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松本 崇宏 院長の独自取材記事

せいせきこどもクリニック

(多摩市/聖蹟桜ヶ丘駅)

最終更新日:2025/10/01

松本崇宏院長 せいせきこどもクリニック main

2025年5月にオープンした、「せいせきこどもクリニック」。院長の松本崇宏先生は、基幹病院で軽症から重症まで幅広い疾患と向き合ってきた小児医療のエキスパート。現在も月に数回、東京都立小児総合医療センターで診察を行っている。同院では小児科と小児アレルギー科を扱い、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などの症状に対し専門性を発揮している。土日診療やウェブ上で24時間予約可能なシステムの導入、問診票の工夫など、受診しやすいよう徹底して取り組んでいる。「お子さんだけでなく、付き添う親御さんにも寄り添いたいです」と、穏やかな笑顔で語る松本院長に、開業にかけた思いや診療のモットー、今後の展望などについて話を聞いた。

(取材日2025年6月19日)

ウェブ予約や土日診療など、受診の利便性を追求

2025年5月に新規開業されました。クリニックのご紹介と内装のこだわりについて教えてください。

松本崇宏院長 せいせきこどもクリニック1

京王線の聖蹟桜ヶ丘駅から徒歩10分の場所で、川崎街道に面した位置に開業しました。小児科と小児アレルギー科を診療しています。内装は、お子さんはもちろんですが、親御さんも過ごしやすい空間づくりを意識しました。待合室は広めに設計し、全体的に海の生き物を壁面に描いて、海中にいるようなデザインを採用しています。開放的な雰囲気で緊張感もほぐれていくのではないでしょうか。絵本やおもちゃなども用意し、お子さんが飽きないよう工夫もしています。ロゴマークはウミガメがモチーフです。ウミガメは「幸せを運ぶ生き物」といわれているので、患者さんにもたくさんの幸運が訪れますようにとの願いを込めました。「海のお医者さん」「カメのお医者さん」のように、お子さんに覚えていただけるとうれしいですね。

こちらならではの特徴はありますか?

お子さんの体調はいつ変化するかわかりません。思い立った時、なるべく早く受診できるように、予約システムの利便性を高めています。ウェブ予約では24時間受付が可能で、できるだけお待たせしないように15分刻みで細かく設定しています。予約状況がひと目でわかり、空いていれば当日予約も可能です。ほかのクリニックでは、予防接種や健康診断の曜日と時間を区別して、その時間は外来診療をしない所もありますが、当院では1人でも多くのお子さんが受診できるように、すべて外来の診療時間にあてています。また、火曜と祝日は休診日ですが、土日は午後も診療しています。忙しい親御さんたちが、スムーズに予約しやすいように配慮いたしました。

開業して1ヵ月ほどですが、どのようなご相談が多いですか?

松本崇宏院長 せいせきこどもクリニック2

アトピー性皮膚炎や肌荒れがずっと治まらないという訴えが非常に多いと感じます。よく話を伺うと、塗る薬の量が不足している、薬の成分が症状に対して弱い、塗り方に問題がある、スキンケアが間違っているなど、何かしら原因が見えてきます。そこを丁寧に調べていき、改善に導くため、これまでの経験を生かした治療を行っています。心配して自己判断で除去する前に、まずはご相談ください。重症の場合などは、より精密な検査と治療に進むために連携している病院などへご紹介します。

アトピー性皮膚炎や喘息などを見逃さない丁寧な診療を

多くのお子さんたちを診て、気になることはありますか?

松本崇宏院長 せいせきこどもクリニック3

アトピー性皮膚炎や喘息といった持病があるのに気づかず、見過ごされてきたお子さんが意外に多いという印象です。親御さんも、「かゆそうにしていたけれど、耐えられていたから」「咳があったりなかったりしていたから」などと、受診せずにしばらく様子を見ているという方が結構いらっしゃいました。医師として、そういうお子さんたちを取りこぼしてはいけないと思っています。そのため、診察中に気になったところを確認して、かゆみで腕が真っ赤になっている、風邪を引くと咳が長引く、などといったことを丁寧に拾い上げるよう日々意識しています。きちんと持病を治療することは、生活の質を上げるためには欠かせません。

