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鴨下 一郎 院長の独自取材記事

東京ハブクリニック

(千代田区/永田町駅)

最終更新日:2024/11/15

鴨下一郎院長 東京ハブクリニック main

他言無用の悩みを抱え、人知れず「孤独」を感じる人たち……。実は経営者や政治家といった人の前に立つような存在にも多いそうだ。そうした人々のパーソナルドクターを担うべく開院したのが「東京ハブクリニック」だ。院長を務めるのは、心身の不調の原因として「ストレス」に着目したパイオニア的存在でもある鴨下一郎院長。政治家としてのキャリアも併せ持ち、環境大臣や厚生労働副大臣としての姿を想起する人も多いだろう。常に冷静で、どこかミステリアスさを感じる鴨下院長に、同院のコンセプトや男性更年期障害の診療について話を聞いた。

(取材日2024年10月22日)

人知れず孤独を抱える人々の「パーソナルドクター」に

鴨下先生のご経歴を教えてください。

鴨下一郎院長 東京ハブクリニック1

1979年に日本大学大学院医学研究科博士課程を修了した後、呼吸器疾患、特に気管支喘息やアレルギー性疾患の診療に従事しておりました。その中で、身体的な症状の背景に潜む心の不調や精神的ストレスに着目し、心療内科の道を歩み始めたのです。当時はまだ「ストレス」という言葉自体、誰も知らないような時代でしたから、ストレスによる心身の不調に注目したパイオニア的存在といえるでしょう。その後、32歳でクリニックを開業。ここでは、内科疾患をはじめさまざまな症状を心療内科的視点で診ており、都内有数のビジネス街ということもあり、非常に多くの方が来院されました。

これまでに開業されたクリニックではどのような診療をされていましたか?

患者さんがなぜその症状に至ったのか、しっかりと原因を探ることを重視していました。例えば、高血圧の方や胃潰瘍の方の背景には、心身症やうつ病が疑われる方も多かったのです。しかし当時は、社内に診療所が設置されていても、その先の人事考課への影響などが頭をよぎり受診できない方が多かった時代です。さらに1985年の男女雇用機会均等法の制定後、総合職に挑戦される女性が増えましたが、女性管理職がゼロに近いという社会において手探りでキャリアを開拓するには多大な負担を強いられたのです。そうした方々が抱える心の不調を解消して差し上げたい。そんな思いで、あえて都心で開業しました。また、啓発活動の一環として講演会を開催するほか、『女性がストレスとつきあう本』など書籍の執筆にも注力いたしました。

その後、衆議院議員に立候補されたのはなぜですか?

鴨下一郎院長 東京ハブクリニック2

都心で12年ほど診療してきた中で、あることに気づいたからです。それは、心身に表れる症状を正すには、その方の置かれた生活環境や社会的背景、社会保障をも見直さなければならない、ということです。中国のことわざに「大医は国を癒やす」という言葉がありますが、せんえつながら「大医」をめざそうと考えたわけです。政界に入ってからは「心療内科」という診療科名の認可や、公認心理師制度の推進などにも携わりました。そして、議員を引退後は、再び医師として個人的に政治家や企業の経営者を中心にご相談に応じておりました。

御院を開業された理由も教えてください。

今でこそ心療内科や、女性のストレスに着目した婦人科医院は増えています。ですが、周囲の人には打ち明けられない悩みを抱える経営者や政治家、社会のリーダーとしてご活躍されている方の行き場がないのでは、と感じたからです。例えば、一流企業のトップが60代になり気力・体力ともに衰えを感じ、自信を失いかけたとします。しかし、そうした方が周囲に弱みを見せることは、企業そのものの評価に大きなマイナスを与えかねません。すると、社内の人間にも、親しい友人にも相談しづらいですよね。こうした、人知れず「孤独」を抱える方々のお役に立つことこそが、私の最後の使命ではないか、と。またストレス社会と呼ばれる現在、男性更年期障害に悩まされている方は後を絶ちません。抗うつ剤ではどうも改善に至らない。誰に相談すれば良いかわからない。こうした方の受け皿になりたいと考えたのです。

相手の立場を尊重し、患者・医師間の信頼関係を築く

患者さんのプライバシー厳守を徹底されているそうですね。

鴨下一郎院長 東京ハブクリニック3

まず、患者さんが院内で他の方と出くわすことがないよう完全予約制としています。現に、待合室には椅子を1脚しか設置しておりません。また、診察所見をはじめとした患者さんの情報は、インターネットを介してアクセスされ得るデジタルデータではなく、すべてアナログで記録しています。万が一にもそうした情報が漏れ出た場合、社会的に致命傷を負われる方もいらっしゃるからです。さらに、公認心理師などのスタッフに関しても、クリニックには常駐させず、予約に合わせてメンバーを招集するなど人数を制限しております。

患者さんと接する際に、気をつけていらっしゃることは何ですか?

