頭痛や物忘れは病気のサインかも
MRI検査で症状の原因を追究
瓜生堂脳神経外科 頭痛・もの忘れクリニック
(東大阪市/八戸ノ里駅)
最終更新日:2025/03/19


- 保険診療
磁気を使い、全身の幅広い部位を詳細に観察することができるMRI検査(磁気共鳴画像検査)。肝臓、膵臓、子宮などの内臓はもちろん、頭部についても細胞や出血の状態を見ることができる検査方法である。しかし、大規模病院で決まった時間しか検査できないという印象はないだろうか。「瓜生堂脳神経外科 頭痛・もの忘れクリニック」は開業に際してMRI装置を導入し、精度の高い診断に役立てている。「ただの頭痛だと思っても、重大な病気が隠されている場合があります。MRIによって命に関わる事態や後遺症を生むような症状の見逃しを防ぎたい」と話す杉本正院長に、MRI検査の対象となる頭部・脳の症状・疾患や検査のメリット、実際の流れについて聞いた。
(取材日2024年9月27日)
目次
頭痛、しびれ、まひ、物忘れなどが気になったらMRIによる精密検査で原因を突き止めよう
- QMRI検査ではどんなことがわかるのでしょうか。
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A
▲全身のさまざまな部位の検査に対応している「MRI検査」
MRIは磁気を使った検査です。全身の幅広い部位を調べることができ、頭部、脊髄・脊椎・四肢の骨・関節、胃や腸、肝臓、胆嚢、膵臓などの腹腔内臓器、そして子宮・卵巣・前立腺といった骨盤内臓器などの検査に適しています。頭部の検査であれば、脳細胞や脳の出血を見ることで、脳卒中などの脳血管疾患や、脳腫瘍の有無を調べることができます。同じ検査装置でMRA(磁気共鳴血管撮影)の検査も行えます。この検査では脳血管を立体的に抽出するので、くも膜下出血などの原因となる動脈瘤を見つけるためにも役立ちます。MRI、MRAは頭の異常や疾患が疑われる場合には、有用な検査です。
- QMRI検査にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
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A
▲患者の体への負担も少なく、高精度な検査結果を得ることができる
MRIの検査画像は、解像度が高いため、より詳細な診断が可能です。近年の検査装置にはAIが搭載されており、撮影時間が短縮され、画質もさらに高精度になっています。MRIと同じように画像診断を行うCT検査は、放射線による被ばくを伴いますが、MRIは磁気を使用するので、被ばくのリスクは皆無です。また血管の状態を見るためには造影剤を使った診断が必要になる場合がありますが、MRAであれば造影剤の注入が不要です。体への負担が少なく、詳細で高精度の画像データが得られることが大きなメリットです。
- Qどんな症状がある際に利用すれば良いでしょうか。
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A
▲神経症状や物忘れなど、心配な症状があればまずは相談を
頭痛には病気が隠れている場合があります。脳出血や脳腫瘍など、リスクも含めて診断するためにMRI検査を行います。また、体のしびれやまひ、歩行障害、ろれつが回らないなどの神経症状がある場合には、脳梗塞が疑われます。これも画像診断をすることで原因究明を図ります。さらに物忘れが激しく認知症が疑われる場合、MRI検査によってアルツハイマー型認知症の可能性を探ることもあります。認知症は画像診断だけではわからないこともありますが、MRIが診断の大きな一助になっていることは事実です。頭に関する症状だけでなく、全身の神経症状なども含めて、必要に応じてMRI検査を活用しましょう。
- Q実際にどのような流れで検査を行うのでしょうか。
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A
▲MRIを備える同院だからこそのメリットについて話す院長
診察を受けて検査が必要だと判断されたら、まずは、腕時計やアクセサリー、カラーコンタクトレンズ、湿布などを外し、金具のついた服も脱ぎましょう。入れ墨を入れている人やペースメーカーを入れている人は、検査を受けられないので注意してください。その後、横になって装置に入ります。頭部の検査時間は10〜15分。検査中は装置が稼働する大きな音がします。検査が終了したら、当院ではすぐに結果を説明します。診察から検査、読影、説明まで30分以内で完了します。総合病院などではMRI装置の予約が必要な場合がありますが、当院では使用していなければすぐに検査が可能です。必要な時にはすぐに検査を受けてほしいと思います。