青木 栄人 院長の独自取材記事
デンタルクリニック青木
(渋谷区/代々木駅)
最終更新日:2024/09/06

一歩足を踏み入れると、白を基調としたモダンテイストな空間が広がる「デンタルクリニック青木」は、代々木駅北口から徒歩3分の場所にある。これまで歯周病に特化した研究、臨床、人材育成に力を注いできた青木栄人(あおき・ひでと)院長は、その知見と技術を生かした歯周病治療を軸に、虫歯治療、歯列矯正、インプラント治療まで包括的な治療に取り組んでいる。「地域に貢献できる歯科医院でありたいです」。言葉を選びながら、爽やかな笑顔で話す青木院長は、治療の選択肢を広げるべく歯科用顕微鏡のマイクロスコープや口腔内スキャナーなど先進的な機器も導入し、精密な治療にこだわる。どの治療にも言えるのは土台となる健康な歯茎があってこそ。それが将来の健康寿命延伸にもつながると話す青木院長にこれまでの歩みにもふれながら詳しく聞いた。
(取材日2024年8月20日/情報更新日2024年9月5日)
大学で、臨床、研究、人材育成に情熱を注いだ後開院へ
まずは、歯科医師を志したきっかけから教えていただけますか。

祖父、そして父も歯科医師でしたので、歯科医療が身近にあったことが影響していると思います。これといったきっかけはなかったのですが、高校生になると進路を考えざるを得ませんので、その時に歯科医師が職業として現実味を帯びてきたというのが正直なところです。とはいえ、選択肢として真っ先に頭に浮かんだのが歯科医師でした。そこで、大学は東京歯科大学へ進学することに。卒業後も大学院へ進み歯周病の研究に取り組んだ背景にも実は父の影響があるんです。父は歯周病を専門としていましたので、周囲に認められるためには早く追いつき、父を超えなければと思ったんですね。そこで日本歯周病学会歯周病専門医を取得。もちろん歯周病への探求心もありましたし、知れば知るほど面白さを感じると言いますか、歯科の土台となるのは歯周病治療だと思っていましたので、先進的な歯科医療である歯周組織再生療法などの研究も積極的に取り組むことができました。
歯周病組織再生療法は、歯科医療の中でも注目されていますが、どのような研究をされていたのでしょうか?
私が行っていた研究は、マウスなどによる動物実験の基礎研究から始まり、一つ一つ段階を踏みながら人間の歯周組織再生療法へと研究を深めていくプロセスだったので、後輩の育成にも役立てたいと思い大学院修了後も大学に残りました。大学では臨床、学生講義、研修医・大学院生・歯科衛生士学校の生徒への指導。この3つをずっと行っていました。私は一つの学年を3年生から6年生までの4年間を担当し、ずっと教えてきた生徒が卒業するまで見させてもらいました。貴重な経験をさせていただいたと感謝しています。ただ、大学というのは、臨床、教育、研究というのが必須。臨床もみっちり行い、教育も手を抜かず、そして研究にも力を注ぐ日々。そんな生活が長く続いていましたので、徐々に一つのことに専念したいという想いが芽生えてきたんです。
その想いが、開院に結びついたのですね。

ええ。歯周病専門医の資格も持っていますので、口腔環境に悩む方を一人でも多く助けたいという想いが強くなり、それを実現するためには開院するのがベストだと思ったんです。もちろん、研究も人材育成も魅力的な仕事でしたので結論を出すまでには葛藤もありました。最終的に、自分がこれまで研鑽を積んできた研究や技術を生かした治療、それが一番やりたいことなんじゃないかと思い、開院を決意しました。ホームページを見て来院される方が多い現代の状況を踏まえると、アクセスが良くなおかつ駅から近いという条件は外せないと考えたことから、この場所での開院を決断しました。また、お世話になった先生方も渋谷区にはたくさんいらっしゃるので、これまで多くの先生方に助けていただいた分、今度は私がこの地域に恩返しできたらと思ったことも、この地を選択した理由の一つです。
研究で培った歯周組織再生療法にも積極的に取り組む
オフィス街であり、学校も多くあることから幅広い年代が行き交っているエリアですよね。