最も重要なのは、社会的なお立場を尊重することです。例えば、お名前をお呼びする際は「〇〇さん」ではなく「〇〇社長」「〇〇先生」といったように、名刺に記載された肩書きを必ず添えています。なぜなら、肩書を重んじることは「これまで積み重ねてこられた努力」を重んじることに他ならないからです。また、もし生活習慣の中で改善すべき点があったとしても、直接的にご指摘することはありません。患者さんご自身が自ら気づきを得られるよう話を促します。こうした接遇は、患者さんと医師との信頼関係を築き、適切な治療を行うためには大切なことであると考えているからです。

注力されている診療について伺えますか?

鴨下一郎院長 東京ハブクリニック4

当院では、特に男性更年期障害の診療に力を入れています。主訴としては、体力の衰えや浅い睡眠、反射的な運動能力の低下といった身体的な症状に加え、「人付き合いがおっくう」「物事の決断に迷う」といったメンタル面の不調などが対象です。具体的には「設備投資や新規事業の立ち上げなど重大な経営判断を強いられる場面で即断即決できない」「毎週ゴルフを楽しみにしていたのにどうも腰が重い、思うように飛距離が伸びない」といったようなケースが挙げられます。ただ、男性更年期障害はまだ十分に知られていないため、根本原因にたどり着けず「こんなはずではないのに」と悩み続けている方が非常に多いのです。主な原因は、男性ホルモンであるテストステロンの減少。当院では、血液検査によるテストステロンレベルの測定や、症状に応じてホルモン補充に応じています。

患者と、求める医療をつなぐ強固な「ハブ」になる

他医療機関との連携体制についても聞かせてください。

鴨下一郎院長 東京ハブクリニック5

より専門的な医療が必要と思われる場合は、もちろんふさわしい医師をご紹介します。例えば、「ある特定の病気に精通した漢方治療の名医を紹介してほしい」といった難しいご要望であっても、私がこれまで築き上げた強固な人脈を駆使し、ご希望に合った医師をお探しすることが可能です。おそらく私ほど、日本中にネットワークを張り巡らせている人間はいないでしょう。皆さんと、ご希望の医療をおつなぎするための「ハブ」になれる。それが医院名の由来でもあります。

そもそも医師を志された理由も教えてください。

私が幼い頃から、家族が感染症で療養生活をしていたのが一番の理由です。当時は、「子どもにうつるといけない」といわれ、そばにいることすらかなわず、病気の恐ろしさを目の当たりにしました。その時、「あなたが医師になってくれたら」という声にはならない声を聞いたのです。それが、最初に医師を志したきっかけになりました。また、昔から耳の感度が鋭かったことも理由の一つ。後から聞いた話ですが、一人でおもちゃで遊んでいる際も、隣の部屋の大人たちの会話をすべて聞いている少年だったそうです。私にとっては当たり前のことでしたが、これは自分の特技なのでは、と。今では人のしぐさや服装などから、その方のご性格や生活環境まで概ね察することができます。周囲の状況を察知するレーダーと鋭い洞察力を社会に役立てたいと考えたのも、医師を志した理由です。

読者へのメッセージをいただけますか。

鴨下一郎院長 東京ハブクリニック6

これまで数々の成功を収められてきた皆さんが、元気を失うこと。それは、わが国の活力を失うことにも直結します。原因のわからない疲労感や無気力感の解決には、医学的なサポートが欠かせません。秘匿性の高い診療を求められる方、そして「もう一勝負したい」と望まれる方の力になれましたら幸いです。また、更年期障害は女性だけの問題ではありません。この記事を読まれ、「自分のことでは」と感じた方はぜひご相談を。

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