患者に寄り添う内視鏡検査で
胃・大腸の健康を守る
千歳烏山駅前いたがき内科クリニック 内科・消化器内科・内視鏡内科・肛門内科
(世田谷区/千歳烏山駅)
最終更新日:2024/08/09
- 保険診療
胃がんや大腸がんの早期発見のために大切な内視鏡検査。その重要性は認識していても、苦しそうなイメージが先行して、受診しないまま時間が過ぎてしまっているという人は多いだろう。そのような人は、まず内視鏡検査を受けるメリットや検査当日の流れなどを具体的に知ることから始めてみてはどうだろうか。数多くの症例を診療してきた内視鏡検査の専門家である板垣宗徳先生が院長を務める「千歳烏山駅前いたがき内科クリニック」では、胃と大腸両方の内視鏡検査を同じ日に受けることができ、時間のないビジネスパーソンでも利用しやすい体制を整えている。「がんができやすい状態かどうか、専門家の目で診てもらうことが大切」と語る板垣院長に、内視鏡検査の利点や患者の苦痛・不安に配慮した検査の仕方などについて解説してもらった。
(取材日2024年7月19日)
目次
大腸の異変は自覚症状がないことも。早期の内視鏡検査でリスクをチェック
- Q内視鏡検査を受けるメリットを教えてください。
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A
胃に関しては、胃がんのリスクを調べられることが第一です。胃がんの多くはピロリ菌が原因ですから、ピロリ菌がいるかどうか専門家の目で診てもらうことが大切です。大腸については、ポリープが成長して大腸がんになることがほとんどなので、やはりそのリスクを確認するために内視鏡検査が重要になります。大腸のポリープは自覚症状がないためご自身で有無はわかりませんが、できやすい方ですと知らないうちに10個、20個ポリープができていることもあります。胃がんや大腸がんになりやすい粘膜の状態かどうかチェックするためにも、内視鏡検査は重要です。
- Qこちらでは胃と大腸の内視鏡検査が同日に行えるのですね。
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A
ビジネスパーソンの方など、時間にあまり余裕のない方にとっては、1日で両方の検査を終えられることは魅力なのではないかと思います。検査後は麻酔の影響でぼんやりしてしまう時間があるため、そのリカバリーが一度で済むこともメリットです。胃と大腸の内視鏡検査を同日に行う場合、午前中に下剤を飲んでいただいて準備をし、午後に胃の検査が5~10分ほど、5分くらいの間をおいて行う大腸の検査も20分ほどで終わりますので、内視鏡検査を行っている時間としては約30分くらいですね。その後、リカバリールームで30分前後休んでいただき、麻酔が覚めたらお帰りいただくという流れになります。
- Qどのような人が内視鏡検査を受けるべきでしょうか?
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A
やはり今まで一度も内視鏡検査を受けたことがない方、またご家族に大腸がんの履歴がある方は受けていただきたいです。それから、脂肪の多い食事、いわゆる欧米食を好んで食べている方は大腸がんやポリープのリスクも高まりますので、意識していただければと思います。また、胃のむかつきや不快感、体重の減少、大腸でしたら下痢、血便、腹痛などの腹部症状が気になる方はなるべく検査を受けてほしいと思います。
- Q内視鏡検査を行う際、意識していることを教えてください。
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A
麻酔がどのくらい作用するかは人それぞれです。また、胃の内視鏡検査では麻酔を使用しない方もいらっしゃいます。それぞれの患者さんに合わせ、できるだけ患者さんの苦痛が少なくなるように心がけています。私だけでなく、看護師も、背中をさすって声かけをしながら、「順調にできていますよ」「あと少しで終わりますよ」など状況をお伝えして、スタッフ全員で患者さんが安心できる環境を作るようにしています。何よりも、検査において最も重要なことは病変を見逃さないことですので、苦痛がないように短時間で、かつ丁寧に観察することも同時に意識して行っています。
- Q大腸の慢性疾患や肝障害も診療していらっしゃいますね。
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A
私の専門である潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患は、患者さんが一生付き合っていくような慢性の疾患です。これらはお薬の選択肢も多いですから、投与方法や薬の種類、副作用などもきちんとご説明し、患者さんのご希望も伺いながら治療指針を立てていきます。肝臓についてはほとんどが慢性の疾患です。まずは何が原因かをしっかり見極め、飲酒や食事、生活習慣病など原因に合わせて食生活の改善や運動、薬物療法を併用していきます。また、より専門的な医療が必要と判断した場合には、患者さんの希望に寄り添いながら近隣の適切な医療機関をご紹介するなど、状況に合わせて対応します。