歯周病というと、高齢者をイメージされる方も多いと思うのですが、中高年はもちろん若い方もなり得る病気です。そういったことからも、このエリアで活動されている方の年代と、当院の患者層はリンクすると思います。慢性歯周炎の罹患率が高くなるのは40代後半からですので、その点においても、まさに今困っている方のお役に立ちやすい場所だと言えるのではないでしょうか。もちろん、歯周病でお悩みの方だけでなく、そうならないための予防にも注力していきますので、虫歯治療、歯列矯正、インプラント治療、メンテナンスというように、包括的な治療が可能であることは当院の大きな特徴だと言えるでしょう。
意外と知られていない歯茎のトラブルがあるそうですね。
「歯肉退縮」という言葉を初めて耳にする方もいらっしゃるのではないでしょうか。歯肉退縮とは、歯並びや異常な噛み合わせ、不適切なブラッシング、矯正治療の既往などで見られる、歯茎が下がってしまった状態です。歯肉退縮が起こると、歯が長くなったように見えたり、本来は歯茎に隠れていた歯根が露出するといった現象が見られます。これらの現象は、歯周病により生じることもありますが、年齢に関わらずさまざまな原因でなり得る歯茎のトラブルです。当院では、歯肉退縮に対する歯茎の移植術も実施します。
こちらで受けられる歯周組織再生療法についても教えてください。

そもそも歯周組織再生療法というのは、歯を支えている周囲の骨などの組織を、薬剤などを用いて回復させることを目的とした治療です。大学でずっと研究を行ってきた分野でもありますので、エビデンスに基づいた歯周組織再生療法を実施できることが当院の強みです。治療をより適切に導くための先進機器である歯科用CT、歯科用顕微鏡のマイクロスコープなどを導入していることも皆さんの安心材料になるのではないでしょうか。そしてその他に、歯周病と糖尿病の関係性にも注目しています。歯周病の改善は血糖値の値にも影響があるといわれており、糖尿病と歯周病は相互関係にあることがわかってきています。糖尿病の患者さんは内科の先生と連携を取り、患者さんの全身状態を把握した上で治療を進めていきたいと考えています。
セカンドオピニオンも取り入れ、後悔しない選択を
診療を行う上で心がけていることはありますか?

患者さんとコミュニケーションを取ることですね。わかりやすい説明をし、患者さんがしっかりと理解された上で治療に入る。そのためには、精密な検査と診断が重要な鍵となることから、私はどの治療においても、技術はもちろんのこと、患者さんとのコミュニケーションが大事だと思っています。患者さんとの会話から拾える情報や気づきを得られることは数多くあるので、それが次のステップである精密な診査に生かせます。当院でも、説明ツールとしてCT画像なども活用し、より理解を深めてもらえるよう、視覚にも働きかけられる設備を整えています。
スタッフ体制についても教えてください。
歯科衛生士3人と私の4人体制です。歯科衛生士は担当制ですので、受診するたびに歯科衛生士が違うということは基本的にありません。一人の患者さんをずっと担当させていただくことは、われわれにとってもメリットが大きいですし、患者さんにも安心感を与えることができるのではないかと思います。開院を決意したのは、臨床に専念したいと思ったのが一番の理由だったので、一人の患者さんをずっと見守っていけることが歯科医師として何よりの喜びでもあります。これから少しずつ地域の方とも信頼関係を築いていけたらうれしいですね。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

私は、患者さんがセカンドオピニオンとして他の歯科医師の意見も参考にされることは、良いことだと思います。歯科医師によってそれぞれの意見があると思いますので、他の意見も検討材料にされた上で、後悔しない選択をしていただきたいです。もしも、歯の土台となる骨が足りないから希望する治療が受けられない、抜歯するしかないと言われたことがあるなど、治療を諦めている方がいらっしゃったら、お役に立てるかもしれません。一度ご相談にいらしてください。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯列矯正/マウスピース型装置を用いた矯正(片顎):38万5000円~、インプラント治療/50万500円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。