早期発見・早期治療が大切
見逃しなしに努める大腸内視鏡検査
越谷レイクタウン駅前胃と大腸の消化器内科内視鏡・肛門クリニック
(越谷市/越谷レイクタウン駅)
最終更新日:2025/02/14


- 保険診療
近年、日本人の死因として多くを占める大腸がん。自覚症状がないまま進行してしまうことも多いからこそ「定期的に大腸内視鏡検査を受けるようにしてください」と注意を呼びかけるのが「越谷レイクタウン駅前胃と大腸の消化器内科内視鏡・肛門クリニック」の石田隆志院長だ。長年、大学病院などで他臓器にまで転移した大腸がんの手術も手がけてきただけに、そうなる前に早期発見・早期治療で命を救うことにつなげたいとの思いは強い。大腸がんはその前段階であるポリープと呼ばれる病変のうちに切除を図ることで予防が望める。しかしながら、病変を健康診断だけで発見することは難しい。「下血があればすぐに、何もなくても検査を一度も受けたことがないならば、ぜひ検討してください」という石田院長に、大腸内視鏡検査について詳しく教えてもらった。
(取材日2025年1月14日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q大腸がんと大腸ポリープはどう違うのでしょうか。
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A
大腸ポリープのうち良性の腫瘍を大腸腺腫、悪性の腫瘍を大腸がんといいます。大腸腺腫はすべてがん化すると考えられていた時代もありますが、現在はがん化するのはごく一部であることがわかってきました。重要なのは腺腫の大きさで、5mmを越えたあたりからがん化が見られやすく、10mm以上はがんになっている可能性が高まります。70代になるまで一度も内視鏡検査をしたことがない方を調べると何かしらが見つかることが多く、大きな腺腫が複数あることも珍しくありません。40歳を過ぎたら定期的に内視鏡検査をして、時間経過とともに成長する腺腫が小さいうちに切除術を受けていただきたいところです。
- Q大腸ポリープは小さいうちに切除を図るのが大事なのですね。
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A
内視鏡検査をすれば、想像以上に多くの方に大腸ポリープが見つかります。3つほどあることは一般的で、多ければ10個、20個とあるケースも。ただ、5mmにも満たない大腸ポリープができていても、下血などの自覚症状はほとんどないので、やはり内視鏡検査で定期的にチェックしていくことが大事です。もし、大腸ポリープがあったとしても、日本は保険診療で大腸ポリープの切除術を受けられる恵まれた国ですので、利用しない手はありません。また、がん化する前のポリープの時点で切除することで予防が図れるのが大腸がんの特徴です。せっかく予防が望めるがんなのですから、検査をしなければ損ともいえるでしょう。
- Q検査の重要性は理解できても、やはり怖いのですが……。
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A
大腸内視鏡検査の不安や恐怖を取り除くのはとても大切なことです。緊張して大腸が萎縮していると検査にも影響がありますからね。かつて大腸内視鏡検査でつらい経験をした方も、現在は鎮静麻酔下で行う方法が普及しているので怖がらずに検査を受けてほしいです。うとうとしているうちに検査が終われるよう、当院でも希望があれば鎮静剤を使用します。また、検査結果を待つストレスを軽減するためにも、鎮静から覚醒したらその日のうちに説明をするようにもしています。検査中に撮影した写真もお見せするなど、わかりやすいように心がけていますが、気になることがありましたら、どんな小さな心配事でも気兼ねなく質問してほしいです。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1診察を受けて検査日を予約
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内視鏡検査を希望して診察を受ける。腹痛などで受診して医師から内視鏡検査を勧められることもある。検査日を予約し、自宅で下剤を飲む場合は下剤を持ち帰る。同院では検査前日の食事となる検査食の紹介も行っている。自炊するならば、米粒が大腸に残りやすいおかゆよりも素うどんを推奨しているという。野菜など繊維質が多い食物は避けるようにする。
- 2下剤を服用する
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下剤を自宅または院内で服用する。かつてのように2Lも飲む必要はなく、現在は1Lで済むタイプの下剤もある。検査開始3時間前から5回ほど小分けにして飲用。院内での服用を選択した場合も、同院ならばトイレつきの個室が複数用意されているので他人の目を気にしすぎず過ごせるだろう。便の状態を看護師がチェックして、大腸の中がきれいになったと判断できれば検査へ進む。
- 3脱水予防のための点滴や鎮静剤の投与開始
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検査着へ着替えストレッチャーに横たわり検査室へ。脱水予防のための点滴を開始するが、鎮静下での検査を希望する場合は検査直前に鎮静剤の投与を受ける。鎮静下では、眠っているようなリラックスした状態で検査を受けることができる。苦痛の軽減に役立つだけでなく、スムーズに内視鏡を通すことにもつながる。結果的に検査時間の短縮も望め、上部消化管・下部消化管の同時検査でも早ければ15分ほどで済むという。
- 4大腸内視鏡検査を実施
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同院では内視鏡の挿入は1〜2分と迅速だが、抜くプロセスは6〜7分かけて見落としのないようにゆっくりと行う。中でも肛門近く、ひだの奥などわかりにくい場所は念入りにチェックしているという。同院ではAIや特殊な光を活用して病変部分を際立たせるための機能を持つ先進機器を駆使し、見逃しのない検査を心がける。20mm以下の一般的な形状の良性の大腸ポリープならば検査と同時に切除術を行う。
- 5検査結果の説明を受ける
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ストレッチャーのままリカバリールームに運ばれる。プライバシーを重視してカーテンで仕切られているのでゆっくりと休めるだろう。起きて歩けるようになったら診察室で医師から説明を受ける。同院ではがんや20mmを超える大きなポリープがあった場合は病院を紹介している。鎮静剤から覚めるまで院内で休む。運転は避け、公共交通機関を利用して帰宅しよう。