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志茂 彩華 院長の独自取材記事

成城乳腺クリニック

(世田谷区/成城学園前駅)

最終更新日:2025/06/13

志茂彩華院長 成城乳腺クリニック main

2025年5月、小田急線成城学園前駅から徒歩で約2分の地に開院した「成城乳腺クリニック」。院内は木目調で統一されており、アットホームな雰囲気で、待合室の窓越しからウッドデッキに並ぶ季節の花々を目にすることもできる。志茂彩華院長は、聖マリアンナ医科大学医学部卒業後、聖マリアンナ医科大学医学部附属大学病院 乳腺・内分泌外科に入局。乳がん検診、診断、手術、薬物治療、緩和医療などたくさんの経験を重ねてきたプロフェッショナル。「増加する乳がん患者に対し十分な時間をかけた診療が難しくなってきたことから、より手厚い医療を提供したい」と開業した。明るい口調と優しい笑顔が印象的な志茂院長に、開業までの経緯や診療の特徴などについて聞いた。

(取材日2025年5月29日)

女性医師による乳腺専門のクリニック

開業に至るまでの経緯について教えてください。

志茂彩華院長 成城乳腺クリニック1

聖マリアンナ医科大学病院で長く勤務し、研修医の頃から、女性の健康に貢献できる点、患者さんに長く寄り添える点に魅力を感じ、乳腺外科で研鑽を積み重ねてきました。大学病院では診断から手術、術後フォローまで、幅広い経験を積んでまいりました。近年、乳がん患者さんは増加の一途をたどり、治療期間も10年に及ぶなど長期化しています。大学病院では多くの患者さんを受け入れていますが、医師のマンパワーには限界があり、一人ひとりに十分な時間をかけることが難しくなっていました。また、「働き方改革」の影響もあり、医師の疲弊も感じていました。こうした状況から、「もっと患者さん一人ひとりに寄り添い、手厚い医療を提供したい」という思いが募り、開業を決意しました。

院内がとても落ち着いた雰囲気です。

ありがとうございます。患者さんが安心して、そして気軽に立ち寄れるクリニックをめざし、院内は木目を基調として「おうち」にいるようなぬくもりを感じられる空間にしました。治療が長期にわたる方や、他の病院で治療中の方も、「いつでもここに戻ってこられる」と感じ、安心して相談できるようなアットホームな雰囲気を大切にしています。もともとこの物件は、オーナーのご自宅で、広々としたベランダがありました。このベランダをウッドデッキとして活用し、季節の花々を植えた花壇も設け、診察の合間にホッと一息つける癒やしの空間となるよう工夫しました。待合室の窓からは、このウッドデッキの緑や花々を眺めることができます。大学病院のような慌ただしさを感じさせないよう、診察の合間にもゆったりと落ち着ける時間を過ごしていただける空間づくりを心がけています。

こちらではどのような診療を受けることができるのでしょうか。

志茂彩華院長 成城乳腺クリニック2

乳腺の検査では、世田谷区の乳がん検診に加え、自覚症状のない方向けに自費検診も行っています。3Dマンモグラフィと超音波検査を導入しており、検査当日に結果をお伝えできます。骨密度検査には、クリニックでの導入は珍しいとされている、腰椎と大腿骨で測定できる超音波骨密度測定装置を導入しています。これは、被ばくがなく高精度なのが特徴です。女性は年齢とともに骨密度が低下しやすく、乳がんのホルモン治療を受けている方も骨密度が下がる傾向にあるため、定期的な検査をお勧めしています。乳がんの診断が必要な場合は、局所麻酔し組織を採取する針生検を行います。当クリニックでは、通常の針生検よりも多くの組織を採取できる吸引式針生検を導入しています。乳がんと診断した場合は、治療の説明を踏まえ、連携している大学病院や総合病院に紹介し専門的な治療を受けていただくよう手配します。

