中村 貴則 院長の独自取材記事
ライトハウスデンタルクリニック
(横浜市青葉区/青葉台駅)
最終更新日:2025/04/08

誰かを照らす存在でありたい……。クリニック名である「ライトハウスデンタルクリニック」には、「灯台のように患者さんに安心感を与えられる場所に」という中村貴則院長の思いが込められている。広々とした院内はバリアフリー設計で、キッズスペースや、マンツーマンで口腔機能育成訓練が受けられるトレーニングルームも設置。診療は一般歯科、小児歯科、矯正、インプラント治療、歯の移植、入れ歯など、幅広い世代に対応できるのが特徴。小児に関しては、将来の健康を育む口腔育成と矯正に注力。中村院長自身、4人の子育て真っ最中のパパ。子どもの健康を願う保護者の気持ちが痛いほどわかるとうなずく。一方で、根管治療から歯の移植まで、できる限り天然歯の温存につながる治療にも力を注ぐ。その背景にある歯科医師としての思いにふれてきた。
(取材日2025年3月10日)
一般歯科から矯正、歯の移植まで広く研鑽を重ねる
この辺りは小さな頃から慣れ親しんだ土地だそうですね。

ええ、この通りの向かい側にあった幼稚園に通っていましたし、中高生の頃はよくこの辺りを自転車で走っていました。当時は、まさか自分がここで歯科医師として開業するとは思っていませんでしたが、職業の選択に関しては歯科医師の父の影響は間違いなく受けていると思います。小学生の頃に、母から頼まれて父にお弁当を届けた時に、患者さんが父に感謝している話を私にしてくださり、子どもながらに自分も人に感謝される仕事をしたいと思ったことを覚えています。当時、人気だったアニメのヒーローと重なったのかもしれません。現実味が出てきたのは高校時代最後の模試辺りでしたが、親孝行になればという気持ちもあり、最終的には父の母校である日本歯科大学へ進学しました。
大学生活はいかがでしたか?
剣道部に入部しまして、当時は今では考えられないような縦社会、しかも男性しか主将になれないような時代でしたから、理不尽だと感じることもたくさん体験しました。ただ、その状態を変えるために行動を起こしたり、男性だから女性だからという考えはおかしいと声を上げられたことは良かったと思います。当たり前のことなのですが、一人ひとりを尊重することを大切にしていましたので、そうではないことがあると、若さも手伝い熱くなることも多かったですね。もちろん、一人ひとりを尊重することは今も変わらず大切にしています。患者さんもそうですし、スタッフに対しても。そこはぶれることはありませんし、当時と変わっていませんね。大学での6年間は、勉強だけではなく、たくさんのことを培うことができた時間だったと思います。
ご卒業後はどのようにキャリアを積んでいかれたのでしょう?

本当は矯正を学ぶために大学院へ進みたいと思っていたのですが、それまでの大学6年間で親にずいぶんと学費を出してもらっていましたので、自立するためにも大学院ではなく、父に紹介してもらった先生のもとで学ばせていただく道を選びました。その先生は保険診療から自由診療まで、満遍なく取り組まれている方で、どの治療においても、なぜこの処置が必要なのかなど、治療の裏の裏まで細かく丁寧に教えてくださいました。また、治療だけでなく、歯科医師としての心構えもしっかりとたたき込んでもらいましたので、その先生のもとでみっちり4年半学ばせていただいたことが、今の診療のベースになっています。小児の矯正もそうですし、大学の授業でしか聞いたことがなかった歯の移植も当たり前のように行われていましたので、専門的な技術もしっかり身につけることができ、先生には感謝の言葉しかありません。
父との診療を経て、縁のある横浜市青葉区で新規開業
ではその後、ご実家の歯科クリニックで勤務を?

