石原 琢也 院長の独自取材記事
田町駅前歯科クリニック
(港区/田町駅)
最終更新日:2026/08/04
都営浅草線三田駅A3出口から徒歩1分。雑居ビル2階にある「田町駅前歯科クリニック」は、2024年11月に石原琢也院長が継承した歯科医院だ。北海道・小樽出身の石原院長は各地の歯科医院で研鑽を重ね、入れ歯のエキスパートのもとで20年以上学び続けてきた。歯科分野のみならず人生経験も豊富で、手相占いのプロとして活動していた時期もあるなど、多彩な顔を持つ。苦労も多かったというが、その分、穏やかで優しい雰囲気の中に、どんなに時間がかかっても諦めないという芯の強さがにじむ先生だ。「私は『道』という言葉が好きなんです。道にはゴールはない。『歯科医道』という言葉があるなら、生涯その上を歩んでいきたいです」と語る石原院長に、患者の気持ちに寄り添う診療への思いまでじっくりと聞いた。
(取材日2026年7月9日)
人の役に立つため、諦めない心で歯科医師に
まずは、こちらの歯科医院についてお聞かせください。

当院は2024年の11月に、前任の先生から引き継ぐ形で開業した歯科医院です。初めに開業したのは大塚駅前の「大塚IK歯科」でして、それは、今は当院で働いている中国出身の歯科衛生士さんとそのご主人から「日本と中国の友好のための歯科医院をやりませんか」というお話をいただいたのがきっかけでした。その後、ご縁があって「田町駅前歯科クリニック」を引き継ぐことになり、現在は医療法人の理事長として大塚と田町の2拠点で診療にあたっています。当院は都営浅草線・三田駅から徒歩1分という立地にあり、人通りも多いエリアですから、お仕事の合間やお帰りの際にもお立ち寄りいただきやすいと思います。
先生が歯科医師をめざされたきっかけを教えてください。
私は北海道の小樽で育ちまして、実家は布団屋を営んでおり、医療の世界とはまったく縁のない家庭でした。小学校からずっと剣道に打ち込んでいた体育会系の子どもで、どちらかというと勉強は苦手でしたね。ですが、中学1年の夏休みに当時もう大学生だった兄たちに、半ば強引に進路を決められたんですよ(笑)。私自身にも、世のため人のために役立ちたいという思いがあって、歯科の道を志すことにしました。決して要領がいいほうではありませんでしたから、歯科医師になるまで人一倍努力が必要でした。でも目標を決めたら、どれだけ時間がかかっても諦めない。その一心でここまで歩んできたと思っています。
歯科医師になってからは、どのような経験を重ねてこられたのでしょうか。

まず、札幌の歯科医院で歯科医師としてのキャリアをスタートさせました。その後、両親の介護のため実家に戻り、仕事を続けながら7年間寄り添いました。両親を看取ってからは東京に出て、葛飾の立石で2年、小岩で6年、栃木の佐野で1年と、各地の歯科医院で経験を積んできたんです。各院にはそれぞれのやり方がありますから、ほかの先生の治療を見学して「これはいいな」と思ったことは、その都度自分の技術に取り入れてきました。実は歯科以外の世界も経験し、手相占いを6年間学んでプロとして鑑定をしていた時期も。遠回りに見えるかもしれませんが、どの経験も今の自分をつくってきたものだと感じています。
職人気質の姿勢で細部までこだわる入れ歯治療
こちらには、どのような患者さんが来院されていますか。