患者が希望を持って治療に臨めるように

先生は大学病院でも診療を続けていらっしゃるそうですね。

志茂彩華院長 成城乳腺クリニック3

「病気が再発したらどうしよう」「詳しい検査はどこで受けられるの?」といった患者さんの不安を解消するため、私は現在も聖マリアンナ医科大学病院で外来診療を続けています。大学病院では、CTやMRI、PET検査など、より精密な検査を行っています。当クリニックと大学病院が連携していますので、安心して検査を受けていただけます。手術が必要になった場合、患者さんのご希望に応じて近隣の総合病院や大学病院へご紹介するのが基本です。しかし、患者さんが「先生にずっと診てほしい」と希望される場合は、私が一貫して治療を担当することも可能です。具体的には、私の夫が三軒茶屋で開院している病院で、乳腺外科の手術や抗がん剤治療を行うことができます。その際は、私がその病院に出向いて手術を担当し、術後の経過観察は当クリニックで行います。

患者さんと接するときに大切にしていることを教えてください。

乳がんという診断は、患者さんにとって衝撃であり、落ち込んでしまうのは自然なことです。しかし、私たちは患者さんが必要以上に暗くならないよう、「乳がんは、早く見つかれば完治もめざせる病気です。早い時期に見つけられて良かったですね」とお伝えします。そして、「これから治療は始まりますが、必ず終わりがあります。一つ一つ一緒に乗り越えていきましょう」と、治療の全体像と希望を持って取り組めるようお話ししています。診断結果や治療方針など、お伝えすることが多くなるため、患者さん一人では受け止めきれない場合もあります。針生検の結果をお伝えする際など重要な局面では、必要に応じて「ご家族の方も一緒に来てください」とお声がけしています。

働く女性は仕事と治療の両立に悩むことも多いと聞きました。

志茂彩華院長 成城乳腺クリニック4

乳がんの診断を受けた働く女性の多くは、「今の生活をどうしよう」「職場にどう伝えよう」と悩まれますが、乳がんの手術は、再建術を同時に行わない場合は約1週間程度で退院が可能なことが多く、数日の休みで職場復帰できるケースも少なくありません。抗がん剤治療などで一時的に体調を崩し、副作用が出るケースでも、私たちは「仕事を辞めないほうが良いですよ」とお伝えしています。仕事を辞めてしまうと病気のことばかり考えてしまい、かえって気分が落ち込んでしまうことがあるからです。治療後の人生も大切にできるよう、職場への診断書作成なども含めて患者さんの生活をサポートしていきたいと考えています。

地域に根差したクリニックをめざして

先生とお話しされた患者さんは、気持ちが前向きになれるように思います。

志茂彩華院長 成城乳腺クリニック5

私自身、患者さんの「その後」の人生を大切にしたいという思いが強いからかもしれません。近年、日本人女性の9人に1人が乳がんになるといわれる時代になりました。ご家族に乳がんの経験者がいなくても、誰もが乳がんになる可能性を秘めていますし、ホルモン剤による治療は、最近では10年近く継続する必要があるケースも少なくありません。しかし、乳がんは、会社を辞めなくても働きながら治療を進められる病気です。治療が終わった後の人生も豊かに送っていただくためにも、私たちは患者さん一人ひとりに寄り添い、より良いサポートを提供していきたいと思います。

リンパ浮腫のケアにも対応していらっしゃるのですね。

乳がん治療後によく見られるリンパ浮腫は、一度発症すると完治が難しいため、生涯にわたるケアが必要です。リンパ浮腫の管理には、腕や脚を圧迫する弾性スリーブや弾性ストッキングといった補助具が有用で、当クリニックでは患者さんの状態に合わせた適切な補助具を選び、正しい使い方を指導しています。また、リンパ液の流れを促すための方法を学び、患者さんがより良い日常生活を送れるようにお手伝いさせていただいています。2025年7月からは、リンパ浮腫について深く学んだ看護師が常勤で加わり、患者さんのケアを強化してまいります。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

志茂彩華院長 成城乳腺クリニック6

当クリニックは、古くからの歴史を持つ成城の街で、地域の方々に愛されるクリニックをめざしています。開業にあたっては、自治会の方々と密に連携し、看板の色やロゴに至るまで、街並みになじむデザインを心がけました。地域コミュニティーの一員として、皆さんのクチコミで広がっていくような、地域に根差したクリニックでありたいと願っています。当クリニックはお子さん連れでのご来院も歓迎しています。もちろん、付き添いのご家族も気兼ねなくお越しください。乳がんは女性の病気と思われがちですが、男性も乳がんになる可能性はゼロではありません。当クリニックでは男性の患者さんの診療も行っておりますので、ご心配なことがあれば遠慮なくご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

乳がん検査/8800円~ ※詳しくはクリニックへお問い合わせください

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