことはしっかりお伝えするようにしています。また、治療への責任感も大切です。根管治療一つとっても、患者さんの歯を自分が一生診ていくんだという思いで行っています。質の悪い治療を行えば将来的に抜歯せざるを得ない状況になることもあるので、絶対にここで失敗するわけにはいかないぞ、と気合が入ります。そういう私たちの思いに共感していただけた方と、長いお付き合いができることは本当にありがたいです。
予防歯科はどのように実践していらっしゃいますか。
歯科衛生士は担当制で、患者さん一人ひとりの治療履歴や服薬の状況、重点的に指導すべき点などを熟知した上で口内チェックを行い、経過を記録していきます。最近は検診やメンテナンスに通われる患者さんが増えていますね。当院では開業以来、その場しのぎの治療ではなく、トラブルの根本から解決を図り、患者さんの将来の健康を見据えた、予防も含めた総合的なサポートに取り組んできました。責任感と目的意識の高い素晴らしいスタッフにも恵まれ、今いる患者さんたちは私たちの取り組みの意味を受け止めてくださっている方たちなのかな、とうれしく思います。予約が取りづらく、ご迷惑をおかけしていますが、それでもしっかりお話を伺いながら十分な時間をかけて診療するスタイルは守っていきたいと思っています。
こうした方針に至ったのは、何かきっかけがあったのでしょうか。

若い時、全人的医療を実践されている先生の勉強会に参加していたことがあり、その影響をとても受けていると思います。また、長年診療を続けていると、自分自身がした治療の経過を見ることが増えました。それに伴い、初診の患者さんでも5年後、10年後、そして20年後をある程度予測することができるようになりました。歯科医師にとって長年の経験は大きな強み。もちろん「もっとこうすれば良かった」ということもあるかもしれませんが、それも含めて経験です。患者さんの将来を見据えた治療やケアをすることは昔から重視してきたことですが、経験を積んでより一層大切さを実感しています。
大切な健康を口からともに支えるパートナーとして
歯科医師を志した理由を教えてください。

両親は歯科医師ではないのですが、親戚が歯科医師で、私も子どもの頃に治療で通っていました。良い先生でしたから、その影響があったのでしょうね。小学生の時には、将来の夢として「歯科医師になりたい」と書いていました。また、人と接する仕事がしたいと考えていて、歯科医師ならそれができると思ったことも覚えています。幸い、32年前に地元の二俣川にも近いこの場所に開業し、夢をかなえることができました。開業以来の患者さんが多く、2世代、3世代とご家族で通ってくださる方や、引っ越し後も通い続けてくださる方も珍しくありません。ご家族やご友人の紹介での遠方からの来院も多く、皆さん長く通い続けてくださることを、心からうれしく思っています。
今後の展望を教えてください。
これまでどおり、患者さんお一人お一人を大切に、それぞれの健康を支えるパートナーとしてお役に立ち続けられればと考えています。世の中の大きな変化として新型コロナウイルス感染症の流行がありましたが、これはお口の健康の大切さを伝える良い機会でもあったと思っています。歯科医院は口の中を主に診る場所のため、他所と比較しても感染症対策には特に注意を払っていた業種だったと感じます。当院としても、取り組んでいる滅菌や消毒の大切さについて改めて考えることができました。皆さんにも、新型コロナウイルス感染症の流行時の経験も踏まえて、お口の健康の大切さを改めてお伝えしていきたいと思います。
最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

立ち向かうべき敵は虫歯や歯周病といった病気であり、歯科医師は皆さんの味方です。パートナーとして信頼を受けるために、治療技術など新しいものを取り入れ、学ぶ姿勢も大切にし続けています。私自身が診られる人数に限定されてはしまいますが、将来を見据え、お口から全身の健康を支えていくために、一緒に取り組んでいきましょう。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/38万5000円~(治療内容により、価格が異なります)、ホワイトニング/5万5000円~