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多羅尾 健太郎 院長の独自取材記事

たらお内科

(横浜市旭区/二俣川駅)

最終更新日:2024/03/05

多羅尾健太郎院長 たらお内科 main

2023年4月、院長交替に伴い、新たに循環器内科とペインクリニック内科が診療内容に加わった二俣川駅前の「たらお内科」。2代目院長の多羅尾健太郎先生は、大学病院で心臓を中心とする専門性の高い医療に携わってきた循環器内科のスペシャリスト。麻酔科、集中治療、超音波診断についても専門的な知識を持っている。「大学病院では、先進の医療でも救えなかった重篤な心臓疾患の患者さんを多く診てきたからこそ、もっと早い段階で病気を予防して、患者さんにはいつまでも元気でいてほしいのです」と穏やかにほほ笑む多羅尾先生に、多科をまたぐ専門性や、同院ならではの患者の味方となる医療について詳しく聞いた。

(取材日2023年8月17日)

院長交替を機に診療内容追加とAIを用いた検査を導入

まずは2代目院長就任のいきさつについてお聞かせください。

多羅尾健太郎院長 たらお内科1

当院は神奈川県立がんセンターの病院長をしていた父、多羅尾和郎(たらお・かずお)が退職後、2004年に開院しました。私は大学を卒業後、千葉の大学病院に勤務していたのですが、去年の秋に父が体調を崩しました。高齢ということもあり、ここはもう閉院するしかないねと話していたのですが、患者さんの中には診療を続けてほしいという声をいただくこともありました。これだけの方にご迷惑をかけてはいけないというのと、もしも可能であれば今後も父が無理なく診療できる環境を整えたいと思い、2023年4月に私が院長に就任しました。患者さんを診ることが生きがいだった父は喜んでいて、患者さんたちのおかげで、いくばくか医者人生を永らえることができております。

院長交替によって、クリニックはどのように変わったのでしょうか?

これまでは、父が専門とする肝臓をメインに、消化器内科、風邪などの一般内科、生活習慣病を診療してきましたが、2023年4月からは新たに循環器内科とペインクリニック内科が加わりました。医師は私と父のほかに、横浜市立大学の井出野奈緒美先生に来ていただき、消化器内科を診ていただいています。女性ならではのきめ細かな診療が特徴で、複数の医師がいることで、おなかも心臓も専門的に診ることのできる、総合的なチーム医療体制が整いました。また、より精度の高い診断を可能とするため、AIを活用した胸部エックス検査と上部消化管内視鏡検査も導入しました。当院では麻酔科を専門とする経験豊富な医師の管理のもと、安全性と鎮静効果のバランスを最優先に考えた内視鏡検査を提供しています。検査に対して不安感の強い方には全身麻酔も可能なので、お気軽にご相談ください。

AIを活用した先端の検査について教えてください。

多羅尾健太郎院長 たらお内科2

当院では胸部エックス検査と内視鏡検査で、人間の目によるチェックに加えて、AIによる観察機能を活用したシステムを導入しました。AIは感情や体調に影響されず、広範な情報から必要なデータを取り出し、分析することが可能です。私は超音波を専門とする医師として、これまである程度の画像診断には携わって参りましたが、AIの能力を活用することで、診断漏れをできる限り防止することにつながり、より安心できる検査をめざせると確信しました。専門の医師が持つ知見と先端の検査機器で、患者さんにいつまでも元気で長生きしていただけるお手伝いができたらうれしく思います。

高度な専門性と心の通う医療で、満足度の高い治療を

患者さんと接するとき、どのようなことを大切にしていますか?

