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万が一の心疾患リスクに備え
乳幼児健診は循環器専門の小児科へ

にじいろこどもとみんなのクリニック北口院

(八王子市/西八王子駅)

最終更新日:2025/06/11

にじいろこどもとみんなのクリニック北口院 万が一の心疾患リスクに備え 乳幼児健診は循環器専門の小児科へ にじいろこどもとみんなのクリニック北口院 万が一の心疾患リスクに備え 乳幼児健診は循環器専門の小児科へ
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子どもの健康と発達を見守るのに欠かせない乳幼児健診。保健福祉センターでの集団健診のほか、契約医療機関にて公費で受けられる個別健診もあり、どこを受診しようか迷っている人もいるだろう。そんなとき、小児循環器を専門とする医師を訪ねてみるのも選択肢の一つだ。なぜならば、乳幼児の心疾患は見極めが難しく、高い専門性が必要だからだ。西八王子の「にじいろこどもとみんなのクリニック北口院」の塚原正之院長もそんな専門家の一人。小児専門の大規模病院で数々の難しい心疾患にあたる中で、「もっと早くに送ってくれていたら」という思いを何度もしてきた。だからこそ、プライマリケアをする側に立った今、早期発見に全力を注ぐ。乳幼児健診で心疾患を見逃さないために何に気をつけているのかなど、詳しく話を聞いた。

(取材日2025年5月22日)

万が一の心疾患も早期発見につなげられるよう、乳幼児健診は循環器を専門とする小児科で

Qそもそも乳幼児健診は何のために行うのでしょうか。
A
にじいろこどもとみんなのクリニック北口院 患者である子どもはもちろん、保護者との会話も大事にする

▲患者である子どもはもちろん、保護者との会話も大事にする

乳幼児健診はお子さんだけではなく、産後間もないお母さんの不安を取り除いたり、心配させないためのものです。育児に携わる方の不安を取り除き、必要があれば支援にもつなげます。小さな心配が大きな心配に発展する前に、子育てを楽しめるように導くためのものといっても良いでしょう。もちろん、主目的はお子さんの病気の早期発見です。副腎疾患、陰部の異常などのほか、心疾患が見つかる例もあります。当院では、公費負担で受診できる3~4ヵ月健診、6〜7ヵ月児健診と9〜10ヵ月児健診のほか、1ヵ月健診にも対応しています。1ヵ月健診からぜひ受けていただければと思っています。

Q子どもの心疾患にはどのような症状がありますか?
A
にじいろこどもとみんなのクリニック北口院 待ち時間に子どもが楽しめるようにさまざまな工夫を凝らす

▲待ち時間に子どもが楽しめるようにさまざまな工夫を凝らす

子どもの心疾患は先天性から後天性まで多種多様です。肺と心臓、体全身への流れ方の種類といった血行状態により肺に血液が少なくなる心臓病、肺に血液が多く流れる心臓病などをはじめ多岐に分かれます。前者では啼泣するだけで命に関わる心臓病もあります。後者では呼吸が早くなる、体重が増えないといった症状が出る場合があります。出生直後に発症することもあれば、無症状のままで幼児期、学童期に発症することもあります。早い段階で専門的な治療を受けられると、その後も心臓に問題を抱えずに人生を過ごせることが期待でき、子どもの命を救うことにつながります。だからこそ乳幼児健診では、無症状の心疾患も含め見逃さないことが大切です。

Q小児循環器の専門家として乳幼児健診で気をつけていることは?
A
にじいろこどもとみんなのクリニック北口院 受診しやすさを一番に考え、疾患の早期発見・治療につなげる

▲受診しやすさを一番に考え、疾患の早期発見・治療につなげる

心疾患を知る大きな手がかりになるのは心音や心雑音です。すべての心雑音が異常というわけではなく、中には健康でも聞こえる機能性心雑音もあります。心音には非常にたくさんの種類があり、心疾患の治療経験がないと聞き分けは難しいかもしれません。循環器を専門とする医師であれば、疑わしい特定の疾患を想定したり、「今、心臓の形はこうなっている」と思い描いたりしながら聴診しています。私自身、乳幼児健診だけではなく、普段の診察でも心疾患が隠れていないか常に注意しながら聴診するようにしています。実際に、風邪や下痢での受診や予防接種の際に心疾患が見つかることもあります。

Q心疾患を見つけるための検査について教えてください。
A
にじいろこどもとみんなのクリニック北口院 エコー検査をはじめ、さまざまな検査に対応する

▲エコー検査をはじめ、さまざまな検査に対応する

聴診で異常な心音や心雑音があった場合、必要があればエックス線検査やエコー検査で心臓の形と大きさ・動き・機能などを確認します。そのほか、当院でも安静時および運動負荷をかけての心電図検査、24時間ホルター心電図検査も可能です。検査をするだけではなく、体重の増減・呼吸・脈・皮膚の様子なども観察して総合的に正しく評価するための経験も欠かせません。ただし、院内の検査設備はあえて使わず、ただちにこども病院などの高次医療機関に紹介するケースもあります。乳幼児の心疾患は泣くことで命の危機を招く例もあるので、できるだけ検査回数は少なく、お子さんに負担をかけないようにしたいと考えています。

Q心疾患が見つかった場合、どう対応していただけますか?
A
にじいろこどもとみんなのクリニック北口院 近隣病院と連携し、必要な場合はスムーズに紹介してもらえる

▲近隣病院と連携し、必要な場合はスムーズに紹介してもらえる

高度医療が必要と判断される場合は、東京都立小児総合医療センター、榊原記念病院などを紹介しています。一方、心疾患と診断されても手術などは不要で、普通に生活できる子も多いです。乳幼児健診で見つかる心疾患の多くは心臓の一部に穴が空いている心室中隔欠損症や心房中隔欠損症ですが、小さな穴ならば特に症状も出ず、将来的に穴が閉じる可能性さえあります。周りの弁に影響がないか、不整脈が出ないかなど経過観察をしながら成長を見守ることになるでしょう。集団での乳幼児健診などで「心雑音がありますが問題ありません」と言われたときも、より安心して毎日を過ごすために小児循環器が専門の医師に一度相談してみてはいかがでしょうか。

ドクターからのメッセージ

塚原 正之院長

乳幼児の心疾患は、苦しそうにおっぱいを飲む様子などから気づくこともありますが、まったく普通に見える場合も多々あります。だからこそ、「この症状があったら」を基準にするのではなく、何もなくても乳幼児健診で小児循環器科を訪ねてみるのも良いでしょう。ただちに治療が必要な心疾患の発見につながるのはもちろんですが、「何の問題もない」というのをしっかりと確認できるというメリットもあるからです。私自身、4児の父でもあり育児の大変さは実感しています。八王子エリアで少しでも心穏やかに子育てできるようにサポートしていきますので、乳幼児健診の機会などを活用してぜひ一度、お子さんの胸の音を聞かせてください。

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