些細な違和感に隠れたサインから見極める
専門家による不整脈治療
瀬戸みずの坂内科クリニック
(瀬戸市/中水野駅)
最終更新日:2026/01/13
心臓の鼓動が乱れる、不整脈。ふとした瞬間に感じる動悸や息切れに、不安を抱いている人も多いのではないだろうか。原因や種類は人それぞれ異なり、中には深刻な疾患が隠れていることもあるという。「不整脈の感じ方は、人それぞれ違います。その違和感を丁寧に聞き取りながら、精密な検査をもとに原因を追究することが大切です」と語るのは、「瀬戸みずの坂内科クリニック」の高木克昌院長だ。日本循環器学会循環器専門医として不整脈の分野で研鑽を積んできたエキスパートであり、日本内科学会総合内科専門医でもある。心臓だけでなく全身を診ることを大切にしている高木院長に、不整脈治療について詳しく聞いた。
(取材日2025年12月23日)
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q不整脈とはどのような病気ですか?
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A
不整脈とは、心拍の数やリズムが一定ではない状態を指します。心拍は通常、1分間に50〜100回、規則正しく打っています。心拍数が通常より少ない、または多い場合、脈が飛ぶなど不規則な打ち方をすると、不整脈といわれます。原因は多彩で、狭心症や心筋梗塞、心臓弁膜症、心筋症など心臓そのものの病気が背景にある場合もあれば、甲状腺などホルモンの影響、自律神経のバランス、ストレスなどが関係していることも。不整脈自体は珍しいものではなく、健康な方でも、緊張したり疲れたりした時に一時的に起こることがあります。一方で、放置すると命に関わる疾患につながるものもあるため、何による不整脈なのかを見極めることが重要です。
- Qどのような治療を行いますか?
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A
原因を突き止めた上で、患者さんのライフスタイルに合わせて選択していきます。まず基本になるのは生活習慣の見直しです。特に自律神経の乱れによって不整脈を起こしている方は、食事や睡眠の取り方を気をつけることが治療の第一歩となります。場合によっては薬物療法を行います。薬はたくさんの種類があるので、原因と症状に合わせて処方します。根本的な治療法としてはカテーテルを用いた治療やペースメーカーの植え込みなどもあります。このような治療が必要な場合は、専門の病院へご紹介します。ただし、いずれの治療後も経過観察は必要ですので、症状が落ち着いた段階で、治療後の定期的なフォローを当院でも行っています。
- Q日常生活で気をつけることはありますか?
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A
生活習慣の改善は、不整脈の治療においてとても大切です。食事をバランス良く取ること、適度な運動をすること、夜更かしせず、早起きして朝日を浴びることが望ましいです。ただし、夜勤がある仕事の方はこのような生活は難しいですし、ご高齢になると運動が負担になることもあります。そのため、一方的に「こうしなさい」と決めつけるのではなく、その方のライフスタイルを丁寧に伺いながら、一人ひとりに合った提案をします。制限しすぎてストレスになるのは本末転倒ですからね。例えば、「食事は副菜から食べましょう」とか「座ってテレビを見ながら足踏みしましょう」など、取り入れられそうなことを見極めてアドバイスをしています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1健康診断の結果や自覚症状など、不安なことを相談
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「胸がドキドキする」「脈が飛ぶような感じがする」といった自覚症状はもちろん、健康診断で心電図の異常を指摘されたら、まず受診を。受診前に、症状が出るタイミングや頻度、自覚症状があるかないかなど、自身の症状について整理しておくとスムーズだ。不整脈の背景には精神的なストレスが影響しているケースもあるため、現在のライフスタイルや悩み事なども伝えると、より多角的な診断につながるという。
- 2心臓エコーやホルター心電図などで詳しい検査を行う
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心電図、超音波検査、ホルター心電図、採血検査などで、心拍と同時にホルモン異常の有無を調べる。ホルター心電図は24時間の心拍を記録するものと、1週間連続で記録するものがあるため、症状に合わせて選択。また、必要に応じてCT検査で不整脈の原因を確認することもあるそうだ。検査は看護師や臨床検査技師もサポートに入るため、不安なことがあればすぐに聞くことができる。
- 3エルゴメーターを用いて心肺機能チェックをすることも
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運動によって不整脈が出やすくなる人もいるため、自転車をこぐという運動負荷をかけながら心電図などを確認する場合もある。一般的に行われる階段昇降運動よりも、一定の時間しっかりと負荷をかけられる機器を用いることで、高い精度の診断をめざしているという。
- 4検査結果の説明を受けて治療方針を相談
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検査結果の説明を受け、治療方針を確認する。生活改善で様子を見るのか、薬が必要なのか、専門病院での精密検査や治療が必要なのかを、不整脈に詳しい医師とともに確認していく。不整脈の原因は幅広く、治療法も一人ひとり異なる。そのため、納得してから治療に進むため、どんな小さなことでも、疑問や不安があれば遠慮なく聞くことが大切だ。
- 5治療計画をもとに定期的に通院
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治療計画に沿って定期的に通院する。薬を服用後の症状の変化や経過を医師に伝えることで、薬の調整が行われることもある。日頃から脈をチェックする習慣を身につけ、小さな変化や違和感を見逃さないことが大切だ。わからないことや不安なことがあれば医師にしっかりと伝えよう。

