ペインクリニック内科で受ける
苦痛を緩和するための注射療法
ロータスクリニック
(横浜市磯子区/新杉田駅)
最終更新日:2025/07/11


- 保険診療
刺すような痛みが続く帯状疱疹後神経痛や、腰部脊柱管狭窄症をはじめとする整形外科疾患によるしびれや痛みは、日常生活の大きな支障にもなり得る。そんなつらい痛みの軽減を取り扱っているのが、ペインクリニックの領域だ。整形外科とともにペインクリニック内科を扱う「ロータスクリニック」の松本慈寛院長は、「痛みがあったら何でも相談していただいて大丈夫です」と、診療科について力強く教えてくれた。特に今回は、痛みの軽減のために用いる神経ブロック治療などについて、どのような治療なのか、対象となる症状や治療の流れなどを含めて、詳しく解説してもらった。
(取材日2025年6月27日)
目次
患者の不安や心配にも耳を傾ける。日常生活の支障となる痛みの緩和を目的とする診療
- Qペインクリニック内科ではどんな治療を行うのでしょうか?
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A
▲心と体の両面から痛みに寄り添う松本院長
病気に伴う痛みや、後遺症など、日常生活の支障となる痛みを緩和するための治療をメインに行っています。例えば帯状疱疹後神経痛や三叉神経痛は、一般的な痛み止めではなく抗けいれん薬などが必要となりますので、症状に合わせた内服薬を処方しています。その他、腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、三叉神経痛、五十肩(肩関節周囲炎)、 変形性脊椎症などによるしびれや痛みにも対応しています。内服薬以外にも神経ブロック療法、トリガーポイント注射を用いて痛みの緩和をめざします。整形外科と重なる部分も多いですが、痛みの軽減を軸に診療を行うのが、ペインクリニック内科の特徴です。
- Q神経ブロック療法とはどんな治療でしょうか?
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A
▲ペインクリニック内科と整形外科の両面からアプローチする当院
神経ブロック療法とは、痛みが伝わる経路をブロックし痛みを軽減させるための治療法で、神経の周辺に局所麻酔を注射します。当院では麻酔の濃度に気を配りながら、しっかりと痛みの軽減をめざしています。処置後もすぐにご帰宅できるように努めています。トリガーポイント注射も同様に、強く痛む場所を皮膚の上から見つけ、そこをめざして局所麻酔を注射を打つ方法を取ります。
- Qどのような方が対象になるのでしょうか?
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A
▲痛みが起こりにくい好循環を生むブロック注射
帯状疱疹などの疾患、あるいは腕神経叢(わんしんけいそう)という首から肩、腕、手にかけて走る神経の損傷に伴い痛みやしびれがある方は、神経ブロック療法の対象になることが多いです。急性腰痛症、いわゆるぎっくり腰などもブロック注射によって痛みの緩和が望めます。ただ、万能な治療ではなく、問診や触診、エックス線撮影検査などによって神経ブロック療法が行えるか診断し、内服薬も併用して痛みの緩和をめざしていきます。トリガーポイント注射は神経ブロックの注射より症状が軽い方にも適用しますので、肩凝りや腰痛がつらいといったときも、気軽にご相談いただきたいです。
- Q神経ブロック療法の流れを教えてください。
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A
▲模型や図を用いて患者にわかりやすく説明
一般的な流れとしては、問診や触診で診断をして、適用となれば処置します。当院はそれに加え、整形外科での知識と経験も生かしながら、痛みの原因に骨の異常が関わっていないかを調べるために、エックス線撮影や骨粗しょう症の検査ができる機械を用いています。ブロック注射を行う際は、医師の視覚ではなく感覚を頼りに実施する盲目的手法を取っていますので、診察室ですぐに処置ができます。注射後は安静の必要なく、当日の入浴も可能です。また、日を分けて何度か注射を受けるというステップも必要です。神経ブロック療法も個人差があり、治療の2、3時間後に痛みだす方もいれば、数日たってから痛みが表れる方もいます。
- Qこちらは整形外科のクリニックであることも特徴ですね。
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A
▲水圧で全身のマッサージを行うウォーターベッドも用意
そうですね、当院には整形外科の診療に用いるエックス線検査機器があり、痛みの原因を見つけるためにも使っています。例えば、骨のずれによって神経に痛みが出ている脊柱管狭窄症や腰椎すべり症などと診断がつけば、それに応じた治療を進められます。また、骨密度測定器もありますので、骨が弱くなっているとわかった場合は、痛みの治療と併せて骨粗しょう症の治療をすることも可能です。もう一つ、トリガーポイント注射を積極的に行っていることも特徴かもしれません。肩や腰の痛みに対して湿布や痛み止めを使ったけど合わなかったという方などにお勧めすることも多いです。