骨密度を定期的にチェックして
骨粗鬆症の予防を
イノルト整形外科 横浜院 痛みと骨粗鬆症クリニック
(横浜市神奈川区/横浜駅)
最終更新日:2024/12/13


- 保険診療
骨粗鬆症に悩む高齢女性は多く、「自分はまだまだ関係ない」という油断は禁物だろう。「アラフォー世代でも定期的に骨粗鬆症の検査を受けて早すぎるということはありません」と呼びかけるのが「イノルト整形外科 横浜院 痛みと骨粗鬆症クリニック」の渡邉順哉統括院長だ。骨粗鬆症の治療はもちろん予防にも注力し、できれば健康な骨を生涯にわたって守りたいと考えている。もちろん、すでに骨粗鬆症が進行している患者にも、多彩な服薬治療と運動指導で1%でも骨密度を上げられるようにきめ細かにサポートする。変形性膝関節症や変形性股関節症などとの関連も鑑みながら、疲労骨折などさまざまな骨折につながりかねないリスクへの取り組みに心血を注ぐ。そもそも骨粗鬆症とはどのような疾患なのか、検査と治療に関しても詳しく聞いた。
(取材日2024年11月21日)
目次
骨粗鬆症は予防できる。40代から定期検査を受け将来の骨の健康を守る
- Q骨粗鬆症とはどのような病気なのでしょうか。
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A
▲自覚症状がないため放置されがちな骨粗鬆症
骨粗鬆症とは骨量が減って骨が弱くなり骨折しやすくなる病気です。骨は常に作り替えられる組織で、破壊は破骨細胞、構築は骨芽細胞という血液中に存在する細胞が関与します。成長期は骨芽細胞が優勢で、中年期まではバランスを保ち、女性は閉経前後から注意が必要です。それは、破骨細胞を制御していた女性ホルモンが不足してくるためです。女性ホルモンが不足すると骨密度が急激に落ちる方も少なくありません。ところが、自覚症状がないため大半が放置されています。現在、国内の骨粗鬆症患者数は推計1500万人といわれ、健診している方は6%にも及ばず、神奈川県においては全国ワースト3位。健診率は1%、99%の方は未健診の状態です。
- Q骨粗鬆症はいつから気をつけるべきですか。
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A
▲医院名にも入る通り、骨粗鬆症の治療に注力している
女性においては60代では5人に1人、70代では3人に1人、80代では2人に1人が骨粗鬆症というデータもあり、高齢女性の病気というイメージが強いかもしれません。しかし、罹患する前に検査をすることで防げる病気でもあるので、40代から定期検査を強くお勧めしたいです。また、若い女性でも過激なダイエットで生理が止まり、一時的な閉経状態から若年性骨粗鬆症を発症するケースもあります。女性ホルモン同様、破骨細胞を制御している男性ホルモンが低下する60代以降の男性も要注意です。30代の男性が重度の骨粗鬆症という例もありますし、性別・年代を問わず気になったら整形外科に相談してください。
- Q骨粗鬆症は遺伝しますか?
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A
▲家族に骨粗鬆症の方がいる場合は、早めに検査を受けることも大切
骨粗鬆症は遺伝も関係しています。もし、家族歴があるようならば30代から検査を受けてもいいかもしれません。実際、当院でも母子で来ている方もいらしゃいます。婦人科系の病気で卵巣や子宮を摘出している方もハイリスクとなります。また、糖尿病、肺気腫、腎不全などに伴って引き起こされる二次性骨粗鬆症も注意深く見守っていかなければいけません。ステロイド剤も骨量を下げてしまうような副作用があり、骨密度が正常でも骨粗鬆症の治療を並行しなければいけないこともあります。
これらの可能性に前もって気づいておくことで、舟状骨骨折や脊椎圧迫骨折、肋骨骨折、剥離骨折、腰椎圧迫骨折などのさまざまな骨折のリスクに備えられます。
- Q骨粗鬆症の検査について詳しく教えてください。
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A
▲先進の機器による骨密度検査を実施
腰椎および大腿骨の骨密度を2種類のエックス線を用いるDEXA法という検査方法で測定します。例えば、腰椎ならば4本の骨密度を測定して平均値を出し、基準値より低ければ骨粗鬆症と診断されるのです。ただ、骨密度は骨ごとにバラつきがあり、平均値では問題がなくても、部分的に非常に低い数値が出ることもあります。当院ではそういった部分も注意深く見守るようにしています。さらに血液検査で骨代謝マーカーを調べ、骨粗鬆症のリスクを評価。骨密度・骨代謝マーカーとも問題がなければ年に1度、治療開始となったら薬の効果を確認するためにも4ヵ月ごとの検査を目安としてください。
- Q骨粗鬆症は服薬治療となるのですね。
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A
▲予防するためには、体づくりも重要と話す渡邉統括院長
骨粗鬆症の多くは女性ホルモンが閉経に伴い大幅に減少したことによるので、カルシウムの摂取や運動だけでは防ぐことは困難で女性ホルモンの代わりになる薬が必要になります。ただ、薬だけでも不十分で、薬半分、運動半分と考えてください。ジョギング、ウォーキング、縄跳びなどを組み合わせて初めて効果が期待できます。さまざまな治療薬がありますが、なかでも着目しているのが女性ホルモン剤と似た働きがありながら乳がんのリスクがほとんどないとされるSERM(サーム)製剤。これとカルシウムの吸収を促す活性型ビタミンD製剤を組み合わせることも多いですね。また、骨粗鬆症ではいかにして転倒からの骨折を予防するかも大事です。