多羅尾健太郎院長 たらお内科3

大学病院時代も不思議と患者さんと仲が良いことが多く、よく患者さんにむしろ元気をいただいておりましたが、当院における患者さんとのお付き合いの深さには本当に驚きました。私は、医療の本当の教科書は患者さんの言葉や、人生そのものだと考えています。技術が進み、優れた医療機器が普及する中、エビデンスや最新の知見に基づく適切な医療を提供することは当たり前です。むしろ、どんなに便利な世の中になっても、医療者として忘れてはならないのは、心からの応援だったり、真心だったりするのではないでしょうか。当院では、電子カルテの入力は、可能である場合は医療クラークに任せ、医師は患者さんとしっかり向き合い、真摯にお話を伺う診療スタイルで、患者さんとの「心の通う」医療を大切にします。患者さんの味方となる治療とホスピタリティーで、より満足していただける医療をめざします。

循環器内科では、心臓疾患のほか生活習慣病にも大きく関わっているそうですね。

心筋梗塞や狭心症の大きな原因は動脈硬化です。動脈硬化の原因は、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙、運動不足、ストレスなどで、生活習慣病と大きく関わっています。生活習慣病の治療においては、普段の通院や投薬、栄養管理、運動が大切です。言い換えれば、努力と工夫によって生活習慣の改善につながれば、心臓疾患を予防することも期待できます。一人ひとりのさまざまな状況を考えた、より症状や生活背景に寄り添った食事指導を心がけています。生活習慣を改善することは、思う以上に難しいものですが、私は粘り強く患者さんと明るい未来をめざす仕事にやりがいを感じます。当院は、負荷心エコーや経食道心エコーなど、比較的専門性の高い検査も可能です。心筋梗塞の経験がある方や心臓に不安のある方は気軽にご相談ください。

複数の分野で専門的な知識を持つ先生ならではの診療のメリットとは?

多羅尾健太郎院長 たらお内科4

私は、循環器内科、麻酔科、集中治療、超音波診断について専門的に学んできた経験があり、日本循環器学会循環器専門医と日本麻酔科学会麻酔科専門医の資格を持っています。この4つの領域を専門とする医師は極めて少なく、多科にまたがる知識がある医師ならではの総合的・多角的な視点から、より適切で、より丁寧な医療ができると自負しています。さらに、経食道心エコーでは、精密な超音波検査だけでなく、内視鏡と同様、麻酔科専門医ならではの知識を活用した非常に苦痛の少ない検査も可能です。患者さんがより安心できるよう、常に謙虚に研鑽を積んでいきたいと思います。

つらい気持ちに寄り添い、患者の味方となる医療を

印象に残っている患者とのエピソードを教えてください。

多羅尾健太郎院長 たらお内科5

3次病院に勤務していた頃は重篤な心疾患の患者さんも多く、どんなに頑張っても今の医療では救えない患者さんもたくさんいらっしゃいました。必死に治療を施したものの、間質性肺炎という非常に進行の早い病気であっという間に亡くなってしまった患者さんもいらっしゃり、説明中に悲しくて涙してしまい、ご家族に逆になぐさめられてしまったこともありました。 一方で、心臓の病気で身内が入院された若い方が自分をみて医師を志してくれたりとうれしいこともありました。 一人ひとり、しっかりと覚えております。

今後の展望をお聞かせください。

「何軒も病院を回ったけれど不調の原因がわからない」「気持ちの問題だ」と言われ、つらい思いをしている患者さんも少なくありません。特に女性は年齢を重ねるにつれて、さまざまな不調が出てきます。当院のペインクリニック内科では、麻酔科の知識を生かし、ブロック注射などをするだけではなく、患者さん一人ひとりの痛みの原因や程度に応じた適切な治療で痛みの緩和を図ります。内科的なアプローチや心のサポート、運動や食事の指導など、総合的な対応で痛みの原因を探り、患者さんとともに改善をめざします。もしかしたら、患者さんにとって特に重要なのは医療スタッフとの会話かもしれません。地域に根差したクリニックとして、つらいお悩みを抱えた方々の心と体のよりどころになれればと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

多羅尾健太郎院長 たらお内科6

私にとってクリニックでの患者さんとの関係は非常に深いものです。これまで重篤な患者さんを診てきたこともあり、今はとにかく一人ひとりの患者さんが重篤にならず、これからもずっと元気でいてもらいたいという気持ちでいっぱいです。命を脅かす心筋梗塞や狭心症は、危険因子を取り除くことで予防が期待できます。予防の一歩は、生活習慣の改善です。心臓疾患や生活習慣病のリスクを指摘されたことのある方や、原因不明の不調にお悩みの方、健康な生活をサポートしてほしい方など、幅広いご相談に対応いたします。まずは気軽にお声がけください。

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