石田 隆志 院長の独自取材記事
越谷レイクタウン駅前胃と大腸の消化器内科内視鏡・肛門クリニック
(越谷市/越谷レイクタウン駅)
最終更新日:2025/02/14

越谷レイクタウン駅南口を出てすぐの好立地に2024年10月に開業した「越谷レイクタウン駅前胃と大腸の消化器内科内視鏡・肛門クリニック」。院長の石田隆志先生は大学病院などで他臓器にまで転移した胃がんや大腸がんの手術など数多く手がけてきたキャリアを持つ。「こうなる前になぜ見つけられなかったのか。早期発見・早期治療で一人でも多くの命を救いたい」との思いから開業を決意。先進の内視鏡検査機器、CT、超音波検査装置などを完備して、見落とさない検査に力を注ぐ。胃や大腸はもちろん、胆嚢、肝臓、膵臓などにも目を光らせる。一方、痔の手術も得意とし、経験に基づく技術と細かな気配りで対応。「これまで培ってきたすべての経験を地域のために役立てたい」と言う石田院長に、クリニックの特色などを詳しく聞いた。
(取材日2025年1月14日)
進行がんを数多く執刀してきたからこそ早期発見に注力
まず、医師を志したきっかけやご経歴からお聞かせください。

親が医師というわけでもなく、自分自身で「利益を追求するだけではなく人の役に立てる仕事をしたい」と考えてこの道に進みました。外科を選んだのは、がんなどの難病でも手術によって根治をめざせる点が魅力的に映ったからです。日本医科大学卒業後は東京警察病院で研修を受け、埼玉医科大学総合医療センター、東京大学医学部附属病院肝胆膵外科・人工臓器移植外科、国立がん研究センターなどに勤務しました。内視鏡検査、痔の手術なども数多く手がけましたが、中心としていたのはがんの手術です。末期がんの手術を担当し、その方が今も元気に当院に通ってくださっているのは本当にうれしく思います。一方で、数多くの悔しい経験もしましたので、開業を決意しました。
開業に至るまでの思いを詳しく教えていただけますか?
私が手術を担当していた患者さんは、大腸がんや胃がんが進行して肝臓などに転移しているといったケースが大半でした。そこまで重症化してしまうと治療に時間もお金もかかりますし、苦しむ患者さんを見るのはとてもつらかったです。たとえ手術がうまくいったとしても再発リスクも高く、患者さんは何年も不安を抱えながら生活をしなければいけません。大腸がんや胃がんを早期発見・早期治療することで、このような状況に陥ることが一人でも減るようにと考えて開業しました。この場所を選んだのは、中学生まで春日部市に住んでいて越谷市にもなじみがあったからです。先に越谷レイクタウンで開業していた友人も背中を押してくれました。シンボルでもある大相模調節池をはじめとして自然も豊かで、すてきな街で開業できたと思っています。
広々とした院内、教授クラスの医師も診療しているのも魅力的ですね。

越谷レイクタウン駅南口を出てすぐという立地を生かすためにも、どなたでも足を運びやすく、居心地の良い空間となるように心を配りました。検査室は2つあり、上部内視鏡・下部内視鏡ともに2セット配置しているのも当院ならではの特徴といえるでしょう。週に何日かは二診体制で検査室が同時に稼働していることもあります。非常勤の先生は2人いて、1人は上部内視鏡検査のエキスパートで、レーザー光を照射して病変部分を際立たせる画像強調機能の開発にも携わってきました。もう1人は、消化管のESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)を専門とするベテランです。お二人とも医学博士で教授職も務めていますが、気さくで話しやすく、患者さんたちにも「優しい」と慕われています。
先進の内視鏡・CT・エコーで「見落とさない」検査を
内視鏡検査ではどのような点にこだわっていますか?

