定期検査で大腸がんを予防
痛みや不安に配慮した大腸内視鏡検査
荒川西日暮里駅前すがわら消化器内科・内視鏡クリニック
(荒川区/西日暮里駅)
最終更新日:2025/07/31


- 保険診療
がんの中でも死亡原因の上位にあたり、特に女性についてはがん死亡原因の1位となっている「大腸がん」。身近で気をつけなくてはならない病気の一つだが、その一方で「荒川西日暮里駅前すがわら消化器内科・内視鏡クリニック」の菅原一朗院長は、「定期的に検査を受けることで防げる可能性のある病気でもあります」と力強く語る。同院では大腸がんの早期発見に有用な内視鏡検査に力を入れており、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医である菅原院長が、苦痛の少ない高精度な検査に努めている。「仕事が忙しい方でも検査を受けやすいよう、平日だけでなく土日や早朝にも検査を行っているんです」と語る菅原院長に、大腸内視鏡検査を受ける重要性や患者の負担を減らすための工夫、気になる検査の流れについて教えてもらった。
(取材日2025年7月14日)
目次
重大な病気のサインを見逃さない。自覚症状がなくとも、40歳になったら一度は大腸内視鏡検査を
- Qどのようなときに大腸内視鏡検査を受けるべきなのでしょうか。
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A
▲便潜血検査で陽性だった人は、できるだけ早く大腸内視鏡検査を
まずは便潜血検査で陽性と指摘されたら、できるだけ早く大腸内視鏡検査を受けていただきたいと思います。また、下痢や便秘が続く、便が細い、血便が出るなどの症状がある方も検査を検討していただきたいですね。そして、40歳以上になるとポリープの数や大腸の病気のリスクが急激に増加する傾向にあります。そのため、たとえ自覚症状がなかったとしても、40歳をめどに一度は大腸内視鏡検査を受けるようにしてください。特に気をつけなくてはならないのが、大腸がんの家族歴がある方です。当院にも心配してご相談に来られる患者さんが多くいます。そうした皆さんには、だいたい35歳頃から年に1回の大腸内視鏡検査をお勧めしています。
- Q症状を放置した場合のリスクを教えてください。
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A
▲初期症状の少ない大腸がんは早期発見・早期治療が重要
大腸がんをはじめとした重大な病気に気づけず、見つかった時には病状が進行してしまっている可能性があることです。中でも大腸がんは初期症状がほとんどなく、症状が出始めた時には進行がんになっているパターンも少なくありません。ですが、大腸がんの原因とされるポリープの段階で発見し切除することができれば、発症を防げる可能性があります。そのため便潜血検査で陽性となったらその結果を軽視せずに、必ず大腸内視鏡検査につなげてもらいたいですね。下痢や便秘といった症状については、もともとの体質で繰り返しやすい方も多いと思います。こうした症状が1ヵ月以上続く、年に何度も繰り返すという場合には検査の受診を検討してください。
- Q大腸内視鏡検査は痛みや苦しさが不安です。
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A
▲長年研鑽を積んだ菅原院長が苦痛の少ない検査を行う
大腸内視鏡検査で痛みを感じるのには、大きく分けて2つの理由があります。1つは検査を受ける方の大腸に癒着などの問題がある場合。ふくよかな方や小柄な方など、体型によっても痛みを感じやすいことがあります。そしてもう1つは、検査を行う医師の技術の問題です。内視鏡は、医療分野の中でも高度な技術と経験が必要とされますので、十分な技術のない医師が行うと患者さんが苦痛を感じやすいのです。当院では基本的に鎮静剤を使用して検査を行っているのに加えて、私は大学病院や基幹病院で15年間、消化器内視鏡の技術を磨いてきました。その経験を生かして苦痛の少ない検査を心がけていますので、痛みが不安な方も安心してご相談ください。
- Q忙しく、なかなか受診のタイミングがありません。
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A
▲仕事や育児の合間でも、無理なく検査を受けられる体制を整える
当院では、平日の午前9時頃から大腸内視鏡検査を行っています。そのため、午前中に検査を終えて午後はそのままお仕事に行くこともできます。また、平日の受診が難しいという方に配慮して土日にも検査を行っている他、24時間ウェブから検査の予約が可能です。さらに、検査当日は鎮静剤を使うため車や自転車の運転ができませんが、当院は西日暮里駅からすぐの場所にあるため、アクセスがしやすいかと思います。仕事や子育てが忙しいと、どうしても自分の体のことを後回しにしてしまいがちですが、お仕事やご家族との時間を大切にしていくためにも、便潜血検査や長引く症状といった病気のサインを見逃さないでいただきたいですね。
- Q実際の検査の流れを教えてください。
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A
▲患者にわかりやすいよう、丁寧に検査結果の説明を行う
当日は、検査の約4時間前に下剤を服用します。ご自宅での下剤の服用が心配な方は、院内に専用トイレがすぐ近くにある半個室を3つ用意していますので、早めに来院してそちらで飲んでいただいても大丈夫です。クリニックに到着したら、検査着に着替えて鎮静剤を投与した後、大腸内視鏡検査になります。検査自体は、ポリープの切除を含めてもおおむね10分から15分ほどで終了します。検査終了後はストレッチャーのままリカバリールームに移動し、鎮静剤が切れたのを確認してから、医師から検査結果の説明が行われます。切除したポリープを組織検査に出した場合、3週間ほどで結果がわかりますので、再度来院して説明を受けてください。