精神科と心療内科の違いとは
正しい頼り方を知ろう
越谷Kこころのクリニック
(越谷市/新越谷駅)
最終更新日:2024/09/13
- 保険診療
うつ病かもしれないと思ったとき、心療内科と精神科のどちらにかかるべきか、こんな些細な悩みでも相談していいのかなど、心に不調を抱えた際の頼り先は迷うことも多いのではないだろうか。そこで、新越谷駅からほど近いビルに入り、ビジネスマンを中心に診療を行っている心療内科・精神科の「越谷Kこころのクリニック」宮内賢院長に、2つの科の違いや、どのようなときに受診すべきかを教えてもらった。受診しにくいイメージもあるが、「症状が軽いうちに来てほしい」と宮内院長が語るように、両科の受診のハードルは思いのほか低い。併せて、受診の流れや周囲の協力の仕方など、気になる疑問にも答えてもらった。
(取材日2024年8月26日)
目次
心の不調が体の症状に現れたときの心療内科、気持ちや感情に表れたときの精神科。どちらも早期受診が大切
- Q精神科と心療内科の違いについて教えてください。
-
A
どちらも心の病を診療する科という点は共通しています。その中で心療内科は、主に心の病が原因で体の症状に現れてしまっている方を診ています。例えば、職場の環境や対人関係などの心理的ストレスによって、動悸や倦怠感、下痢、腹痛、手の震え、血圧が上がるといった体の症状が出てしまっている方です。対して精神科は、主に心の病が気持ちや感情に表れた方を診ています。例えば、うつ病、躁うつ病、統合失調症、パニック障害、PTSDなどの方に頼りにしていただきたい診療科です。
- Qどのようなときに心療内科と精神科の受診を考えるべきですか?
-
A
はっきり言ってしまうと、いつでも来ていただいていいんです。つらいことや悲しいことがあり、何かしら体に症状が現れたときはもちろん、仕事のパフォーマンスが落ちたり、いつもと何となく違うなと感じたりしたら受診を検討してください。そのような軽い症状で来ていただいて構いません。早い段階で受診したほうが、うつ病などの場合でも経過が良く、治療期間も短くて済み、薬を服用せずに済むことも望めます。こんな悩みでもいいのかなと思わず、症状が軽いうちにいらしていただきたいですね。また、内科に行ったものの良くならなかった方は、心理面での負担が原因となっている可能性もありますので、一度ご相談に来てください。
- Q受診後の流れについて教えてください。
-
A
まず、初診では心理検査を行い、診察でお話を聞かせていただきます。併せて、血液検査や心電図などの検査を必要に応じて行います。当院の場合は診察の前に公認心理師による予診を行い、よりしっかりお話を聞ける体制を整えました。初診にかかる時間はトータルで40~50分ほどです。お話だけで回復を見込める場合も多いと思いますが、症状に合わせて薬の処方や栄養指導を行います。その後、うつ病の場合であれば最初は2週に1回通院していただき、症状が落ち着いたら月に1回ほどの通院となります。
- Q周りの人はどのように協力すればいいですか?
-
A
メンタルの病気はストレスが原因となる場合が多いので、できる限りストレスのかからない生活を送ってほしいです。ですので、例えば休職されてご自宅にいる時は、その方がノンストレスで過ごせるようにご家族には配慮していただきたいと思います。また、受診に関しては周りの方が勧めていただくのもいいと思います。心療内科・精神科は不調が続いていても行きにくいと思う方がほとんどで、だいぶ経過が悪くなってから受診されるケースも珍しくありません。家族や友人に言われて来たという方も多いですから、ぼーっとしていたり、忘れっぽくなったりなど、いつもと違う様子があれば、周りの方が背中を押してあげることも大切です。
- Q日々、予防のためにできることはありますか?
-
A
人と話をすることは重要です。コロナ禍でリモートワークになったことで、1人暮らしの方などは気軽に人と話せる機会が減り、煮詰まってメンタルに不調を来して、心療内科・精神科を受診されるという方が非常に増えました。会話に加えて、外に出てリフレッシュすることも大切です。リモートワークでパソコンに向き合い、リフレッシュと言えばコーヒーを飲む程度になると、かかるストレスとストレス解消のバランスが崩れてしまいます。ストレス解消は外に出るだけでもいいんです。日の光を最低でも1日10~15分程度浴びるようにしましょう。