ええ、修行に送り出してもらった当初から、たくさんの技術を持ち帰ってくると話していましたので、より良い治療をすべく父とも話し合いながら新たな歯科医療の提供にも取り組みました。その結果、数年で患者さんが急増し、その後もコンスタントに増え続け、予約が取れない状態になってきたことと、診療スペースが手狭になったこともあり、昨年の開業に至りました。父も元気ですし、まだまだ現役でやれますので、実家の歯科医院は父が診療を行い、私が独立した形になります。
来院される患者層についてお聞かせいただけますか?
院内はバリアフリー設計で、キッズスペースも設けていますので、ファミリー層が多いですね。光学式口腔スキャナーやエアフローといった先進機器も活用しながら、お子さんから高齢者の方まで幅広い治療に対応しています。その中にはもちろん、以前担当していた患者さんもいらっしゃいますし、この周辺地域にお住まいの新規の患者さんも来てくださっています。お子さんはフッ素塗布などの予防や小児矯正、成人の方は虫歯治療やメンテナンス、高齢者は入れ歯やインプラント治療など、各年代で主訴も異なってきますが、治療によって通院先を変えずに済むよう包括治療に取り組んでいますので、その点もご安心いただけているようです。ご家族皆さんで来院されるケースも多いですよ。また、子育てサポートの一つとして、平日の午前中に予約制で無料託児サービスを始めました。
子育て中の方にはぜひ活用いただきたいシステムですね。

私自身4人の子どもがいますので、日々の大変さは実感していますし、治療をしていても子育て中のパパやママが通院するのはハードルが高いと感じています。そこで、親御さんも安心して治療できるシステムをと思い、病児保育や学童保育、病院や福祉施設でソーシャルワーカーとして携わってきたスタッフによるキッズスペースでの見守りを開始しました。親御さんが安心して治療を受けられるのと同時に、少しお子さんと離れてほっとできる時間にもなると良いなと思っています。午後の混み合う時間帯は避け、平日の午前中にお受けしていますので、詳細につきましてはご予約の際にお電話でお尋ねください。
小児の口腔筋機能療法を行うトレーニングルームも設置
院内のトレーニングルームについても教えていただけますか?

ここでは、お子さんを対象に、口腔習癖など歯並びに悪影響を及ぼす習慣を改善するためのトレーニング指導をマンツーマンで行います。当院は大人の矯正も行っていますが、子どもの矯正に関しては大人の治療とは異なりブラケットは使用しておりません。マウスピース型装置を用いるほか、お口の体操や食事へのアプローチというように、口腔周辺と顎の成長を促し永久歯が健全に生えそろうのをめざすのが当院の小児矯正の特徴。お口の体操は口腔筋機能療法の一つで、私たちはアクティビティーと呼んでいます。その舌や唇、頬などの口腔周囲筋の機能を整えることを目的としたトレーニングをご自宅でも行っていただきます。
また、「歯の移植」を希望されて来院される方も多いと伺いました。
ええ、患者さんの中にはセカンドオピニオンを希望される方や、他院でインプラントしかないと言われたけど、ここは歯の移植ができると聞いたからと来院される方もいらっしゃいます。一般的には、歯を失った際の選択肢として、義歯、ブリッジ、インプラント治療が挙げられますが、当院では第4の選択肢として、親知らずなどご自身の歯を移植する「自家歯牙移植」という治療法をご提案することが可能です。この治療に関する研鑽も積み、歯科医師を対象としたセミナーも積極的に行っていますので、ご紹介で来院される方も多いです。ただし、糖尿病のコントロールが難しい、歯のサイズが合わないなどの場合は移植できないため、一度ご相談いただければと思います。
最後に、思い描く今後のクリニック像と、読者へのメッセージをお願いします。

当院は「健口から健康を、口福から幸福な人生を」というのがコンセプト。お口の健康を通して体の健康へ、おいしい食べ物から幸福な人生へつなげていけるような歯科クリニックでありたいと思っています。そして私自身、師匠にしていただいたように、今後は身につけた技術をつなげられるよう、後進の育成にも注力したいと考えています。診療においては、患者さんを「大切な友人」だと思って接することを大事にしています。私の場合、家族が相手だと強く言ってしまったり、持論を押し通してしまったりすることもあるので、年齢関係なく大切な友人だと思い、寄り添った対応を大切にしたいと思っています。スタッフも同じ思いを持って接してくれていますので、何かお困りのことがあれば些細なことでも構いません。気軽にお声がけください。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/55万円~、小児矯正/35万~45万円、インプラント治療/45万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。