最小の傷口で最大の効果を実現
デジタル・インプラント・ソリューション
新宿オークタワー歯科クリニック エステティック&インプラント
(新宿区/西新宿駅)
最終更新日:2021/10/12


失った歯の代わりに、顎の骨に人工歯根を埋め込み、人工の歯を固定するインプラント治療。成功率が高いと言われているが、まれに感染症が原因でインプラントが定着しないということもある。インディアナ大学客員講師、USC(南カリフォルニア大学歯学部)客員研究員を務め世界レベルのインプラント治療を提供している「新宿オークタワー歯科クリニック」の小野瀬弘記院長は、「デジタル・インプラント・ソリューション」という概念を提唱し、的確で安全な手術を行うためのシステムを構築している。安全性を重視した最新のインプラント治療について話を伺った。
(取材日2013年7月17日)
目次
最新機器と術者の熟達した技術を融合。安全性の高いインプラント治療
- Qデジタルインプラントについて詳しく教えてください。
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A
▲南カリフォルニア大学歯学部の提携施設であり、院長は同大学歯学部の客員研究員
通常のインプラント治療は、歯科医師の技術と知識によって結果が左右される点において、言わば人の力に頼るアナログな医療と捉えられます。このアナログの手法に最新の歯科用CTやCAD-CAMなどを融合させることで、正確性や効率性を圧倒的に高めた治療法がデジタルインプラントです。通常、CTを用いて設計し手術を行いますが、実際の口の中では正確に深さや角度を合わせることは困難です。設計通りの正しいポイントから数ミリずれて埋入するということが起きます。埋入時には問題がありませんが、長く使用している間に不具合が生じる原因になります。3D光学印象カメラCAD-CAMで口腔内の様子をスキャンし、精密な埋入ポイントと術後の噛み合わせを予測します。術者の手技とコンピューターの正確性を融合させたシステムです。
- Qサージカルガイドによって、さらに安全性を高めているそうですね。
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A
▲高圧蒸気滅菌器で、患者一人ひとりに消毒殺菌した機器を使用
インプラント手術のトラブル原因のひとつが、顎の骨に孔を開ける際のドリルによるものです。サージカルガイドを使用することで、ドリルの方向・深さ・角度を正確に導き、ぶれも抑えられます。このガイドは、CTやCAD-CAMの情報をもとに3次元立体プリンターで作成したマウスピースのような補綴物です。埋入ポイントに開いた穴へドリルを合わせることで、数ミリの狂いもない極限の正確さで治療が可能です。口腔内の骨や神経管を3次元的に精密に捉えて設計するので、これまでのように歯肉を切開して顎の骨を目視しながら行う必要がなく、体に負担が少ない患者さんに優しいインプラント手術です。
- Q他にはどのような効果がありますか。
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A
▲全ての機器と医師のシンクロにより精度の高い診断とシミュレーションが可能
私は「クイック&クオリティー」をモットーとして診療を行っておりますが、まさにデジタルインプラントは早く正確で安全な治療です。顎の骨の状態やインプラントの固定力にもよりますが、埋入したその日のから仮歯をつけて食事ができることもあります。通常、固定力がつくまでに上顎は埋入から半年、下顎は3ヶ月程度かかります。歯がない状態ではインプラントを支える顎の骨の廃用性萎縮が進行します。サーチカルガイドによって歯を抜くと同時に埋入することで、優良な歯槽骨を保つ効果が得られるのです。多くの症例によって、早い段階でインプラントにストレスをかけることで、歯槽骨が安定するという結果が出ています。時間を短縮することは、単に治療期間が短くなるというだけでなく、術後長期間にわたって快適で安定した状態を保つ効果があると言えるのです。
- Qインプラント治療を行う上で先生が重要視するポイントは。
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A
▲最新鋭のCAD-CAM。精密で長年利用できる技工物をスピーディーに提供
患者さんがどんな治療を求めているか、どんなゴールを思い描いているか、それに応えることが大切だと思っています。ある患者さんは他院で定期的に診療を受けていましたが、ある日、歯を抜いてインプラント治療を薦められたと言います。確かに拝見すると、重度の歯周病で抜くしかないような状態でした。私はインプラントを行う前に、細菌を除菌する内科的な処置を行い、歯周病を改善するためのアプローチを行いました。結果は良好で、インプラントを入れることなく、ご自分の歯を保たれています。また、インプラントを希望の患者さんに対して、ご本人の歯を移植する「再植」を薦めることもあります。インプラントは、トータルオーラルヘルスケアの中のひとつの治療法です。その方にとって何がベストなのかを知り、どんなレベルの治療も提案できる引き出しをいくつ持っているかが重要なのです。
- Qインプラント治療を検討している方にアドバイスをお願いします。
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A
▲インプラント上部構造の最終型の技工は院長自らが行う
インプラント治療を受ける方は年々増加していますが、欧米の国々と比べると日本はインプラントの後進国と言わざるをえません。インプラントを、まるで高級車に乗るように贅沢なことだと考える方がいます。インプラントは、健康な状態になるべく近い状態に戻すための医療です。始めから総入れ歯の方はいません。自分の歯が抜けた時に、ブリッジや部分入れ歯は周囲の健康な歯を削り、金具を掛けることで大きな負担を与えます。周囲の歯は弱り、ブリッジや入れ歯が増え、最終的に総入れ歯になります。早い段階でインプラントをし、アフターケアを続けることで、ご自分の歯を守ることになる。それがインプラント治療の目的なのです。高齢者の死因の1位は肺炎ですが、多くが口の中の細菌で汚れた唾液や食物を気管へ吸引して起きる誤嚥性肺炎だと言われています。インプラントで口の中の環境を良好に保つことは、ご自身の命に関わることで、贅沢なことではないのだと知っていただきたいです。
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。