先生の診療のモットーをお聞かせください。

お子さんの体調不良は、親御さんにとっても心を痛めることです。お子さんと親御さんともに、寄り添う診療を提供したいと考えています。お子さんは特に傷つきやすいので、こまやかな配慮を欠かしません。例えば採血の際は、親御さんには診療室を出ていただきます。小さいお子さんほど暴れることがあるので少し体を押さえますが、横に親御さんがいると「何でママは助けてくれないの?」と不信感を持つことがあるのです。そういった誤解を生み出さないように、お子さんの立場に立って気を配るようにしています。また、コミュニケーションを取り体の状態をしっかり見て、困り事がないかを確認するように心がけています。当院のスタッフは優秀で、患者さんのお顔や症状、興味のあるおもちゃなどを詳細に記憶していますし、好きなキャラクターなども覚えていて、お子さんとのやりとりに慣れています。親御さんも、安心できるのではないでしょうか。

親御さんには、どのような配慮をされているのですか?

松本崇宏院長 せいせきこどもクリニック4

これまでクリニックを受診して、「言いたかったことを言い忘れた」「医師が忙しそうで言えなかった」という人も多いのではないでしょうか。それは医療における満足度の低下につながるので、僕はできる限り親御さんの声を伺いたいと思っています。そのため、問診票は細かく設問を分けて、すべての問診項目に「医師に伝えたいこと」が書ける欄を設けました。問診票はウェブ上で打ち込めるので、自宅でゆっくり考えることもできるでしょう。親御さんの不安や心配なことを、ぜひ教えてください。最近は、土日にお父さんがお子さんを連れて受診することが増えました。問診票はウェブ上にお母さんが詳細に書くこともできるので、お父さんがお子さんの様子に詳しくなくても診療がスムーズに進めば良いなと取り組んでいます。

小さな相談にも耳を傾け、地域医療に貢献したい

先生は、なぜ医師になろうと思ったのですか? また、開業の経緯を教えてください。 

松本崇宏院長 せいせきこどもクリニック5

父が小児科の医師だったので、その影響が強いですね。父は人生を医療に捧げていたと思うほど、仕事一筋の人でした。あまり家にいないほどの忙しさでしたが、そこまで貫くのは、やりがいや楽しさがあったからだと思います。常に真摯に小児医療と向き合っている父の姿を見て、自然にこの道に進むことを決めました。僕自身は地域医療に貢献したいという思いが強く、医師としてチャレンジしたい気持ちもあり、早くから開業をめざしていました。聖蹟桜ヶ丘駅のそばには小児科があるのですが、少し離れたこの辺りには少なく、また土日の医療提供をしているクリニックもほとんどありません。連携している病院が近いことも踏まえて、この地は理想的です。

先生のご経歴を教えてください。

2020年に聖マリアンナ医科大学を卒業後、順天堂大学医学部附属静岡病院で初期研修をいたしました。2022年に東京都立多摩北部医療センターと東京都立小児総合医療センターで勤務。2025年4月からは東京都立多摩南部地域病院の小児科のアレルギーの外来で診療を続けながら、5月に開業しました。現在、東京都立小児総合医療センターでも月3回ほど外来を担当しています。思い出深いのは、初期研修の時。静岡県の医療過疎の地域だったので、軽症から重症まで多くのお子さんを包括的に診ることで、さまざまな検査や治療の経験を積むことができました。また、東京都立多摩北部医療センターでは尊敬できる恩師と出会い、未熟な面をとことんご指導いただき、成長につながったと実感しています。

今後の展望をお聞かせください。

松本崇宏院長 せいせきこどもクリニック6

この地域で、困っている人がいなくなるクリニックをつくることが目標です。それにはまず、365日受診できる体制づくりがしたいと考えているので、現在は僕1人ですが、医師を増やすことを検討しています。また、困っているのになんとなく見逃されている病気などを拾える場所にできたら、これほどうれしいことはありません。「こんな小さなことを相談して良いの?」と迷うようなことこそ、ぜひお聞かせください。地域のかかりつけ医として、末永くお子さんの成長を親御さんとともに見守っていくことが目標です。

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