患者さんは20代から50代の女性が中心で、特に若い方は歯のクリーニングや定期検診を目的に来られることが多いですね。若い世代は虫歯で悩まれている方は少なく、予防への意識が高い印象を受けます。そのほか、虫歯や歯槽膿漏、根管治療で来院される方もいらっしゃいます。一般歯科は基本的に何でもできなければならない分野ですから、虫歯の治療、入れ歯の作製、抜歯まで、お口全般のお悩みにお応えしています。基本は予約制ですが、急な痛みで来られる方にも、できるだけ柔軟にお受けするよう心がけています。昼休みを設けずに通しで診療を行っていますので、お仕事の合間やちょっとした空き時間にも対応しやすいかと思います。
診療にあたって大切にされていることを教えてください。
自分が患者さんの立場だったら、どうしてもらったら一番うれしいか。それをいつも考えながら診療にあたっています。医療はモノの売り買いではなく信頼関係で成り立つものですから、お互いに不利益になることは絶対にしないと決めています。治療についてはいくつか選択肢を提案し、予算のことも含めて最終的には患者さんご自身に選んでいただくようにしています。もう一つ大切にしているのが、なるべく麻酔注射の痛みを抑えることですね。札幌で勤務していた頃に、痛みに配慮した麻酔注射に注力している先生のもとを自ら訪ねて見学させていただき、自分なりにコツを会得することができました。患者さんの不安を少しでも和らげる最初の一針が、その後の信頼関係につながっていくと感じています。
特に力を入れて取り組んでこられた治療はありますか。

入れ歯治療です。当院は自費の入れ歯にも対応していますが、患者さんによって合う合わないはありますので、まずは保険の範囲でおつくりし、ご希望があれば自費のものをご提案するなど柔軟な対応を大切にしています。実は、歯科医師になりたての頃は入れ歯に苦手意識があったのですが、勤めていた歯科医院では非常にニーズが高い分野だったんです。なので腹をくくり、ある尊敬できる先生に出会ってからは、その勉強会に入って20年以上研鑽を続けてきました。一番印象に残っているのは、父に入れ歯を作った時のことです。亡くなる前に感謝の言葉をもらえたことは、今でも忘れられません。習得に苦労したからこそ、細部の仕上がりにこだわりを持って、自分は職人だと思って仕事に向き合っています。
ゴールのない歯科医師の道を、生涯現役で歩み続ける
先生の診療を支えるスタッフについて教えてください。

当院には中国出身の女性スタッフが複数在籍しています。全員が大学を卒業した上で歯科衛生士の免許を取得しており、日本語も堪能です。私自身は中国語を話せませんが、スタッフが私の説明を正確に中国語へ訳してくれますので、中国語を母語とする患者さんにも安心して治療を受けていただけると感じています。言葉のニュアンスの違いは思わぬ行き違いにつながりやすいものですから、きちんと通訳できる体制があるのは大きいですね。クチコミの広がりもあって、中国人の患者さんも増えていますよ。当院では常勤の歯科衛生士1人と歯科助手1人が勤務しており、週に2日は非常勤の歯科医師も診療に加わります。大塚の歯科医院とも歯科衛生士が行き来しながら連携を取っています。
今後に向けた抱負をお聞かせいただけますか?
私は「道」という言葉がとても好きなんです。小学校の頃からずっと剣道をやっていたこともあり、道にはゴールがないという考え方に惹かれてきました。治療にもゴールはありません。完璧が存在しないからこそ面白いし、歩み続けられるんです。もし「歯科医道」というものがあるとしたら、生涯その道を歩みたいですね。振り返れば苦労の連続でしたが、目標を決めたら諦めないと心に決めてやってきました。スタッフにも「死ぬまで現役でいる」と宣言していまして、生涯この場所で歯科医師であり続けることが私の目標です。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

自分の体を大事にしてされてる方に、こまめに通っていただけたらうれしいですね。ちょっとおかしいなと感じたときには、早めに相談してもらうのが一番だと思います。症状がひどくなってから慌てるよりも、気になった時点で早めに受診していただけると安心です。患者さんが思っていることと私たちの見方が違うケースもありますから、まずはお口の状態を一緒に確認して、そこから考えていけたらと思います。相談だけでも構いません。気になることがあればお気軽に伝えてください。歯科医師だけでなく、いろいろな世界を経験してきたからこそ、頭も体もやわらかく、患者さんの気持ちに寄り添える存在でありたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とは入れ歯/22万円~ ※症例により異なりますので、詳しくはクリニックへお問い合わせください