患者さんがなるべく苦しくないように、希望があれば鎮静下での検査も行っています。ただし、内視鏡検査は楽なだけでは意味がなくて、いかにして見落とさないようにするかが何よりも大事だと思っています。AIを搭載した先進機器を導入したのもそのためです。特に胃がんと慢性胃炎の判別は難しいのですが、AIによって手助けされた事例もすでにいくつかあります。大腸のほうは肛門付近やひだの奥の病変が見過ごしがちですので、怪しい部分はより注意深くじっくりと観察しています。ポリープが見つかったとしても2mm以下ならば検査と同時の切除も十分可能です。土日・祝日、平日早朝なども検査を行っているので、働き世代の方も気軽に利用していただければと思っています。
内視鏡の他にもCTや先進のエコー機器があるのですね。
エコー機器はクリニックでは珍しい、大学病院に置いてあるような機種を導入しています。これまで、胆のう、肝臓、膵臓のがんも数多く診てきて高性能のエコーが早期発見に欠かせないと痛感しているからこそ、コストはかかりましたが譲れませんでした。これも内視鏡と同じく見落とさない検査をしたいからこそです。「胃が痛い」と受診した方の胃を調べたが病変はなく、CT検査をしたところ膵臓がんが見つかったというケースもあります。上部・下部内視鏡検査では問題がなかったものの腹痛が続いているという場合は注意が必要ですが、当院ではCTやエコー検査を重ねて実施し、胆嚢、肝臓、膵臓の病気も早期発見・早期治療をめざしています。
肛門の手術にも力を入れていると伺いました。

開業してみて、意外と痔の患者さんが多いことに驚きました。当院では炭酸ガスレーザーを使用した日帰り手術も行っています。炭酸ガスレーザーは従来の電気メスよりも痛みが少なく、手術痕にも配慮した処置を行えることが大きなメリットです。基本的にお尻の周りだけに麻酔をかける仙骨硬膜外麻酔下で実施しますが、希望があれば鎮静剤も併用できます。ウトウトしている間に手術が終わり、歩いて帰ることができます。痔ろう、血栓性外痔核など、「痛いから手術してほしい」といらっしゃる方がほとんどですね。
得意分野である痔の手術や肝臓の治療も強み
先生が診療において大切にしていることを教えてください。

患者さんのお悩みを自分事として考え、家族のように大切に接するようにしています。以前勤務していた病院時代からの長いお付き合いの患者さんにも、開院以降新しく来てくださった患者さんにも、どなたにも満足してお帰りいただくことが何よりの願いです。これから時間をかけて、一人ひとりとしっかりと信頼関係を築き、地域で頼りにされるクリニックにしていきたいと思っています。現在のところ内視鏡検査を希望して来る患者さんが中心で、次に多いのが痔の手術、皮膚にできる粉瘤の手術を依頼されることもちらほらといったところでしょうか。発熱や風邪の症状など、身近な不調があれば遠慮せずに立ち寄ってほしいです。
お忙しい毎日ですがリフレッシュ法などはありますか?
年末年始のお休みに久しぶりに新潟にスキーに行って、良い気分転換になりました。本格的なスキーではなく、どちらかというと旅行がメインです。旅行は好きで日本各地いろいろな所を訪れましたが、飛騨高山の合掌造りの集落の風景などが心に残っていますね。時間が取れたら伊豆の温泉でゆっくりしたいなと思いますが、今は開業したばかりということもあってなかなか休みは取れません。すぐ近くの大相模調節池の辺りもまだ散策したことがなくて、車で通りかかるたびに「きれいだな」と眺めています(笑)。登録をすればカヌーや手漕ぎボートもできるそうです。全長5.7kmの遊歩道もあり、約1時間半で一周できるそうなので、少し落ち着いたらチャレンジしてみたいです。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

これまで培ってきた経験すべてを生かし、地域の皆さまのお役に立てればと思っています。内視鏡検査はもちろんですが、肝臓も専門としていたので心配がある方はぜひご相談ください。たとえば、C型肝炎も現在では完治がめざせる病気です。腹痛でCT検査をしたところ、肝臓に細菌感染などで膿がたまる肝膿瘍(かんのうよう)が見つかった例もあります。おなかが痛いときは、大きな病気が隠れている可能性もゼロではありません。いつものことと思って放置しないようにしてください。お尻が痛いときも、できるだけ早く来ていただければ手術をしないで済む可能性が高くなります。おなかやお尻のお悩みはもちろん、発熱などでも気軽にお立ち寄りください。